自分の独断と偏見でランキングしましたのでブーイングあるかと思いますがご覧ください。タイトル隣のカッコ内は(放送年・主人公・主演)です。

１．「太平記」(91年・足利尊氏・真田広之)…唯一の南北朝時代大河であり、ドラマがとにかく面白い！鎌倉幕府滅亡の回はファンによっては大河史上最高傑作と評価されています。これより面白い大河はありますが鎌倉育ちの私にとって(初回から最終回まで鎌倉が引っ張りだこなんです。)この大河が他より何倍増しで輝いています。

２．「秀吉」(96年・秀吉・竹中直人)…大河3度目の太閤記。明智光秀を倒すまでふんどし１丁(大河史上最も主人公の露出度の高い作品。初回ではハミチンしてました…)で画面を縦横無尽に駆け回るようなコミカル演技の連続ですが、それでもぶれないエネルギッシュな骨太ドラマに圧倒されました。観ると「秀吉」以降の大河がみな霞みます。「秀吉」は時代劇のジャンルを超えて「これがドラマだ!!」を堂々と言える作品です。

３．「独眼竜政宗」（87年・伊達政宗・渡辺謙）…事実上大河の頂点に君臨する最高傑作。前半と後半とではまるで別人が演じているとしか思えないような政宗の変化を当時駆け出しで無名の渡辺謙が演じたのは本当に驚異的でした。渡辺謙は「ラストサムライ」以降世界的に有名になりましたがそれでもこの「独眼竜政宗」には敵わないんじゃないかと思います。

４．「毛利元就」（97年・毛利元就・中村橋之助）…吹けば飛ぶような小領主から中国の覇者となった毛利元就を家族を中心に描いた作品。（原作は元就の妻が主役…）元就の住む当時の安芸の特殊な環境を要点を押さえながらうまく簡略化したとっつきやすいドラマでした。ドラマではとにかく元就がぼやきます。信長や信玄のような豪傑とは一味違ったこの戦国大名にとても好感が持てたドラマでした。

５．「草燃える」（79年・たぶん北条政子・岩下志麻）…源平合戦の源頼朝の旗揚げから承久の乱までの鎌倉幕府の勃興期を描いた大河。カッコ内のたぶん北条政子というのは前半は夫頼朝・後半が弟北条義時が大活躍したために主役の政子の影が薄いからです。頼朝死後からストーリーは登場人物みな悪人・仁義なき戦いｉｎ鎌倉の様相になり、その戦いを勝ち抜いて鎌倉の王者となった北条義時（前半の好青年が後半では人を陥れることも厭わない大物に大変化。小沢一郎が小者に見えます。）を演じたマツケンがとても印象的でした。

６．「功名が辻」(06年・千代と山内一豊夫婦・仲間由紀恵と上川隆也)…天下人三傑の天下統一過程の中、二人三脚で浪人から土佐藩主まで登りつめた山内夫婦の出世物語。ツッコミたいところは多々ありますが桶狭間～大阪の役までの天下統一過程の見せ場をしっかりと登場させている所が最大の魅力です。太閤記のように無一文から出世していくサクセスストーリーが基本ですが、その功名の果てにたどり着いたものが完全なハッピーエンドではなかったということを原作通り描いた所がとてもよかったです。

７．「龍馬伝」(10年・坂本龍馬・福山雅治)…42年ぶりの龍馬大河。最新式カメラで撮影したためやたら泥臭いのが鼻に付きましたが、昨今の視聴者に媚びたヌルイ駄作大河とは一線を画していたドラマとして印象的でした。幕末・戦国の交互状態でなければもっとヒットしていたハズです。それだけに最終回の暗殺場面に選挙テロップが流れたのには激怒しました。(苦笑)

８．「翔ぶが如く」(90年・西郷隆盛と大久保利通・西田敏行と鹿賀丈史)黒船来航(ドラマではペリー前の黒船事件も扱っている)から西南戦争までの動乱期を薩摩藩の視点で描いた幕末大河の決定版。(視聴率は「篤姫」が上ですが幕末時代劇としては変わりダネ）ドラマの西郷と大久保が本物とやたら似てたのが印象的でした。

９．「信長 KING OF ZIPANGU」（92年・織田信長・緒形直人）現時点で信長個人が主役になった唯一の大河ドラマ。一般イメージとは一線を画した繊細で孤独な信長だったためドラマとしては今一つなのですが、バブル期だったためか桶狭間・姉川・長篠・本能寺と大迫力の合戦シーンの連続で、合戦もののファンならある意味盆と正月が同時に来たような大河ドラマとしておすすめです。（合戦シーンのみを求めるのであれば87年の「武田信玄」と00年の「葵 徳川三代」の方が完成度高いです。）

１０．「元禄繚乱」（99年・大石内蔵助・中村勘九郎）大河史上4度目の忠臣蔵。以外にも刃傷松の廊下の２０年前から描かれており、刃傷松の廊下以降物語がどんどんヒートアップしていいたのが面白かったです。

…自分が２０代のためか８０年代以降の作品が集中しました。古すぎると放送当時の考え方とギャップがあり見づらいです。