小田原征伐で22万の軍勢が関東に攻めてきた!!忍城にも石田三成の2万の軍勢が来るという…
勝ち目はないのは一目瞭然、城の全員が悔し涙で降伏を決めこむなか、開城交渉の土壇場でたった一人徹底抗戦を宣言するバカがいた!!
このバカ、領民の下々にまで木偶の坊の「のぼう様」といわれる人気者の城代・成田長親である。この男の一言で降伏ムードが一転徹底交戦に固まった!!
かくして、後に「三成の忍城水攻め」と呼ばれる忍城攻防戦が始まった。
この成田長親という男、果たしてバカなのかそれとも天才なのか…


今秋にやっと公開される映画「のぼうの城」の原作です。ホントは去年の秋公開だったのですが時は東日本大大震災の直後、作中に水攻めの失敗で大勢の豊臣方の将兵が流される場面があった為お蔵入りになってたのでした。（おととしあたりからこの映画のポスターが本屋で貼ってあったしね。）
そんなわけでまさに旬といえるのかもしれませんが、この原作は知っての通り刊行されるや否や売れに売れて今や70万部を超える大ヒット小説です。
とはいうものの自分はブックオフで100円で買ったこの文庫本を本棚の隅に１年以上読まずに放っておりました。

しかし、いざ読んでみるとこれが面白い!!

一応時代小説なのですが時代小説にありがちな堅さが全くなくてわかりやすく、今気鬱でライトノベルくらいしか読めぬ身ながら、敵味方問わず魅了するこののぼう様に引き込まれてあっという間に読みほしてしまいました。大ヒットするはずですよね、コレ。

この小説、元々脚本だったのですが、内容が28キロもの堤防を築いて水攻めという壮大なスケールの為映像化が敬遠された為、小説に仕立てて映画化の機会を狙っていたということです。

そしてめでたく映画化、11月に公開となるわけですが、
この映画の主人公の成田長親を演じるのが狂言師野村萬斎
あんまりテレビで見ることないですが大河ドラマ「花の乱」（応仁の乱の細川勝元訳）や連続テレビ小説「あぐり」（ヒロインあぐりの旦那エイスケ役、モデルのばあさん吉行あぐりは105歳で健在ということでオドロキ。）の愚者とも天才とも判らぬ怪演を見てきた身としてはこれ以上にないハマり役って感じです！
監督は「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心と「ローレライ」リメイク版「日本沈没」の樋口真嗣のダブル監督!!
樋口真嗣は平成ガメラ3部作やエヴァンゲリオンの画面づくりで定評のある日本一の特撮監督であるので迫力については疑いようもありません!!
唯一不安があるとすれば樋口真嗣による原作の改悪の有無…この人の監督映画はすべて映像だけで中身は空っぽの駄作なので…（ただ元々映像化の為の脚本だった小説ということだけあって内容見無駄がないので、これまでの映画ほどは心配してませんが…）

兎にも角にも封切りは11月2日。
楽しみです!!