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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(6)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (6)

此の話を聞いたエリーダは、身を震はせた。リングストランドが去ると、アーンホルムはエリーダが誕生日の事から氣色を損じたのであらうと思ひ違へをして慰める。其のうちワ゛ングルも娘等も出て來て誕生日の祝ひに花束を貰つたと聞き、姉はぎよつとする、妹は「蓄生!...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(5)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (5)

リングストランドは先年航海に出た途中、奇怪な事を輕驗した、それを元にして、舟乘りの妻である若い婦人が眠つて夢を見てゐると、側に溺れ死んだ夫が、自分の不在中に誓ひを破つた妻を見まもりながら、影のやうに立つてゐる所を刻んで見たいといふ。其の輕驗といふの...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(4)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (4)

それで君を招いたのも實はエリーダを慰めたい爲だといふと、アーンホルムは不思議さうに、それは何うした譯かと聞く。ちやうど其のときエリーダは海水浴から歸つて來た。ぬれ髮を肩に捌いて輕い上着に身を包んでゐる。挨拶が一通りあつて、ワ゛ングルは外科室へ暫時仕...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(3)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (3)

リングストランドは彫刻家にならうといふ病身な若者である。此の海水浴地に來てまだ間も無いが、此の家のものと近づきにならうとしてゐる。やがてバレステッドが行つてしまふと、娘二人が出て來る。リングストランドがそこらの飾りを見て今日は御親父の誕生日でもある...

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■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇(2)

■近代文藝之研究|研究|イブセンの解決劇 (2)

第一幕、ワ゛ングルが家の、庭から海濱につゞく遠見、晴れた朝、バレステッドは寫生の繪具をそこらに取り散らしたまゝ、此の家の娘ボレッタが旗竿に旗を揚げるのを手傳つてやる、舊師アーンホルムが今朝こゝへ訪ねる筈だから、それでそこらを裝飾するのだといふ話をし...

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