Nicotto Town



オーディオ用オペアンプの古典たち


音楽の話題だよなぁ……これ。とりあえず気にしないでください。
オペレーショナル・アンプリファイア略してオペアンプ。
オーディオでは基本、アナログっぽく動くオペアンプが人気です。

「最高の音質を持つオペアンプは?」という記事がネットにも溢れてます。
MUSEとかOPA2604とか、詳しい方は大勢いるでしょう。
私はOP-07という超高速型が騒がれた時期に、ついていくのを諦めました。

なぜかといいますと、半世紀近く前のオペアンプでも私の耳には十分なのです。
偏見なく言わせていただくと、古いオペアンプの音はAMラジオ的であり、
新しいものになればなるほどFM~CDレベルに向上するという印象を持ってます。

AMラジオや電蓄で音楽に触れ始めたので、中域過多でも十分楽しめる。
いいオペアンプってのは、レコードの世界ですとECMのイメージなんです。
私はESPレーベルみたいな野蛮な音も好むので、クリスタルクリアは敷居が高い。

今では10円ほどで買えるJRCの4558という石があれば不満はないのです。
今の超ハイファイ/高SN比に慣れたリスナーには奥まって詰まり気味かな?
でもいいの。5532ですら私にはハイがきつく感じるのですから。

今から35年ほど前、ある方が友人と石の聴き比べをやり書籍で発表しています。
この人は著名な電子工作屋でエンジニアでもあったので、友人もみなプロです。
評価の一部を無断転載しちゃいます。コメントは全員の感想の平均値。

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NJM4558D  高域が詰まるがまとまりあり。
NJM4559D  中高域に癖があり、ハイエンドがストンと落ちる。
NJM4560D  低域が持ち上がり重くなる。
LF353N   ボーカルの表情が変わり、詰まり気味。
TL072P   中高域がしゃくれ上がる。
LM833N   中高域にやや癖がある
NE5532AN  音が前に出る。
TA75558P  賑やかだが軽く薄い。

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見た瞬間、誰の何という本の何ページか分かった方の中から抽選で、
我が秘蔵品から、絶版であろうカンタイプのMC1496と、
これも入手困難になってるLMC567をセットで差し上げちゃいましょう。

上の表現、参加者は「アラを探す」方向でコメントしたそうです。
だから072や4560が悪い音というわけではないのでご安心あれ。
当時のスタンダードが、5532や4558DD系統のまとまった音だったんです。

いま4580という石が安く手に入り、製品にも使われてますよね。
あれ、4558系統だけど、私には4560に似たキャラに聞こえます。
アナログ環境だと少しファット。でも現在のデジタル環境にはかえって合う。

そうそう、興味のある方はもう少しお付き合いを。
オペアンプの初段は、トランジスタかFETかで音の傾向が変わります。
4558などはトランジスタ入力、072や353はFET入力の石です。

当時のFETはキラキラした音というイメージでした。
実際、楽器用のエフェクターに使うと顕著にキラキラ~ギラギラになるんです。
だからニュートラルなのはトランジスタ入力型のオペアンプといわれてました。

さて現在。ネットで色々拝見してますが、FET入力型のオペアンプが高評価です。
トランジスタに比べ自然な表情だという評価をもらってるみたいです。
非常に面白い。アナログ時代とデジタル音源時代の差が出ていると思う。

ポタアン、ヘッドホンアンプというものを私は使わないんですが、
元がCDやデジタルデータだとすると、現代的な石のほうがきっとマッチする。
でもアナログレコードやテープ鳴らすなら、昔の石のほうが合う可能性も。

あとひとつだけ。品番同じでも、普通のDIP型とカンタイプで音は違います。
私は断然カンタイプなんですが、ほとんど残ってないしバカ高い。
2.54mmピッチの石と1.27mmピッチの石でも違うはずですよ。ゼッタイに。




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