リメイク版 隠し砦の三悪人
- カテゴリ:映画
- 2012/11/06 23:16:46
現在「のぼうの城」が絶賛公開中!!
自分も観に行くつもりなんですがその前に「のぼうの城」の監督の一人である 樋口真嗣(「のぼうの城」は「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心と共同監督しているんです。)が過去に監督を務めた「隠し砦の三悪人THE LAST PRINCESS」を参考に観てみました。
この映画は黒澤明の「隠し砦の三悪人」のリメイク作で確か黒澤生誕一〇〇周年を記念したリメイク作品群(織田裕司の「椿三十郎」・ドラマ版「天国と地獄」とかがありました。)のひとつだったと思います。
私つくしはこの樋口真嗣については平成ガメラ三部作使用したCG技術で日本の映像革命をもたらした日本最高特撮監督として尊敬してる一方で、名作をかたっぱしから改悪して駄作にしている日本最悪の映画監督という両極端な評価を下している人物だったりします。
(ちなみにこの人「エヴァンゲリオン」の迫力ある画面作りにも参加しており、主人公碇シンジのネーミング由来になっています。)
樋口真嗣については前に記事を書いているのでよかったら見てください
↓
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=1032798&aid=42300829
「ローレライ」やリメイク版「日本沈没」のストーリー展開で幻滅したことで(どちらも原作小説・映画を読んでいたこともあり)樋口監督作品にはアレルギーがあってリメイク番「隠し砦」を見ておらず、今回の「のぼうの城」をきっかけに初めて見ることになりました。
さてその内容ですが…
隣国山名に滅ぼされた秋月家を再興するための埋蔵金と亡国秋月の姫を同盟国の早川領へ移す為に大胆にも敵国山名領突破を試みる…という原作の基本設定を一応は踏襲したものとなっています。
がしかし…
原作を簡略化してアメリカ式のアクション映画に仕立てたり、主要登場人物の設定が大幅に変更されていたりと原作映画の面白さを大幅縮小したような印象がとても強く残りました。
一番不満だったのは後の「スター・ウォーズ」(原作「隠し砦」は最初の「スター・ウォーズ」の原作とも言える作品)のR2D2とC3POのモデルとなった埋蔵金移送に参加した百姓二人組が跡形もない状態に改変されてたことです。(原作のキャストは千秋実と藤原釜足・リメイク版は松本潤と宮川大輔)
その一方で埋蔵金移送に立ちはだかるボスキャラがモロダース・ベイダ―っぽくなってました。(原作の親友でありライバルの田所兵衛をより悪人に仕立てたものと思われる。)
なんかしょぼい…
やっぱり原作が世界のクロサワ映画だけあってリメイクするにはあまりにもリスクがでかすぎたんだと思います。こう言う作品は安易に原作の内容をいじるのは厳禁だと思います。(対して織田裕司のリメイク版「椿三十郎」は原作忠実志向だった為に評判がよく、上映時観に行って満足したのを覚えています。)樋口作品として特撮は確かに見事なんですが実景で見せる原作の迫力にはどうしても敵わないと思いました。
今度の「のぼうの城」も樋口作品ということで不安を持ってたりしてます。ただ原作が元々完成された脚本であることや犬童一心と共同監督ということでそれまでとは状況が違う為、未知数といいた印象です。予告編だけ見るとスゴイ面白そう…
果たしてどんなものに仕上がっているかスゴイ気になりますね!!
≪追記≫
上記でこき下ろしたリメイク版「隠し砦」ですが全面否定するわけではなく感心する点もいくつかあります。
一つは画面に表示されるテロップ。「エヴァンゲリオン」の時もそうだったんですが表示のセンスがスゴイカッコいいんですよ!!
もう一つは真壁六郎太を演じた阿部寛の眼力の強さ。原作版で六郎太を演じた三船敏郎にも勝るとも劣らない眼力にとても驚かされました。三船敏郎の後継者…というのはあまりにも大げさすぎると思うのですが骨太ドラマ・映画の活躍今後も期待大ですね!(コメディすごいも白いですけどね…)
ただやはりクロサワ映画には敵わないですね…
そんなわけで近日原作版「隠し砦」をそれを土台にして誕生した「スター・ウォーズ」と絡めてリポートしたいと考えてます。
ダラダラした駄文、お粗末さまでした。
松潤と宮川大輔の配役によってすり替えられた卑しい二人組の設定は致命的といえます。(ふたりとも嫌いじゃないんですけどね。)原作の二人組は「スター・ウォーズ」のR2D2とC3POのモデルとなった為、この改変は最も残念に思いました。
「ローレライ」やリメイク版「日本沈没」の時もそうだったのですが、迫力ある画面作りは日本一なのに何故監督としていつも原作を改悪するのか理解できません。
犬童監督の「ジョゼと虎と魚たち」は自分も大好きです。犬童監督作品は池脇千鶴がヒロインとなっている「ジョゼと虎と魚たち」と「金髪の草原」が印象に残っており、犬童一心と言ったら池脇千鶴というようなイメージを持っています。
今上映中の「のぼうの城」は犬童監督が樋口監督の手綱を締めていることに期待して観に行きます。
流行りの役者を使っていることからもう、安っぽくて。
特に松潤が寝子的に無理なんです。
よくリメイクしようと思ったなぁって・・。
しかし、あの、碇シンジのネーミング由来になっていたとはビックリです。
そういえば、巨神兵の企画展で組んでたのですね。
それますが、「ジョゼと虎と魚たち」は寝子、大好きな映画です!
川原を走るシーン、ラストの車いすに乗るジョゼ・・・
思い出しただけでジンジンきます。
全部合わせて4時間程度程度になりますが、イッキ観しなくても両者の違いはハッキリしていると思います。
つくしさんのブログで観てみたくなりました(^ω^)
黒澤監督を先に観てから樋口監督の方を続けて観ると
違いが良く分かりますかね?
でも・・そうなると何時間かかるのかな?ん~~無謀?