Nicotto Town


つくしのつれづれノート


「氷菓」 「愚者のエンドロール」 初版本

現在放送中のアニメ「氷菓」こと「古典部シリーズ」は、第1弾「氷菓」がライトノベルの賞である角川学園小説大賞ヤングのミステリー&ホラー部門で奨励賞を受賞したととに始まるわけで、第一弾「氷菓」・第二弾「愚者のエンドロール」は当初ライトノベルの角川スニーカー文庫から出版されていたわけなんです。
ラノベレーベルでの刊行ということで当然イラスト付きなわけで…

ニコットのブログを通じてこのスニーカー文庫版の「古典部シリーズ」が気になり、探していたところ、偶然古本屋で「愚者のエンドロール」のスニーカー文庫版を手に入れることができました。


改めて手に取ってみると…
スニーカー文庫版と思って背表紙が赤だと思っていたのですが、
黒でした。
これはスニーカー文庫版の中でミステリー系列のラノベは≪スニーカー・ミステリ倶楽部≫というサブレーベルに収めてしまおうという思惑から、通常スニーカー文庫と区別する為に背表紙が黒くなっているということ。


そしてラノベレーベルということで当然ついてくる問題のイラスト…
表紙には
人差し指をあごにつけて物思いにふけるセーラー服の少女が描かれています。
髪の長さが肩につくかつかないかの長さなので、アニメから「古典部シリーズ」を知った方はこの少女が誰なのか判りづらいかと思います。(なにせアニメ版の千反田えるより短髪で、伊原摩耶花より長髪なわけだから…)
本の口絵に古典部部員4人の集合イラストが描かれている為、消去法でこの少女が千反田えるだということが判ります。(えるは男ではない。(笑)表紙より短髪な少女がいる…)
確かにスニーカー文庫版とアニメ版だとえるの印象が異なり、スニーカー文庫版のイラストのえるは「わたし、気になります!!」でホータローを引きずりまわすアニメ版の好奇心の亡者とは真逆の、控えめな草食系の印象を受けます。

そして福ちゃんと摩耶花ですが、口絵のイラストはアニメとは別物なのですが、共に赤みがかった髪の色(アニメ版福ちゃんはやや黄色がかっているものの。)とにんまりしそうな表情(福ちゃん)と華奢な体格(摩耶花)と雰囲気はアニメそのままです。やっぱり小説の記述から人物像を描きだしたら、同じような雰囲気になってしまうのかねえ…

そして主役ホータロー…やる気なさそうなツンツン頭のアニメ版と比べて…
青髪の整った短髪でした。っていうかコレ角刈り?
やる気なさそうな目つきからホータローということはわかるのですが、刊行から10年ちょっとというブランクがある為かキャラ設定も変わってしまうのか、大分印象が違います。

他のイラストは…  無い…  これだけ?
要するに本格ミステリーとしてラノベに重要なイラストは重視されているのでしょうか。(だとしたらラノベとしても、本格ミステリとしてもえらく中途半端なレーベルで出版されたものです。)


ちなみにこのスニーカー文庫版の「古典部シリーズ」シリーズ第一弾「氷菓」のイラストは「愚者のエンドロール」とはイラストレーターが異なっています。
スニーカー文庫版「氷菓」はまだ入手していないものの表紙の確認はしています。古典部の4人が空を見上げている様子を上から描いたもので(摩耶花だけ途切れており顔が判らない!!)「愚者のエンドロール」の古典部のキャラデザはこのイラストを踏襲してるものと思われます。
しかしながら表紙だけ見たら、児童小説っぽく見える絵柄でありとてもミステリー小説を連想できるものではありません。元々「氷菓」は地味な印象が強いうえに微妙なイラストを添えた為に刊行当初全く売れず、さすがにまずいと思ってイラストレーターを変えた第二弾「愚者のエンドロール」で絵柄の違いから両者が同じシリーズと認識しづらくらるという、カオスな展開になってしまったのが容易に想像ができます。
そして追い打ちをかけるようにサブレーベル≪スニーカー・ミステリ倶楽部≫が廃止になってしまった為に、続編が出せない状態になってしまったのでした!

まさに版元の采配ミスが原因の最悪の状況!!

米澤穂信が後に書いた東京創元社(創元推理文庫)出版の「さよなら妖精」が高評価を受けたことがきっかけで、中断した「古典部シリーズ」が通常文庫レーベル≪角川文庫≫で復活し、現在ハードカバー版→角川文庫版と流れの刊行で「古典部シリーズ」が再開することになり今に至ります。


正直スニーカー文庫版の「氷菓」の表紙を見て買って読みたいとは思わないですね。これじゃ当初売れないのは当然だと思います。
実際自分が「古典部シリーズ」を読むきっかけになったのも、表紙のイラストに惹かれて購入した同じく米澤穂信作の「小市民シリーズ」第一弾「春季限定イチゴタルト事件」から芋づる形式に「氷菓」にたどり着いたということからなんです。

もし初めから「古典部シリーズ」が通常文庫レーベルである≪角川文庫≫から通常表紙で出版されていたらドラマ・アニメなどのメディアミックス化がもっと早かったと思います。実際「小市民シリーズ」は古典部シリーズより後に始まったシリーズですが、表紙と内容がマッチングしている為かアニメ「氷菓」より早くコミカライズ版のメディアミックスが行われているわけですから…



…さてこうして手に入れたスニーカー文庫版の「愚者のエンドロール」。こうなるとダメだしした「古典部シリーズ」第一弾「氷菓」のスニーカー文庫版も手に入れたくなるところ…

何せスニーカー文庫版の「氷菓」の表紙。古典部メンバーの中で摩耶花だけ首チョッパで顔が判らないのです。ヒドイ…(苦笑)口絵には摩耶花の顔がちゃんと出ているはず…

わたし、すごく気になります!!

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2012/06/15 17:11
角刈りですか・・ww
近くの古本屋で探して見ます
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2012/06/14 22:50
佃煮@栗饅頭様へ…青髪…というよりも青みがかったという方が正しいのかもしれません。そう考えるとグレーがかったような髪色のアニメ版ホータローとさほど変わらないと思います。驚いたのは髪型ですね。スニーカー文庫版「氷菓」だとより角刈りっぽく見えます。
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2012/06/14 18:15
黒の背表紙ですか・・スニーカーでは珍しいですね・・
ていうかホータロー・・・青髪?!
私も探そうと思います!では!!
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2012/06/14 17:37
わたしもすごく気になります!!
そして期末がんばります!!




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