Nicotto Town



霙なのでエルモホープを聴く。


昔の家電屋はステレオ買うとおまけにLPをつけてくれたもんでした。
叔母夫婦が購入したとき示された2枚は演歌とジャズ。ジャズを選んだが、
全く好みに合わず持て余し私のところに持ってきた。それがエルモホープ。

SJ誌がゴールドディスクに選定した『チュニジアの夜』というRCA盤です。
亡くなる直前のラストセッションから6曲を選んだ国内企画盤だったのかも。
バドパウエルの友人だったという知識くらいしかなかった。聴いた。うひゃー。

皆様ご存じのチュニジアの夜がこんなんなってる。凄いぞコイツ、ワケワカラン。
パウエル派なのは一聴すれば分かるが、屈折度というか陰湿な粘着性というか、
冷めてるくせに湿った狂気みたいなものが感じられ、それ以来お気に入りに。

まだ十代、ジャズピアノはフリー系と有名どころを一通り聴いた程度だったので、
「こういうスゲエ奴がまだいるんだな、恐るべしジャズピアノ」と勘違いし、
ジャズピアノを色々漁りましたが、ホープに匹敵するヤツは見つからず。

50年代から67年まで活動しており、バップイディオムを基本的に貫いた人です。
ハードバップか?と言われると違う。ファンキーさは希薄なのです。
パウエル以外に近い人を挙げろと言われると困るなぁ……無理矢理出そう。

どこか屈折した佳い曲を書くあたりは、モンクやソニークラーク的。
ソロで見せる跳躍や和声感覚は一種、ドルフィー的なセンスも醸し出す。
32分音符をパラパラパラと弾く瞬間にはキースジャレット的タイム感もある。

一方の雄、泣く子も黄昏るビルエバンス(好きだけど)とは似てません。
似てないけど、ねぇ……音楽への姿勢が共通してるんじゃないかとは思う。
アルバートアイラーじゃなくレイシー/AAOC的と言ったら何人納得するかな?

リリカルな部分もたっぷりあり、おかげでセッション参加作も多いけれど、
66年の『Night in Tunisia』一曲を聴いてほしい。ファンキーでもモードでも、
フリーでも前衛でもない。でもモノホンのジャズだと感じたら一枚買ってね。


アバター
2021/01/31 23:21
ジスモンチ 懐かしいです
昔 OTTAVAと言うネットラジオで知った「水とワイン」が好きで良く聴いていました
思い出させてくださってありがとうございます^^
アバター
2021/01/31 21:45
>アベイユさん

ご紹介のサムゲンデル、幾つか覗いてみました。うむ、21世紀の音楽家ですねぇ。
ソロパフォーマンスの映像も見ました。元はギター弾きだけどマルチプレーヤーなのですね。
仰る通り、私はエグベルト・ジスモンチのほうが好みのようです。申し訳ありません。

アバター
2021/01/31 20:25
こんばんは
エルモ・ホープのチュニジアの夜 カッコイイですね

私の最近のお気に入りのジャズはサム・ゲンデルです
機械を通したサックスの音がふにゃふにゃなのでユースケさんのお気に召すかどうか判りませんが…
https://www.youtube.com/watch?v=s0QY3A4jFfs&list=OLAK5uy_lNjpHjCh4ZQC-nJ1MNCd-5SI0NiIy6fWs



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