現在放送中のアニメ「氷菓」の古典部シリーズに匹敵する米澤穂信の看板シリーズである小市民シリーズ。「氷菓」の古典部シリーズと同じく日常を謎をテーマにした青春ミステリーなのですが、大学時代にこの小市民シリーズから古典部シリーズを読むに至るわけでどちらかというと小市民シリーズの方が個人的に印象に残ってて好きなんです。

以下基本あらすじ
本性をむき出しにして中学時代を騒がせていた小鳩常悟朗（以下小鳩君）と小山内ゆき（以下小山内さん）は恋愛関係でも依存関係でもない互恵関係として、平穏な日常生活を過ごす「小市民」を目指して行動を共にしている。
…が二人の思惑に反して様々な事件に遭遇し、その度に隠してきた本性が表にちらついてくるハメに…果たして二人は小市民の星を掴むことができるのか？

…とまあ、めちゃくちゃおおざっぱですが基本こんな感じです。
現在
「春季限定イチゴタルト事件」
「夏季限定トロピカルパフェ事件」
「秋季限定栗きんとん事件」
の三作が発表されており、イチゴタルトとトロピカルパフェは作画は共通してないですがそれぞれコミック化されています。

全部タイトルにスイーツの名が冠せられてるので自分なんかは当初このシリーズを「季節限定スイーツ事件簿」なんて呼んでました。
このシリーズは各タイトルに恥じない作中でのスイーツの登場が著しいのですが、これはメインヒロイン・小山内さんが無類のスイーツ好きというところからきてるようです。
この小山内さん、小柄でアマ削ぎの上方をした一見控え身に見える女の子であり、小説の挿絵や各漫画版の印象からするとアニメ化したら見た目だけでも「氷菓」の千反田えるに匹敵するキャラとして人気が集まりそうです。
…が彼女の本当の魅力はそうした外見では決してなく、彼女が抑え込もうとしている(?)本性にあります。
ネタばれになるので詳しく書きませんが　

小山内さんは羊の皮をかぶった狼という印象がピッタリな女の子であり

この本性をむき出しになってしでかした小山内さんの所業がこのシリーズ最大の魅力といえます。
なので毎巻「小山内さん今度は何をやっちゃったの？」がすごく気になるんです。
小山内さんは確かに抱きしめたいくらいに可愛いキャラだと思いますが、少なくと敵に回したらこれほど怖い相手はいないというキャラですね（笑）

そんな感じで本性を抑えて小市民を目指すために恋愛関係でもなく依存関係でもない互恵関係で行動を共にする小鳩君と小山内さんなのですが、その二人の関係も巻が進むごとに変わってきます。三作目「秋季限定栗きんとん事件」ではその変化が著しかったです。次巻「冬季限定～」で恐らくそのイメージが判ると思いますので次巻の展開がすごく気になります。

恐らく次で小鳩君と小山内さんの関係に一定の区切りがつけられるはずです。このシリーズ最終作になるであろう「冬季限定～」が「冬季限定雪見だいふく事件」
になるかは判りませんが凄く楽しみにしてます。

できれば請う、アニメ化!!!