Nicotto Town



追悼 マウリツィオ・ポリーニ


まず瞑目し合掌。晩年まで精力的に活動してた人だった。
門外漢だからポリーニのどこが凄いのかはワカランけど、
クラシック好きに拍車がかかったのはこの人のおかげ。

録音技術の発達した時代に活動できたのも幸運だったかな。
往年の巨匠の録音は古式ゆかしすぎてウーンと唸るものも多いけど、
彼の録音はアナログ~デジタル技術の進歩する時代だったのが幸いした。

これは私だけの受け取り方なのかもしれないけど、
ポリーニの演奏は「作曲者の背後に姿を隠す」ことを志向したようにも感じる。
クラシックというのはそういう音楽だと思うけど、その意味で古典派の王道。

ポリーニのバッハとショパンは無条件で好き。
ポローニ聴いてるという満足感と、バッハやショパンの凄さへの驚嘆が、
ほぼ半々で耳から入ってくる。そういう演奏家というのが理想だろうけど。

21世紀に入ってから日本で演奏したバッハの演奏が特にすごかった。
邪道音楽演ってる身からすると百回生まれ変わっても到達できない次元。
こういうとき、西洋古典音楽の伝統の実力をつくづく思い知らされる。

いっとき、バカテクかつ斬新な解釈で歌うピアニストがもてはやされたが、
今世紀はポローニ系の超絶技巧・作曲者重視型の演奏者が増えてる気がする。
クラシックには正統な流れが受け継がれてほしい。再度、合掌。




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