Nicotto Town



素人でも楽しいクラシック


クラシックどの程度知ってるか問われれば、ほぼ素人と答える。
ロックに喩えると、メジャーなバンドのベスト盤を百枚ほど持ってて、
代表曲や有名曲は一通り口ずさめる、という状態に近い気がする。

クラシックは困ったことに(魅力でもあるが)状況が複雑。
作曲者、編曲者、演奏家、指揮者、オーケストラという分類があり、
この組み合わせで(極論すれば)別の音楽に仕上がってしまう。

名指揮者、名演奏家、有名なオーケストラに関しても、
何かの折に聴いた組み合わせで好き嫌いを判断してきたから、
業界による洗脳に染まっているのかもしれない。でも構わない。

本日も探しに行ったが、リヒテルもシェリングも盤質が悪すぎてパス。
CDコーナーにいけばグールド55年のゴルトベルクやポリーニのショパンが
数百円で並んでいるが、せっかくだからLPで聴いてみたいのです。

3枚買ってみた。まずウェルナー・ハースという人のドビュッシー。
帰宅後調べたらギーゼキングの弟子だというのでちょっと不安になる。
ギ-ゼキングは古い録音が多く、好みに合う作品に出合った記憶がない。

だが気に入った。最大の理由はピアノの音質と残響の度合い。
実家から受け継いだ国産アップライトはドイツ風の鳴り方をするが、
どこか似ている。低温の響き方がフォルテするに従いソックリに聴こえる。

片面20分強という聴取体験には多くのメリットがあります。
集中して他の事忘れても、レコードが終われば当然音は止まるわけで、
B面聴く前に思い出した用事を済ませることもしばしば。

2枚目は名前しか知らないリリー・クラウスという人のモーツァルト。
これもモーツァルト弾きとして有名な人らしいので得した気分になる。
アナログ録音だね……モーツァルトは誰が弾いてもモーツァルトですね。

67~68年の録音というから還暦過ぎたおばあちゃんの演奏なんだな。
クラシックの女性演奏家に対して偏見がありまして、
若いころよりも、晩年の脂っ気の抜けた演奏に本質が出る気がする。

品の良い真面目な老婆なのであろう。確かにモーツァルトに向いている。
この人が赤バイエルや青バイエルの録音を遺してたらぜひ欲しいくらい。
B面は後回しにして3枚目、ワルターのブラームス第一番、59年録音。

のっけから期待通り、私の先入観と違わぬブラームスが鳴ってくれた。
トスカニーニやフルヴェンと並び評された往年の巨匠ですが、
生真面目でスクエアな指揮者という偏見を持ってます。その期待通り。

ピアニシモでスクラッチノイズが入ると、昔は腹を立て、
部屋を掃除し服を着替え手を洗い静電気を取り除き、盤にスプレー吹きかけ、
ベルベットのブラシで埃を全てとってからかけ直したけど……。

いまはプツプツいうノイズすら楽しい。アナログ聴きの喜びです。
1週間ほどで20枚買った。つぎは50枚を目標にしよう。
ハイドン、ドヴォルザーク、ベルリオーズ、シュトラウスあたりにしようかな。







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