Nicotto Town



秋の悩み けんちん汁の具材


気温が下がりすっかり秋。松茸はダイヤモンド、天然サンマもアメジスト程度。
「けんちん汁を作りたくなった。材料買ってこい」と家人の命が下り、
スーパーまで出かけました。渡されたメモが困りもの。

「里芋、大根、人参」しか書いてない。おかしい。怠慢にも程がある。
蒟蒻も牛蒡も油揚げもなかったぞ。小松菜と豆腐はあったはず。
賢い私は近年お世話になってる「国産野菜の水煮」コーナーに一直線。

皮剥いて刻んで茹でてある野菜はどれも便利ですよね。国産のも多くなった。
筑前煮用の隣に「けんちん汁・豚汁用」と表記されたヤツを発見。
一方は里芋牛蒡人参大根、もう一つは里芋人参大根蒟蒻。どっちにしよう。

牛蒡は手間がかかる。三本買ったとしても全部は使わない。
蒟蒻は刻んで入れるだけだ。軟弱な私は蒟蒻がスキである。
前者を選び、蒟蒻、里芋水煮(家人が好き)、大根、油揚げ、椎茸も追加。

我が戦利品セレクトに満足したのか、家人は無言で料理にかかった。
野菜水煮の袋の裏面に書かれたけんちん汁レシピを見ると「豚肉150g」とある。
あれ? それじゃ豚汁ではないか。豚汁と兼用のレシピなのかもね。

さて、私には鎌倉建長寺真正面の店でけんちん汁を食った栄光の歴史がある。
何が入ってたか思い出そうとしたが、揮発性脳内メモリーには既に入ってない。
考える。清く正しく美しいけんちん汁の具材、どういうのが王道であろう。

豆腐、油揚げでも厚揚げでも構わないがこれは一種類欲しい。
雑草っぽい野菜、大根や蕪の葉は入れたい。小松菜でも可。
根菜は牛蒡と大根と人参……蓮根は入れるべきか。仏教由来の食い物だしな。

椎茸以外のキノコはシメジかヒラタケかマイタケかエノキかナメコか。
エノキやナメコは汁に対して支配的に振る舞う傾向があるので却下だ。
ヒラタケやマイタケもけっこう香りが独特だし……追加するならシメジだな。

けんちん汁は関東者/あづまびとの質素で野卑な食物という偏見があり、
関西系の野菜は入れたくない。京菜や水菜、壬生菜にはご遠慮いただく。
カボチャ……貧乏臭さは好ましいがトロトロになりそうなのでパス。

ユースケ流けんちん汁の具材は以下の通りに暫定決定。
豆腐、油揚げ、大根、大根の葉、里芋、人参、牛蒡、椎茸、蒟蒻、小松菜。
もちろん濃口醤油で味付けする。

塩味や味噌味のけんちん汁も存在するのであろう。
2020TOKYOを見据え、新たな味のけんちん汁も出てくるかもしれん。
カレー味、豆板醤やキムチ風、ニョクマムでベトナム風、どれもありそうだ。

興味がありレシピを探すと某醤油企業のページを発見した。
まったくもって我が具材セレクトと同じである。調味料企業のページも見た。
葱の小口切りが入り、豆腐は木綿と指定されている。微妙な差が愉快だ。





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