※以下の話はココア関するどぎついエピソードです。これ読んでココアが飲めなくなってしまっても困るのでよく考えてからお読みください。
















これは大学受験を控えていた頃のとある冬の出来事
センター試験対策で現文の長文読解の問題を解いていたんです。その長文読解の対象小説が確か芥川龍之介の私小説の一説だったと記憶しています。
内容はよく行く雑貨屋さんの店番をしている美人の若奥さんが気になる主人公(確か学生)が、若奥さんの気を引く為か店に陳列してあるココア缶に虫が湧いてやしないかと心配する若奥さんに向かって、「カブトムシサイズの芋虫がココアにわいてたことがある」と大げさにウソをつくというものでした。若奥さんは肝を冷やして青ざめるもののそんなことはあり得ないというような感じで区切りがつくので、
芥川賞という偉大な文学賞の語源になった大小説家の言うことだからココアに虫が湧くことなんてないとその時は解釈してたんです。
その時は…

それからしばらくしたある冷えた夕方のこと
帰宅したものの体の芯まで冷え切っていたので、あったかいものが飲みたいと台所をを探してる内に目に留まったのが奥底に置いてあった古いココア缶…
疲れた時の甘いものってすごく癒されるから迷わずココアを飲もうと思い、なんの不振もなくその古いココア缶を開けたわけです。
すると長いこと放置してた為に湿気てしまったのか、上の方のココアが結構玉になってたんです。大きさは大体１ミリちょっとといったところか…
まあ大したことないだろうと、ココアパウダーをカップに入れてお湯にを注いでチョビっと飲んだのですが（私つくしは猫舌なんです）、玉になっていたココアが解けずにかむとなんか変な感触がする。そしてカップに浮いた沢山の玉もなぜか白くなっている…
不審に思ったのでその玉を目を凝らしてじっと見てみたのですが…

その玉はココアではなく丸まった芋虫だったんです！
知らずに芋虫食べちゃったよ!!ギャ～!!!



ココア缶に虫が湧いてたんですね～たぶんウジ虫…

芥川龍之介のうそつき～!!なんて言いたいところですが、芥川が言いたかったのはココア缶に虫が湧かないではなくカブトムシサイズの芋虫が湧かないってことだったんだろうなあ…小説の長文読解が苦手だったしっぺ返しがこんなところで帰ってくるとは夢にも思いませんでした。

別に芋虫食っておかしくなるといったことはなかったんですが（でも要注意!!）
やっぱり気持ち悪い!!


ナポレオン戦争時代のイギリス海軍では主食にしてたビスケット（お菓子の類ではなくでっかい乾パンって感じ）に沸いた芋虫をたんぱく源にしてる例がある一方、映画「戦艦ポチョムキン」（日露戦争中に起こった第一次ロシア革命に起こった実話）でウジ虫のわいた肉をあてがわれた水兵が反乱を起こしたりと、この手の逸話に興味は尽きないのですが実体験はさすがに嫌ですね。

これ以降ココアが飲めなくなった…ってことはないのですが、古い新しいにかかわらず必ずココア缶の中を用心深く調べてからココアを飲むようになりました。
以上です。





一応食品関係のエピソードなのでグルメジャンルにしたのですが、これどう見てもグルメじゃないですよね…