ビリオネアガール
- カテゴリ:マンガ
- 2012/08/04 02:11:24
支倉凍砂原作・桂明日香作画のこの漫画は隔月刊行の「good!アフタヌーン」の連載で、ある意味結構難ありな漫画なのですが面白いんです。
いきなりあらすじ
平凡な大学生高遠恵(男です。あしからず)は親せきの大学教授・大貫から時給1万円の家庭教師のアルバイトを押し付けられる。
教え子は藤岡紫というデイトレード(株式売買)で個人資産170億を稼いだ美少女だった!!
平凡な大学生・恵の日常は巨万の富を築いた少女との出会いによってあわただしく動き出した…!!
この漫画では平凡な大学生・恵と若くして巨万の富を築いた紫の世界で一番格差のある組み合わせによるギャップが引き起こす悲喜劇だけでなく、株式の取引や資産としての金塊・プラチナなどの売買の様子(貴金属店て買い求めるらしいのですが、店の一階がアクセサリー店なのに対し、上の資産用貴金属の売り場は銀行と同じ光景だったのに驚きました!)など自分の知らない世界が垣間見れる漫画として毎号興味深々で読んでいるのですが…
問題は一応すでに一巻が出てるもののそれから先は最近まで2年近く休載していた為に全然話が進んでないんです…
なんでも作画の桂明日香が産休の為休載してたとのこと。仕方ないとはいえ読み始めてすぐに休載だったので、半ば読み続けるの諦めてました。五月出た先々月号のやっと連載再開したのでホッと胸をなでおろしてますが、単行本2巻の刊行はまだまだ先か…
ちなみにこの漫画の原作者はラノベ作家・支倉 凍砂であり、
アニメにもなっている人気ラノベ「狼と香辛料」の作者です。
「狼と香辛料」は中世ヨーロッパをモチーフに描いた世界を舞台にしたラノベですが剣と魔法のファンタジーではなく、商人による中世の経済活動を描いた異色ラノベであり(ファンタジー要素は主人公の青年行商人と旅する狼の化身のヒロイン・賢狼ホロの存在くらいで他は皆無…)、ラノベジャンルで書かれた経済小説と言っていいのかもしれません。
漫画「ビリオネアガール」を読んで最近この「狼と香辛料」をアニメからかじり始めたのですが、商品の売買の駆け引き・貨幣に含まれる貴金属の含有率による国家の信用・当時の人頭税の支払い方などやたらリアルに描かれているので驚かされます。(こちらの原作ラノベも是非読んでみたいです!)
「ビリオネアガール」設定こそ奇抜なコメディなんですが、現代を舞台にしたファンタジー要素ゼロな作品なので、より経済に対して突っ込んだ描かれ方をすると思われます。
今後の展開がすごく楽しみです!!
しかし
「狼と香辛料」に「ビリオネアガール」…
支倉 凍砂の目指すところは経済小説の大家の城山三郎や堺屋太一なのでしょうか?(共に大河ドラマ原作者ですが城山原作の78年「黄金の日々」や堺屋原作の96年「秀吉」も原作の内容は経済小説の性格が強い。そういや堺屋太一は小渕・森内閣の国務大臣・経済企画庁長官として閣僚もやってましたね。う~ん、さすが「団塊の世代」に「平成30年」…)
スゴイ気になります。