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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|研究|ドイツ近代の銅像…(2)

■近代文藝之研究|研究|ドイツ近代の銅像彫刻 (2)

かやうにして新代文明の光華は、燦然として此の國に輝く。此の意味でドイツの美術工藝は最も觀るに値するのでドイツに銅像石像等の見るべきものゝ多いのも一つは此の理に外ならぬ。啻に見るべきものが多いのみならず、見るに足らざるものも亦た多く、凡秀相混じて...

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■近代文藝之研究|研究|ドイツ近代の銅像…(1)

■近代文藝之研究|研究|ドイツ近代の銅像彫刻 (1)

    ドイツ近代の銅像彫刻

明治四十年十月二十日、予が母校早稻田大學は、創立者伯爵大隈重信氏の銅像を建てゝ其の除幕式を行つた。予も亦た大典に參し得た一人として試に歐洲近代の銅石像彫刻に關する趨勢を述べ、以て當日を紀するの意に代へやうと思ふ。...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(33)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(4)

概して此の彫像は下部に粗にして、上部に移るにつれて威力を増して來る。但し自然の姿勢上顏は殆んど見えない位であるが、顏の表情を中心としたものでないから何の差支もない。此の大胆な粗面を用ひて刻み去つた手、腰、背、頸の寫實的筋肉からは、生命と...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(32)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(3)

ジャンダークの感想はジャンダークの感想で了るのが寫實派の本意なら、自然派の本意は之れを以て更に深い或物を表はすの手段材料とする。是に觸れて始めて其彫刻は動的時間的の性を帶び、以てレスシングが立てた制限の埒を切り放つを得るのである。
僕は...

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■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻…(31)

■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の彫刻を論ずる書 第九(2)

彫刻に於いても同じ理があり得やう。また總じて表面の輪廓に大胆なる粗線を用ひて、餘りに滑かなものゝ往々單調となり無活動となり死となる弊を避けんとするが如きも、前段の理と相聯つて生ずる一現象である。併し此等外形上の工風よりも更に重要なのは、...

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