かぐや姫の物語を観ましたよ~ん
- カテゴリ:映画
- 2013/12/03 21:22:16
日曜にジブリ版かぐや姫を観に行きました。
なんたって1日は映画料金1000円だからねwww
(前1日に観に行った映画は京アニの劇場版「中二病」。ホントひどかったなんのって…)
概要については
ネタばれもなにも「竹取物語」としか言いようがない!!
新要素といえば明治以前の古典全般にない登場人物の心情描写くらい
山育ちのかぐや姫がいきなり都の生活を強いられることになり果たして幸せだったのだろうか…
というようなかぐや姫の心情が大変リアルに描かれている程度で(かぐや姫の初恋の幼なじみ・捨丸の存在もかぐや姫の心情描写をわかりやすくするための位置パーツに過ぎないというカンジ)、それ以外に真新しい要素は皆無の、
いかにも「竹取物語」って映画です。
(予告のキャッチフレーズ「かぐやの犯した罪」については昔から言われていた内容だったので、別に真新しくもない。)
…がこのいかにも「竹取物語」っていうのがスゴイ!!
映画は原作の「竹取物語」の原典(もちろん平安時代10世紀の文語体ヤツ)を一字一句余さずに読み解き、且つ明治以前の絵巻物を研究し尽くしてないとできない描写です。
さすが十数年のライフワークの結晶!!
「竹取物語」といえば日本の現存最古の物語であり(「源氏物語」をはじめとする10・11世紀の物語に物語の日本の物語の原点として言及されてている。中国説話を元にしたと言われる。)、「浦島太郎」(「日本書紀」が出典)と共に古典の勉強で最初に習う物語なわけですが、
とにかくイヤイヤこ勉強させられた当時としては、棒人間が勝手に動いているような感覚しかなく、
(その他日本の昔話全般そんなカンジであり今一つピンとこない。)
この映画で初めて「竹取物語」を身近に感じました。
日本アニメーションの原点にして頂点って言っても過言じゃないんでしょうか。
なおパヤオが「この映画で無くのは素人だ」というとんでもない発言をしてるそうですが、
映画の観客の多くはど素人で当たり前。
いたずらに作る側が独走して観客を困惑させる映画を作るよかずっとマシです。
(少なくとも「風立ちぬ」のストーリーは高畑ジブリの「火垂るの墓」の劣化コピーにしか感じなかった。パヤオって「もののけ姫」以降、カラー以降の黒澤明映画のようにマニアックになっていると思う。パヤオだけでなく最近の創作作品全体に言えることなんですが…)
だからといってこの映画が大ヒットする作品だとまでは言いませんwww
制作費50億はアニメはおろか実写映画でも空前絶後!!
(ゴジラ映画の最高制作費が12億。制作費の大半をCMにつぎ込んだと言われる角川映画の「天と地と」が制作費50億www)
「風立ちぬ」がこの間やっと興行成績100億突破してポニョ超えしたとのことですが、前作の高畑作品「となりの山田君」の大ゴケのことを考えたら、制作費の元をとることだけでも大変だったりするのかもしれませんね。
…とはいえ誰もが知ってる「竹取物語」をほぼ忠実に再現したたいへんシンプルな作品だけに、
社会性の強かったこれまでの高畑ジブリに比べれば断然面白い!!
なお、予告編が公開された当時私ミカサは、
キャッチフレーズの「かぐやの罪」を真に受けて、
かぐや姫という化け物を退治する映画だと大真面目に思っていましたwww
(金太郎たち源頼光の四天王たちが活躍する酒呑童子退治や土蜘蛛退治的な…)
だって予告にあった都を飛び出すかぐや姫が
「もののけ姫」のタタリ神ソックリに見えたんだもん!!
ちなみに…
「竹取物語」あまりにも有名な為これまで幾度も映像化されているわけですが、そのうち代表的なものを二つ挙げます。
・「竹取物語」(87年)…「科捜研」の沢口靖子主演・元祖「日本沈没」及び70年代ゴジラ映画の中野照慶と市川崑監督による東宝特撮映画。円谷英二が映像化を切望した企画ということで20億の巨費が投じられ迫力満点なのですが、
スピルバーグ映画に影響して月の使いを「未知との遭遇」丸パクリのUFOにしてしまったのはさすがにドン退きですwww
・「E.T.」(82年)…なんと「竹取物語」が元ネタらしい!!
(他に元ネタとして映画「ドラえもん のび太の恐竜」がある。」)
地球で迷子になった宇宙人を子供たちがかくまって宇宙へ返すといった筋書きはたしかに「竹取物語」に通じるものがあります。)
この「E.T.」は97年の「タイタニック」のまで15年以上世界最大の興行成績記録を維持したスピルバーグの代表作なのは誰もが知るところだとは思いますが、
世界最高傑作に昇華した「E.T.」と、スピルバーグをパクった上記の「竹取物語」との落差が激しすぎる…
日本側もさすがに悔しいと思ったようで、93年に古典「一寸法師」を題材にした大林宣彦監督で「水の旅人」を作って対抗しています。
以下は多分ネタばれ↓
月の使いがラテン系の音楽と共にやってきたのに爆笑しましたwww
(さながら中南米やリオのカーニバル的なwww普通なら雅楽的なBGM)
絶対にスティールパン(ドラム缶)使ってるだろ!!www
ただ原典でも想像もつかないような演出で月の使いがやってきたという描写だったはずなので、現代人の我々が同様の反応を出来るようにあえてあの意表を突いたBGMにしたのだと思います。
そう深読みするとある意味作中一番スゴイ場面なんだとも思います。
そういう意味では上記の東宝特撮版の「未知との遭遇」丸パクリUFOも演出としてあながち間違いではないのかもしれません。)
私ミカサも社会映画の雰囲気の強すぎる高畑ジブリは苦手だったのですが、この映画はホントに観てよかったです。
やっぱり自分の意志とは裏腹に都に住むようになり人生のレールが敷かれていくかぐや姫が、まるで牢獄に押し込められてるようで気の毒でした。
まあ男女とは言わないですけどwww自分と他者ではしあわせの価値観も違うわけなので、目上からの指示で涙をのんで自分の想いをたち切った人が非常に多かったんだろうなあ思います。
なんとなくかぐや姫がむりやり旦那と離婚させられ家康と再婚させられた秀吉の妹・朝日と重なりました。
毎度のことながらいつもブログに名を通していただきありがとうございますm(__)m
今年もよろしくお願います(^-^)
元旦の今日、『かぐや姫の物語』を観てきました。
正直、期待してませんでした。今日は安かったので。
ところが・・・号泣・・・涙が止まりませんでした。
高畑さんの作品、画も、その他もろもろ・・苦手でした。
アニメについて私は詳しくもなく、何も語れませんが・・
びっくりしました。
最近のアニメはとにかく目が疲れるのですが、
水彩画のような線、色、すべてが色で埋め尽くされることのない世界が新鮮でした。
なのに、時に3Dを思わせるようなダイナミックさ。
私は女ということもあり、姫の心情が手に取るようにわかりました。(気分を害されたらごめんなさい)
男っていつの世もなんておろかなんだろうと思ってしまいました。
(求婚者たちや翁、そして捨丸までもが・・・)
姫が生まれてから成長するまでが実によく描かれていたと思います。
繰り返し流れる劇中の歌も、二階堂和美さんのエンディングの歌もとてもよかったです。
この歌がなかったら、私の中でのこの映画が全く違ったものになっていたと言えます。
そしてなんといっても、姫の声、とってもよかった。(有名タレントでなくて本当よかった。)
あまり先入観持ちたくなかったので、この日のブログには目をとおしていませんでした。
観終わった後、みかささんのブログを読んでみたいなって思ってました、ここにきました。
あたりまえだけど、やっぱり映画って観なければダメですね。
予告編だとか、ほかの人の感想とか聞いて、観たような気分になってはいけませんね。
観に行って本当によかったです。
私はこの映画、大好きです。
月の使いのあの音楽は「意表を突く」という意味でセンスが素晴らしすぎます。
絵柄的にちょっとさみしすぎる印象はあったのですけど…(「ポンぽこ」の金長狸の昇天シーンみたくもっと神々しくなるものとばかり思ってたわけでwww)
護衛する武者の鎧もキチンと考古学考証に基づいた推定で描いてるものみたいなので(古墳時代の鎧と幻ぺお合戦の鎧の中間って感じでした。)かぐやのこだわりが半端ないって感じです。
私は昨日観に行って今さっき感想を書いたところです。それでtwitterのフォロワーさんと月の人々が迎えに来る時の音楽が丁度話題になりました。
あの時のあの音楽は場にそぐわない陽気で明るい音楽で、全く別の理で動く底知れない別世界(月の世界)を思わせるに十分な、とても素晴らしい演出と音楽だったと私は思います。
みかさんのおっしゃるように、あの場面はこの作品の中で最も戦慄する凄まじいシーンだと思うのです。
訴える言葉や感情や、この世の理屈や嘆きなどは一切通じないと、ただ音楽と絵だけで確信させたのですから。
ダジャレについても月に帰る前にかぐやが形見に残した不老不死の薬を一番高い山の頂上で燃やしたので
不死山=富士山…で終わるラストをはじめとして沢山ネタにしてます。(さすがにこの終わり方にはしなかったけど、原作描写を連想させるような富士山はちょこっと登場捨てました。
5人も求婚者っていたっけ?^^;
あ・・私ってこの程度しか覚えてないww
見ておいた方がいいかもw
ちなみに「竹取物語」は中国から伝わった説話にダジャレや当時のゴシップネタを盛り込んでアレンジして出来たものらしいです。
作中に登場する5人の求婚者や帝には実在のモデルがいるということらしいです。
手間のかかり用はジブリ最高なのでしょうが、それでもの出来栄えでさえも50億はかかり過ぎな気が…
多分作画の為の絵巻物研究の費用が相当かかってんじゃないでしょうか。(要するに伝統書画を買いあさったのではないかということ。)
それとこの「かぐや」に関してはパヤオが「風立ちぬ」の製作を始める前に有力アニメーターを青田刈りしてキープしていたらしく、そのために「風立ちぬ」の作画がそれまでのパヤオアニメに比べて荒れているという話も聞きます。
なにか かぐや姫が犯罪者のように逃げ回るよーなのを想像しておりましたww
「竹取物語」が最古ではあるけど その最古の話が
宇宙人の話てーのもw ぶっ飛んでるよねww
そういう映画もあっていいかも^^
予告で見たときに絵がかわいいな~と単純に思ったんですけど、
原作に忠実な作品ってすごく好きなので、見る気がわいてきました^^
それにしてもそんなに制作費がかかってるんですか・・・@@
聞くところによると週間映画ランキングも二週目にしてトップの座を追われてすでに2位となっているのだそうです…
なお絵の作風は特に山里に住んでいた頃のたけのこを含む子供たちの雰囲気がNHKのみんなのうたの代名詞とも言える絵本作家(日本画家)中島潔の柔らかい作風によく似ていました。
高畑監督は「かぐや」の為に10何年も平安以降の絵巻物の研究をしていましたが、絵柄を中島潔風の童画風に昇華したという印象を受けます。
1日以外の日に行かなきゃダメじゃないか!wwwww
内容はさておき、あの手書きの絵をみたいなぁ^^
どんな感じだったのかな?