あの日を忘れないということ
- カテゴリ:30代以上
- 2021/03/11 17:23:42
3.11。
あれから10年。
世には「あの日を忘れない」の文字が流れる。
ただ、あの時の悲劇は、東北・フクシマだけではないことも
忘れないで欲しい。
茨城・千葉をも襲った津波。
関東平野のそこら中で起きた液状化による家屋喪失。
長野県北部地震。
北関東の放射性物質汚染。
東北の津波、原発の爆発といった
映像的にインパクトのある話題に
塗りつぶされそうな、“忘れ去られそうな”悲劇の数々。
私の実家方面では放射性物質による汚染被害があった。
線量の高さで牛乳が出荷できず、
食肉にもできず、ただ処分場に向かう乳牛。
原木ごと廃棄される大量の椎茸。
食害でシカを減らす必要はあるが
食べることもできず、殺すだけしかできないのは嫌だ、
と涙ぐむ猟友会のハンター。
どうせ先が無いから俺らがやる、
と言って雨どいからの水が集まる場所の土を
線量計片手に処理していく70代・80代の住民。
いずれも、実家に帰った際、私が目にした光景だ。
東北とは違い多くのボランティアが来るわけでもなく
地元の人たちだけで進めていったこれらの対応。
メディアはわかりやすい、映像にしやすい場所に集まり
情報はそれらの地域のものが席捲していく。
そんな中で
メディアに流れない・残らない場所にも
数多くの被害・悲劇があったこと。
これをこそ忘れてはいけない。
今だって終わっている訳ではない放射能汚染なのに無頓着になりつつある怖さがあります。