Nicotto Town


エレウシス


おかしな言葉は意図がある

5/3の憲法記念日の後、マスメディアでもネットでも
憲法について様々に論じることが多かった。

これ自体は良いことだと思ってるんですよ。
憲法は国民が国の方向を定め、
暴走政治を食い止めるためのものだから。

興味を持つ人(興味を持たないことは義務の放棄なのだけど)
が増えることは、好ましいことですから。

ただ、一点。

世論誘導と思われる用語を好んで使う人たちは
信用してはならないと思ってる。

その言葉は「護憲派」


そもそも今の憲法を金科玉条の如く守り続ける
なんてことできるわけがない。

安倍政権の憲法改悪を阻止しようとする人たちは
「9条を守れ」って言ってるんであって、
今の日本国憲法全部を変えるな、なんて言ってない。

枝野さんたちなんて独自の改憲草案作ってるからね?

「護憲派」って言葉を使うメディアは、
進歩がない、変革を恐れる一派、
って、イメージを作り上げてる臭いがするんです。

今の主な改憲議論は、
「9条に自衛隊を明記する」ことを、
「改正とみる派」と「改悪とみる派」
の争いなのです。

まあ、それ以前の問題として
「改正とみる派」は自衛隊の法的な位置づけを
はっきりさせなきゃいけないんだけども。

軍隊と明確に定義するなら、賛成・反対は別として
「自衛隊」と明記するのは有り得るだろう。
軍隊は国際的に共通認識のある制度だから。

でも、軍隊と定義しないなら、
自衛隊が「法令より上位の」憲法に記載される前に
防衛省が憲法に記載されなきゃおかしいだろう。

自衛隊は防衛大臣に統括されるんだからね。

つまり、自衛隊を憲法に記載すると
なし崩しに自衛隊は軍隊である、としないと
辻褄が合わなくなってくるはずだ。

安部さんとそのお友達のことだから
意図的にやっているのか、そこまで頭が回っていないのか
よくわからないんだけれども。

いずれにせよ、9条に自衛隊を明記するというのは、
騙す意図を持っているか、超浅い議論からしか生まれない。

私は「改憲論者」ではあるけれど、
9条はいろんな意味で今のままが良いと思ってる。
第一、自衛隊を9条に記載することは
反対、というか整合性上あり得ないと思ってる。

あと、自衛隊は海外では軍隊と認識されている、
というのはその通りです。
他国を攻撃する能力を持ってるんだから、
外国から見たら、そう認識しておくしかないだろう。

だけど、本来の軍隊が備えているべき
機関や責任・権限が足りないのも事実。
日本では軍隊ではないと言ってるんだから、
それが無くても構わないのだ。

このギャップを埋めるのは必要だと思うけど、
なんで「軍隊」に合わせるべきだ、ってー
発想になるのかがわからない。

集団的自衛権って言葉で攻撃ができるから心配だと
周辺諸国が言うのなら、
専守防衛に徹した部隊、集団的自衛権は排除してる
って正しい憲法解釈に戻せば良いだけじゃん。

そうすりゃ、確実に違憲じゃないのだし。

ということで、
「自衛隊を憲法に載せる意味」を漠然に「すべき」「イヤ」
というのではなく、
 載せたらどうなるか。
 載せないならどうなるか。
を国民が理解した上で議論すべきだと思うのだ。

もう一度言う。
「改憲派」「護憲派」て言い方は
本質から目を反らし、世論誘導の臭いがプンプンする。

そういう記事に踊らされ「護憲派」を使うのはヤメませんか。




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