美食と毒
- カテゴリ:30代以上
- 2016/07/31 16:09:25
石川県にフグの卵巣の糠漬け
という食べ物があります。
猛毒のフグの卵巣を塩と糠に2年以上漬け込むことにより
毒を抜いて食べられるようにしたもの。
これは伝統料理なので、
科学的見地に基づいて安全に開発されたものではありません。
調理法が成立するまでには
数限りない試行錯誤と命を懸けた
ドラマがあったことでしょう。
日本人の食文化を象徴する食べ物と言えます。
・・・と書きましたけど、
これを「日本人の」というように
ナショナリズムに結びつけようとする
多くの番組や書籍が嫌いです。
例えば、中国では伝説の帝王に「神農」という人がいます。
この人はありとあらゆる草を舐め、
自分の体で薬になるか毒になるかを
検証したとされています。
そして最後は体に蓄積された毒で亡くなった、と。
食べ物を探して命を懸けた数限りない人々の行動を
個人に見立てた神様と言えましょう。
例えばアーモンド。
これ野生のアーモンドは青酸化合物を有した猛毒です。
ただ美味しいんで、交配を重ねて
毒素を減らして食べやすくしてきたという歴史があります。
今でも皮には毒素が残っています。
よく、探偵モノで青酸カリで殺人事件が起こると
「アーモンド臭がする」なんていいますね。
例えばジャガイモ。
これも野生のものは有毒です。
今でも南アメリカの原産地に近い地方では
毒素の高いジャガイモが栽培されており、
踏んで水にさらしてを繰り返し
毒素を抜いてから食用にしています。
てな具合に毒抜きをしてまで食べるってのは
日本固有の話じゃありません。
今みたいに食料が豊富でない時代、
何でも食べなきゃ生きていけなかったんですから
多少の毒なんかに怯んでる場合じゃなかったんです。
食の文化はどんな国や民族においても
固有の尊敬すべき歴史と文化が
背景にあります。
素晴らしいことです。
でも、それを「だからわが民族は素晴らしい」
とするのは大間違い。
どんな時代でもどんな民族でも
生きるために食べられるものを探し
少しでも美味しく食べられるように
手間暇かけて調理法を工夫してきたのです。
連綿と続く人の生命の営みって素晴らしい。
そう思いましょうよ。
田舎では普通に生き物捌きますしね。。
蜂の子は美味いよ。^^
人の文化と歴史は
名も知れない偉人の積み重ねなのですね。
私達は生命を頂いて生きている。
常に意識して感謝する気持ちを持ち続けていたいですね。
さらに、「生命をいただく」ですね。
本当に素晴らしいと思います
昔の人に感謝です
ポイズンポテトなどを思い浮かべてしまいましたw
特殊調理食材って、わりと身近にありますよね。
山菜なんてだいたいそうですよね(^.^;
生き抜く事への執念は食べる事への執念でもある気がします。
メーテルも同じような事言っていましたよね(*^-^*
、、、でも虫は個人的に無理、、、(*_*)