医師の条件
- カテゴリ:30代以上
- 2017/04/01 11:16:47
土曜の朝はNHKで「ドクターG」の再放送を
見ることが多いんだけど、
今日(本放送は2/15)の内容は見事だった。
この番組、現場で活躍する医師が
症例を基に研修医にクイズを出し、
対応を教えて行くというもの。
今回は旭中央病院の塩尻俊明医師が
教える側として出てきたのだが、
この人が実に素晴らしかった。
脳卒中の患者の例を引き合いに
問診の手順、それによって特定された原因、
スピード感の必要性、対応の手順、
それぞれ理路整然として説明し、
とても分かりやすいんだけど
この先生はそれだけじゃなかった。
何と、使用ガイドラインに「忠実に従う」と
使うことができないが、
効果が非常に高いと思われる医薬品がある。
どうするか。
脳卒中は麻痺が残る可能性が高い。
麻痺で仕事が出来なくなり
生きがいを失われた患者のケアをどうするか。
こんなことまで研修医に問うてくる。
医師は「病気を治す」だけでは意味が無く、
患者の人生を見据えて、治療の選択をして行くべき
ということを教えていた。
本当に素晴らしい。
病気を治すだけの者は医“者”。
この先生のような方は医“師”。
そんな気がした。
教える人の姿勢って重要ですよね。
先生の水準と地位が上がると良いけど
「未来への投資」を評価しない社会がそれを許してくれない。
患者の病状だけ聞いて あまり触れる事なく
電子カルテに向かいながら「じゃーこの薬出しときますねー」と言う医者に遭遇する・・
この先生のような医師が居ると心強いと思います。