クララが立った~!!
- カテゴリ:アニメ
- 2012/10/03 22:25:17
アニメ「アルプスの少女ハイジ」のクライマックスである病弱の車いす少女クララが立ちあがる場面は日本アニメ屈指の名場面としてあまりにも有名なわけですが(「銀魂」をはじめクララを題材にした不謹慎なパロディは数知れず)、NHKの「ためしてガッテン」で
なんとアニメの描写でクララの病弱の理由と立ち上がるまでに至る治療方法が医学的に納得いく形で判るのだそうです。
クララの病気はビタミンD不足によるくる病で、ハイジの故郷で食べたライ麦パンと日光浴で治ったのだそうです。
(ライ麦パンは通常のパンよりも栄養価が高くて保存が効く為、ヨーロッパの庶民の主食でした。ラノベ「狼と香辛料」なんかで行商人の主人公が食べてるパンは二度焼きしてより保存に適したライ麦パンで、スープや酒に浸したり水に浸けて粥状にして食べるのだそうです。)
くる病は太陽の光量不足で子供に発症する傾向があるそうで、工業化が進み工場から出る煙で太陽光が遮られた当時のフランクフルトに住むクララには、くる病になる下地ができていたともいえます。(他に街に充満した煙を吸ったことも原因という説があります。そういやクララの元に来たハイジが体を壊す場面がありましたっけ。)
アニメでこれが判るのは製作サイドがアニメ化に際して原作を読みこみ現地調査のロケ藩を徹底した結果なんですけど(さすが宮崎駿と高畑勲!!)、ビタミンが発見される前に書かれ(「アルプスの少女ハイジ」が書かれたのは1880年代初頭。ビタミンが発見されたのは1910年代であり、それ以前の日露戦争ではビタミンB1不足による脚気で3万人近い陸兵が病死した。)しかもハッキリとクララの病名が明記されてない原作を使って、医学的に筋が通る病名と治療過程が具体的に描かれるアニメができたのは驚きました。
アニメスタッフがキャラクター設定した際にクララの病気をどこまで考察したのか知りませんが、アニメにしっかり反映できるほど具体的にクララの病状回復が描かれている原作「ハイジ」には驚かされます。
きっと作者がクララを設定した際に病気について相当研究したんでしょうね。(くる病の治療法として日光浴が民間療法として当時あったそうです。)単にクララは病弱でしたというだけでは描ける描写ではありません。
しかしアルプスで立ちあがったクララ(なんか反乱や革命の指導者っぽい言い方だな(笑))はそのあと自宅でリハビリしてますが、
完治してない状態で街に戻ったら、また病気が再発して元の木阿弥になってしまうのではないでしょうか?
気になる!!(「私、気になります!!」はあえて言わない(笑))
ちなみにハイジというと原作に実は盗作疑惑がささやかれていたり、アニメのOPに出てくるブランコに乗るハイジの光景は100メートを超える木につるしたブランコに乗らないと実現できない光景だったりと(その際のブランコの速度はジェットコースター並みになるという(「空想科学読本」シリーズより))、気になるネタが盛りだくさんなのですごく面白いです(笑)
「アルプスの少女ハイジ」ってスタジオジブリの原点とも言える作品ですが「ためしてガッテン」を通じて改めてのそのすごさを思い知らされました。
ドイツはライ麦パンよく食べてますが、クララのとこは白パンですね、確かに。
じゃあクララには、干し椎茸を送ってあげましょうか。
ブランコの話は私も読んだことあるよ
私が読んだのはブランコのロープの長さとかあれを動かすのにはどのくらいの力がいるとか計算してあった気がする
夢もへったくれもないけど、そこを大まじめにやるのが面白いのよねww