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つくしのつれづれノート


氷菓!!(古典部シリーズ)

この間福島市へ行った時、帰る前に寄った駅ビルの本屋に米澤穂信の推理小説・古典部シリーズの「氷菓」がアニメ化ということで1コーナーを設けていることに大変驚きました。

まさかアニメ化なんて…

米澤穂信といえば数年前に「インシテミル」(未読・未見)が映画化されているので知っている方も多いと思いますが、主に殺人事件のない日常の謎をメインに描く推理作家であり(日常の謎というジャンルがミステリーの中で一番好き。そのジャンルの書き手である現在放送中のドラマ「七人の敵がいる」の原作者・加納朋子は自分を読書中毒にした作家さんです。この加納朋子については別に書くつもりです。)、この米澤穂信のデビュー作が後の古典部シリーズ第1段「氷菓」なわけです。現在通常文庫の角川文庫で出ているのですが、内容面からして質実共にライトノベルのミステリーです。元々ライトノベルジャンルの賞を受賞しており、最初は角川スニーカー文庫から出てましたから…

…がこの「氷菓」は当初版元である角川書店の采配ミスで当初思うように売れなかったそうです。売れるようになったのは東京創元社で書いた「さよなら妖精」(未読)が推理小説として高評価を受けたことからだそうで、現在古典部シリーズは「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「ふたりの距離の概算」の5作品が刊行されているわけですが…

ここまで書いておいてなんですが恐らく自分が古典部シリーズでまともに読んでいるのは「氷菓」と「愚者のエンドロール」だけであると思われます。(「遠まわりする雛」までは家に置いてあるのですが、自分の蔵書が確実に500冊以上あるため「クドリャフカの順番」以降は未読のまま部屋に埋もれている可能性が高い…)

というのも自分が米澤穂信作品として最も好きな作品は古典部シリーズではなく、東京創元社で出ている小市民シリーズ(「春季限定イチゴタルト事件」「夏季限定トロピカルパフェ事件」「秋季限定栗きんとん事件・上下巻」まで刊行。古典部シリーズと似た作風。)といわれるものでして、このシリーズの陰に古典部シリーズが隠れがちだったのです。
そしてこの小市民シリーズの存在が上記の「氷菓」のアニメ化に驚いた最大の理由です。

実は小市民シリーズの方が古典部シリーズよりも漫画などのメディアミックス化が早かったために、アニメ化するなら小市民シリーズが先だと思ってたんです。実際このシリーズはストーリー展開のメリハリがきいて面白いんで…

さてだいぶ最後になってしまいますが、ここで「氷菓」の内容についてサラッと…
…行方不明になり死亡宣告を受けているおじを持つ古典部部長・千反田える(ヒロイン・好奇心旺盛・)は、成り行きで古典部に入部した同級生・折木奉太郎(主人公・探偵肌だが省エネ人間)を誘って日常の小さな謎を解決しながら、おじがかつて編んだ古典部の文集「氷菓」の謎に迫っていく…

アニメ版は「涼宮ハルヒの憂鬱」「けいおん!」「日常」などで高い評価を受けている京都アニメーション製作ということで、結構人気でそうですね!(そのために今、原作の表紙がアニメイラストになっており、アニメファンが買いそうな半面それ以外から敬遠されそうで複雑です。)
幸いなことに四月も後半になったのにもかかわらずまだスタートしてないので、準備してビデオに撮りため、未読のシリーズを読んだりして楽しみたいと思います。自分の地域からだと23日と25日・来週の月曜・水曜から放送ということです。(これはうちのテレビが「氷菓」を放送する放送局tvkとTOKYO MXが観れる為)

楽しみです!


…できればこの勢いで小市民シリーズのアニメ化も実現といきたいところです(笑)





…っていうかこれはアニメというより小説のレビューですな(苦笑)

アバター
2012/04/23 14:04
吉野様へ…食べ物がなぞって言うのはもしかして小市民シリーズの「春季限定いちごタルト事件」のタイトルに露骨にスイーツの名前がついてのことでしょうか?コレついては主人公小鳩常悟朗といっしょに小市民を目指して行動するヒロイン小山内ゆきが大の甘党で、作中に題名となっているものも含め数々のスイーツが登場するためこのようなタイトルとなっています。(「夏季限定トロピカルパフェ事件」では小山内さんが《小山内スイーツセレクション・夏》と称して小鳩君をスイーツめぐりに連れまわしてました(笑))…が内容はスイーツにまつわる事件ではなく誘拐事件に発展したり(「夏季限定トロピカルパフェ事件」)連続放火魔を1年かけて追っていく内容だったり(「秋季限定栗きんとん事件」)します。小鳩君と小山内さんは恋人でも依存でもない小市民を描く互恵関係で行動を共にしてるのですが、読み進めるとその関係がだんだん変化している感じです。「秋季限定~」ではその変化が加速してるように思えました。
このシリーズは恐らく次の「冬季限定~」で完結すると思われ、二人の関係がどのようになるかとても気になり、「冬季限定~」の完成が待ち遠しいです。

ちなみに「氷菓」については作中に登場する文集「氷菓」こそが謎の確信の象徴になるネタばれになるため何も言えません。

小市民シリーズについても古典部シリーズについても読みやすい文章になっていますが(謎を解く主人公が共に高校生だからかもしれません。)萌え系のライトノベルにありがちなだらだらした駄文では決してないため、大変読み応えがあります。
活字苦手な方におススメです。
アバター
2012/04/23 13:22
食べ物がどんな謎になるのですか???
どのような文章になっているか興味あります^^
アバター
2012/04/21 09:16
ミステリーと聞いて楽しみにしてます。




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