Nicotto Town



『想像されたウエスタンのテーマ』を聴く


このタイトルで閲覧してくれる方は往年のブリティッシュロック好きか、
またはマウンテンのファンであろう。どちらも年寄りのはず。
安心してマニア話を展開いたしましょう。

ピート・ブラウンの歌詞、これは別格にイイですよねー。
「埃道を走る馬車は暗闇の中、家路を辿る夏とすれ違った」なんて、
まさに想像上の西部、サム・ペキンパー的な捨て鉢な頽廃も漂う。

オリジナルテイク、ジャックブルースのベースとピアノはいつも通り、
ジョン・ハイズマンが割と静か、職人クリス・スペディングがオブリの嵐。
短く仕上げてるのがちょっと物足りないけど、そこが良いのかもしれない。

さてコロシアムの『ドーター・オブ・ザ・タイム』でハイズマンは、
この曲をド派手に仕上げドカスカ叩きまくっているのですが、
知られざる名ボーカリスト、クリス・ファーロウの絶叫が素晴らしい。

クリームのプロデューサー、フェリックス・パパラルディも、
マウンテンのアルバムでキーボード入りで自分で歌ってます。
名手レスリー・ウエストの見事なソロは、全ギタリストのお手本っす。

この曲を聴くとブラッドベリの『駆け回る夏の足音』を読みたくなる。
『たんぽぽのお酒』でもよい。ウエスタン映画を観たくはならない。
やはり『想像された西部』とは架空の落日の街だと思うのです。




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