Nicotto Town


エレウシス


敢えてカテゴリ10代にしてみた

上野千鶴子氏による、東大入学式祝辞。

若い頃から上野千鶴子氏の著作は読んでいて
社会学論者としての氏は面白いのだが、
フェミニズム論者としての氏は論理性が低いと
思っている。

今回もそれがよく出ていた。

世の中は不条理。
公正でないってのは社会学として正しい。

でも女性差別問題について氏が語るのは
アカデミズムにおける女性差別でしかないのですよ。
で、女性差別が現実社会に蔓延しているのは
私も激しく同意するところだけど、
 「だから女性は生きにくい」
 「女性差別を撤廃せよ」
って流れのフェミニズムは嫌いなのだ。

女性差別は厳然として残っている。
それは事実だ。
でも、それを批判するなら、
男性差別も同じように批判すべきなのだ。

「社会で活躍しようとする女性」
に対する差別・偏見は根強いものがあるけれど、
「社会で活躍する男性が良い」
とする差別・偏見も多いでしょう?

女性「だけ」が一方的に差別される
女性「だけ」が一方的に生きづらい
世の中なんだとしたら、
自殺者の7割が男性だっていう現実を
どう解釈するのかな?

自分が属するカテゴリーの差別だけ
理不尽だというなら、それは自己中だと言われても仕方ない。

様々な差別を知り、少しでも公平な世の中へ
変えて行くのが、エリートの道を
選んだ人たちの責務ではないのかな。


あと、「スッキリ」で橋本五郎氏が
「不条理な社会を受け入れて、どう生きるか
 まで踏み込んで欲しかった」
って話をしてたけど、これも相応しくない。

若さとは、遠くの未来を見据える力を言うんだと思う。

「不条理な社会を受け止めつつ、
 それでも受け入れはせずに未来を変えること」
がエリートたる東大生に求められることではないのかな。

不条理な社会を“受け入れて”しまっている
大人たちの戯言に耳を貸すな。
不条理を糺す未来を創っていってくれ。

年寄たちは、すぐそこの未来のことしか考えていないのだから。




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