■近代文藝之研究|講話|劇場問題(3)
- カテゴリ: その他
- 2013/12/10 21:46:34
■近代文藝之研究|講話|劇場問題 (3)
◯國立劇場問題 である。これと前から英吉利で喧しい問題は演劇學校問題とで、これは前から英國でやかましい問題である。國立劇場は利弊相半ばすといふやうな反對説もあつて未決また演劇學校は例のツリーなどが率先して始めかけてゐた。是等と關係してかの有名な小説家ゼロー...
島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。
■近代文藝之研究|講話|劇場問題 (3)
◯國立劇場問題 である。これと前から英吉利で喧しい問題は演劇學校問題とで、これは前から英國でやかましい問題である。國立劇場は利弊相半ばすといふやうな反對説もあつて未決また演劇學校は例のツリーなどが率先して始めかけてゐた。是等と關係してかの有名な小説家ゼロー...
■近代文藝之研究|講話|劇場問題 (2)
◯開場時間の問題 については、前にも其當時言つたと記憶するが、かの英國の脚本作者の第一流であるピネロが提議して、從來概して八時開場の十一時乃至十一時三十分閉場といふのを、種々の點から不便不都合と認めて、少くとも一時間繰り上げて開場し十時乃至十時三十分には必...
■近代文藝之研究|講話|劇場問題 (1)
劇場問題
日本の演劇もその中身即ち脚本であるとか、俳優であるとか、演藝の方法であるとかいふものゝ改良が目下の急務であると同時に、これと内外相呼應して是非とも變更せられなくてはならないのは、劇場の組織即ち演劇の外形的方面であらうと思はれる。此方面にして...
■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (25)
エリーンの顏色は變つて見える、そしてエリーンは一寸父に來て下さいといふ。オープレーが連れ立つて室外に出ると、「パウラの室に往つて下さい、早く、早く、」といつて、父が愕いて驅けて往かうとする、其の手を扣へて、怖さの餘りに、「イャ/\...
■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (24)
オープレーはパウラの此言を慰め兼て、唯其名を呼ぶばかり、パウラは最早言ひ疲れて、來て私は眠くなつたと言つて、夫の肩に頭を擡せかける。其時室の外から再び友人のドランムルが歌を唄ひながら來るのが聞える。パウラは私はドランムルに逢ふのが...