Nicotto Town


エレウシス


属:マイライフ〇

銃の話したら、いろいろ御意見をいただきました。

各々コメントするとさらに長くなりそうなので、
山村の感覚をまとめて書きますね。
やはり日本ですら、文化の差は大きいなぁ、というのが感想です。

。。。まず、街の人は銃砲が身近にないんですね。


さて、日本にライフル=猟銃ってどのくらいあるかご存知ですか?
もちろん、合法的なもので、自衛隊や警察以外に。


数年前、猟銃の登録台数が30万丁を切った、
という話題がありました。
激減しているとの記事です。
多分、20~30年前は倍以上あったはずです。

でも、都市部の家で、猟銃があるお宅は
ほとんど見たことないですよね。

それでも、この数。


つまり、田舎に猟銃はたくさんあるということです。
私の感覚では2~3軒に1軒は猟銃があったと思います。
銃は日本でも、山村では身近なものなのです。

だからなのでしょう。
「猟のためのライフル」と「人を威嚇するための銃」が
一緒にされていると感じました。

そして、山村では楽しみだけで猟をする人は
ほとんどいません。

命を守るため、山を守るために猟をします。


たとえば、今一番重要なのはシカの駆除。

現在、シカは増えすぎて、山の木々を食い荒らしています。
そのため、熊や猿が里に下りてくることが増えています。
里人の危険が上がっています。

また、苗や芽も食べるため、保水能力が下がり、
土壌の流出が増えています。

かわいいシカをかわいそう、という人もいます。

でも、考えて欲しい。

ブラックバスなどの外来種が生態系を破壊するのは
天敵がいないからですね。

本来、天敵であったオオカミがいなくなったシカは
放っておくと、外来種と同じように
生態系を破壊してしまうのです。


シカを人間が間引かないと、日本の山は消えて行ってしまうのです。
そうなれば、下流域の都市部にも増水・反乱・水不足などの
影響がでてきます。
猟によって、都市部の生活を守っているとも言えるのです。


・・・と、いうことを山村の人間は子供まで知っています。
いずれ、猟をしなければならないので
猟銃のことは小さいころから興味を持っています。
私の山村では、射撃練習場もありました。


もちろん日本では法律で子供は猟銃を持てませんから、
実弾撃つことはありませんでしたが、
どう撃つか、どういう扱いをしてはいけないか、
ということは子供の頃から教わっていました。


もし、年齢制限がなければ、子供にも持たせた親は
私たちの地域でもいたと思います。

そして、獲ったシカは近所の人も交え、
美味しくいただきます。(シカは本当に美味しい)
山村の人間は、奪った命をムダにはしません。


ところが、今、異変が起こっておりまして。

何かというと、原発事故。

これによって、シカ肉の放射線量が
国の基準値を超えてしまいまして食べられなくなったのです。

シカを獲っても食べられない。
殺して処分するだけ。

このため、シカ猟を嫌がる人が続出しています。
命を奪うだけの猟はしたくないからです。

利用尽くせないと殺すことを嫌がる
動物の命を奪う猟師と

時間が経ったから、美味しくないから、ダイエットしてるから
という理由で肉を廃棄する都市住民と

どちらが生命を大切に思っているでしょう?


ライフル=命を奪うもの=悪

そう単純に考えていただきたくはないのです。
ライフルを使って生き物の命を奪うことで
国土を守っている人たちが日本にすらいるのです。

都市部(大体、下流域)の安定した生活は、
その上に成り立っていることを知って欲しい。


ライフルを必要とする社会は
日本国内にさえ、そこらじゅうにあります。
なんせ、日本の国土の70%は山林なんですからね。
必要な地域の方が圧倒的に広いと言っていい。

グローバル化云々が叫ばれていますが、
国内のほんの先のことさえ
都市だけで生活していると見えてきません。

国内でさえ異文化摩擦があるんです。
山村民は少数ですから声はあまり上げませんけど。


・・・ま、もちろん、防犯とか犯罪のための銃は
論外な話なんですけどね。

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2013/05/21 21:37
☆mari さん
 そういってる私自身も日本の人ですからね~。
 東南アジアやその他の地域に
 迷惑掛けてる国の一人ですし。
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2013/05/19 23:32
補足説明ありがとうございます。
最後の4行、とても身にしみました、いろいろな意味で。

弱い立場の者が、否応なしに嫌な役目を押し付けられていて、
その犠牲の上に、安穏と暮らしている自分がいたのですね。

少し考えればわかることを、考える前に軽々しく言ってしまう癖は治したいです><
これからもエレさん日記から、いろいろ学ばせて頂きます。
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2013/05/17 21:26
☆mari さん
 オオカミがなぜ絶滅したのか、種々説はありますが、
 一つには外来の伝染病である狂犬病の蔓延。
 もう一つは環境破壊です。
 明治期の建材確保のため、国策で元々の植生と違う杉・松・檜などが植えられ
 オオカミの生息圏が狭まったこと。
 人の乱獲も言われることがありますが、山の人間としては
 害獣を捕食してくれるオオ"カミ"とまで呼ばれる益獣を
 山村民が乱獲するとは到底思えません。

 オオカミの絶滅も都市部からの影響なんです。
 こういうのをジャレド=ダイアモンドは"環境破壊の押し付け"と言い
 今でも先進国と開発途上国の間で発生しているとしています。
 経済的・武力的に優位な地域が、
 負うべきリスクを弱いところに回している、という事実ですね。

 (東京の電力を福島で担っていた、原発事故も同じ構造です)

 そしてオオ"カミ"が自然の中でしていた役割を
 他の者が為さなくてはならなくなりました。
 その一つがシカ猟です。

 自然から離れた"便利な生活"を送っている者は
 それが廻り廻って、どういうことになっているのか
 しっかり知っておく必要があると思うのですよ。

 国内の問題だけでなく、世界的な規模でもね。
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2013/05/17 21:00
☆ふぇりお さん
 親も「アウトドア」はしてても「山の生活」はしないですからね。
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2013/05/17 17:41
考えさせられる内容ですね。
でもやはり私は、原発問題以前であっても、シカ猟を肯定的には思えません。
シカの天敵であるオオカミを絶滅に追い込んだのは人間です。
その責任を、シカを殺すことでとっているというのは、矛盾があると感じるからです。
(そういう書き方ではありませんが、「ライフルを使って生き物の命を奪うことで国土を守っている人たちがいる」の部分ですね)

私は、猟師の生活については無知な人間だし、もともとの論点からずれていることも承知していますが、
ちょこっとだけ、私見を述べさせて頂きました。
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2013/05/14 14:47
本来こういう事は親が子に教えなきゃいけない事なんですけどね




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