Nicotto Town


つくしのつれづれノート


鬼太郎

先日TSUTAYAでふとしたきっかけで気になってたアニメ「墓場鬼太郎」(本放送時見てたわけですが…)を借りてきました。

鬼太郎の起源って有名で言わずもがななのですが戦前に民話「子育て幽霊」(女の幽霊が夜な夜な飴屋で飴を買って墓の下で生まれたわが子に与えて育てるという話「飴買い幽霊」とも。落語にもなっている。)を基にした紙芝居「ハカバキタロー」(黄金バットと肩を並べるほど人気だったこのこと)を戦後になって当時紙芝居作者だった水木しげるが描いたのが始りです。(まるで「ALWAYS 三丁目の夕日」の茶川さんを地でいってる感じですね。ちなみに水木しげるのこれらの紙芝居は現存してません。)
後に貸本漫画家に転身する時「ハカバキタロー」の原作者の許可をもらって描いたのが今回借りてきたアニメの原作である貸本漫画「墓場鬼太郎」であり、その後幾つかの貸本業者を転々とした後(その中には「ガロ」を手掛ける長井勝一の業者もあります。水木しげると「ガロ」の長井勝一の関係については連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でやってたので結構印象に残ってます。ただドラマでは長井(演:村上弘明)と「ガロ」は名前が変えられていますが…)
その後トラブルで漫画の神様手塚治虫が撤退しボロボロになっていた「少年マガジン」のピンチヒッターとして「鬼太郎」がメジャー進出しその過程で人気を得るために現在の「ゲゲゲの鬼太郎」と内容が変化し最初のアニメ化によってその人気が現在に至る不動のものとなります。五度アニメ化されてますがこれは最多だとか。自分は三期と四期を観てました。
改めて調べたら「墓場」も含め鬼太郎の連載雑誌出版社の数は半端なく(「マガジン」「サンデー」「ガロ」「アクション」…)全容が今一つ掴めません。

さて件の「墓場鬼太郎」ですが…
…ここまで書いておいてなんですが自分にとって水木しげるの作風が独特でなじみが薄かっただけに(「ムーミン」のト―ベ・ヤンソンのような通常の漫画よりも絵画として眺める感じでした。まともに読んでたのも「鬼太郎」よりも「劇画ヒットラー」や「総員玉砕せよ」(水木のWWⅡの軍隊経験をもとにした戦記ものこれを原作にしたドラマがNHKで放送されており、「ゲゲゲの女房」でも8/15の週の放送でこのエピソードが詳しく描かれておりました。)が先だったりします)初期の作風をそのままアニメ化したこの作品にすごい衝撃を受けました。(とはいうものの描かれた当時と今じゃ倫理が違う為各所に修正が加えられているそうです。それでも原作をうまく伝えていると高評価みたいです。)OPの原作漫画の一部を着色して動かす構成がすごくい新鮮でした。
今回借りてきたのは「ゲゲゲ」の猫娘の原型となる少女寝子の悲劇を描いた3・4・5話分であり「鬼太郎」シリーズ最大の悲恋ものとして涙なくしては見れませんでした。(あのような涙を見せる鬼太郎は初めてだったので驚きました。)
…が個人的に好きなのは最終回の「アホな男」でして鬼太郎の詐欺にかかって地獄へ落ちた水木さがる(家族構成が水木しげるそっくり。っていうかこのアニメ水木姓の男が3人登場します…)の代わりに地獄からやってきた幽霊が水木になりすまして水木家に入りこむんですがあまりのじり貧に閉口して逃げ出そうとするも捕まり水木の妻の尻にガッチリとしかれ観念するという内容で(地獄に落ちた水木本人は幸せそうにしてるってオチです。)後放送した「ゲゲゲの女房」との水木夫婦のやりとりとのギャップの違いにマジ笑いました。

しかし「墓場鬼太郎」「ゲゲゲの女房」の頃って最初のアニメ化から40年目ってことでどこもかしこも鬼太郎鬼太郎tとはやし立ててるような感じがありました。(五回目のアニメ化にウェンツの実写版…)
今にして思えば鬼太郎祭りだったんですね…

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2012/03/07 22:37
私もこんど借りてみようかな。




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