昨日海自の最新護衛艦・いずもが進水しました。

まあ船として水の上に浮かぶようになったというだけで、軍艦として運用開始するのは２年後だということです。
戦闘艦としての艦種は多数の軍用ヘリコプターを搭載・離発着させるヘリコプター空母。前クラスのヘリ空母の護衛艦・ひゅうが型（ひゅうがといせ　いずれもＷＷⅡ時の航空戦艦の伊勢と日向に由来。）に比べると武装は減ったものの（防空専門のイージス艦とセットで運用する前提なのだ。）前クラスひゅうが型より51メートル長くなった海上自衛隊始まって以来最大の軍艦となり、その大きさは真珠湾攻撃に参加した旧日本海軍の正規空母・飛龍をも上回るのだそうです。

で艦載機については軍用ヘリを最大１４機搭載できるとの公式設定なのですが、軍事機密という意味でダミーの可能性も否定しきれません。あれだけ大きいのだからもっと乗せられそう…とか、改造して艦上戦闘機などを搭載・離発着できる正真正銘の空母になるんじゃないかと国内外問わずに疑われても仕方のないカタチをしてるわけですけどね。

ただ個人的感想を言ってしまうと、たとえ空母だろうが核兵器だろうがどんなにスゴイ兵器を日本が保有してたとしても、現行の平和憲法９条の専守防衛が仇になってまったく役に立たないんじゃないかと思っています。戦争になったら敵国の先制攻撃で反撃に出る前に自衛隊が壊滅してるんじゃないかと…
例えるなら案山子に武器持たせている様なカンジです。
（どんな強い軍隊もあの憲法の前ではこうなるだろうと思ってるだけで、自衛隊自体の能力が低いといってるわけではありません。）
それを打破するためには、９条を改正して自衛隊を世界標準の国防軍にしてしまうか、自衛隊そのものを廃止してどこぞの国の軍門に下ってしまうという二つに一つしかないと思います。自民党は９条改正について言及しているにもかかわらず、野党左派は隣国におべっか使いながらもその事に関してあいまいで明確な争点を作り出していないことに大変強い憤りを感じます。ある意味意図的な売国奴よりタチ悪いですね。（それ以前に野党が政権交代に対してこれっぽっちも期待できな状態でのうのうとしてること自体が憎たらしいのですが…）

…とまあ、政治関連はここまでにして
今回の護衛艦・いずもなどのヘリ空母タイプということで前クラスひゅうが型と同じく護衛艦の特別扱いという意味を込められているのか、旧海軍の戦艦と同じ旧国名を艦名にあてています。（イージス艦には旧海軍の巡洋戦艦・重巡洋艦の強武装戦闘艦の艦名、通常の駆逐艦タイプには気象に関係した名前が使われている。）
ですが「いずも」って普通に売ってる大手メーカーの日本戦艦のプラモきっと見てもあまり聞いたこともないマイナーなイメージ…って思う人が多いかもしれません。
しかし現「いずも」の１００年以上前に「いずも」を唯一名乗っていた旧海軍の装甲巡洋艦・出雲は
日露戦争・日本海海戦で華々しい戦歴を持った主力艦だったりします。（連合艦隊旗艦の戦艦・三笠に次ぐ第二艦隊旗艦だった軍艦。）
日本人が太平洋戦争を戦争の第一印象にしてるからマイナーイメージなんだけれども、決して遜色ある名前ではありません。

ちなみに今回のいずものネーミングを決める際のアンケートで最も多かった艦名は戦前当時最も有名だった戦艦・長門に由来する「ながと」だったそうです。（ジブリ「風立ちぬ」でも手書き感あふれるＳ字煙突時代の戦艦長門が登場して感動しました。戦艦・長門は太平洋戦争を生き延び、戦後のビキニ環礁核実験で沈没した。）
これについては反日むき出しの隣国を刺激しないよう旧海軍のシンボルの名まえを自粛したところが大きいのですが（とはいっても戦艦・長門のイメージが強すぎて空母型の「ながと」はしっくりこない。）、そのエピソードを聞いたとき真っ先に思ったことは
日本人はどの世代になっても
「長門はオレの嫁」
なんだなあ～（ｂｙ「涼宮ハルヒ」シリーズ）
ということｗｗｗｗ









ちなみに戦艦大和の「やまと」は海自としては永久欠番的な扱いで今回候補にならなかったそうです。（っていうか能力を発揮できずに撃沈された「やまと」は縁起悪いんじゃないかというような気もする。）
艦名候補に「やまと」の候補がやたら上がる船として有名なのは、「しらせ」（明治に南極を探検した白瀬陸軍中尉に由来。この船も自衛隊の艦船。）に代表される南極観測船だったりします。南極観測船のネーミング法則としては南極にちなむ名前ということなので、白瀬中尉が南極で付けた地名「大和雪原」にならって「やまと」と名付けても矛盾はないんですけど…
さらに言ってしまうと先代「しらせ」のネーミングの際に公募で「大和」が最有力候補だったのですが、これは戦艦大和ではなく当時一大ブームだった「宇宙戦艦ヤマト」影響されたものだそうです。（笑）