Nicotto Town


エレウシス


撮影もOKでした。

坂口尚 展に行ってきた。

繊細な線で骨太な物語を奏でる
好きな作家の一人です。
・・・あんまり知られてないけど。

ユーゴスラビアパルチザンを描いた「石の花」
攻殻機動隊と同時期にバイオ情報素子の進化を描いた「VERSION」
出自と自我の間で悩み続ける一休宗純を描いた「あっかんべぇ一休」
重厚なテーマを、時にコミカルに時にニヒルに描く人。

「現実を現実として認めてしまったらそれまで」(「石の花」)とか
「清いものをと望んだ時、お前の心に汚いものが産まれる」(「あっかんべぇ一休」)とか
セリフ回しも超一流。

最近の芥川賞受賞作なんかより、余程「文学」してます。


ただ、上記三作品は、創価学会系の潮出版社の「コミックトム」に
連載されてたからかも知れんけど、
当時はそこまでブレイクしてないのよね。
他社から出てから少しづつ売れるようになった。
 ※同じようなものに、みなもと太郎の「風雲児たち」があります。
   リイド社から出るようになったら、売れちゃった。

それでも、内容の見事さに比べれば
認知度が低いと思います。
こういう作家を再評価する動きは素晴らしい。

クールジャパンとか言って、
上前を撥ねることばかり考える連中が増えました。

その礎には、こういう素晴らしい作家たちがいたことを
そしてそれを再評価していくことが本来は必要なのでしょう。

それでこその「文化」としての発展が望めます。




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