まだ告示がされてないものの報道が必要以上に煽って悪目立ちしている東京都知事選ですが、
今日その都知事選の本命となるのではと注目される人物が時を同じくして出馬表明しました。
それが細川護煕元総理大臣と舛添要一元厚生労働大臣
元国政のトップと閣僚がの出馬というだけでも話題が大きいのですが、
細川元首相の全面支援を表明しているのが小泉純一郎元首相

小泉首相といったら小泉劇場・郵政解散などで日本をにぎわせ、ここ30年ほどの間に登場した歴代首相の中で最も人気のある総理大臣なのは間違いない為、どうしてもどうしてもメディアが騒ぐのは仕様のないことなのでしょうが、小泉人気でこの選挙の本質が曇ってしまっているように見えてもうすごく印象悪く思ってしまうのは自分だけでしょうか。

…で後ろの小泉ばかりが目立って立候補してるのに今一つパッとしない細川元首相。
この人は熊本城を居城にした55万石の肥後熊本藩主である細川家の当主であり（いわゆる大河ドラマでおなじみの細川幽斉・忠興の直系子孫。細川家は室町幕府の足利家の分家として鎌倉時代から連綿と続く名家。）、
さらに叔父に戦前の総理大臣・近衛文麿（近衛家は公家の藤原摂関家で華族最高身分の公爵家。文麿自身は日中戦争～太平洋戦争直前の首相。Ａ級戦犯として逮捕される直前に自殺。）を持つという、毛並みの上では日本最上クラスの貴人と言っても過言ではない人物なわけです。
そして細川護煕自身もいわゆる自民党の55年体制（自民単独与党体制）崩壊後に誕生した非自民系内閣の最初の総理大臣であるため、
血筋の有無にかかわらず後世に確実に名を残す人物であるのは間違いありません。
（国政進出以前に熊本県知事も8年やってる。）



…がこの細川内閣
実のところこの間反自民の政党の寄せ集めでできたいわゆる烏合の衆状態の団体であり、内部対立ですぐに求心力を失うという、やはりこの間の民主党と全く同じような顛末を迎えた内閣でした。
細川内閣も民主党政権も政党の系統樹をひもといてみると見事繋がる同じ勢力で構成されている政権であり、
共に今や政界の大悪党となった小沢一郎が裏で手を引き・ひっ掻きまわし・ぶっこわした政権です。
細川護煕自身も小沢一郎に血筋の良さで内閣支持率を釣りあげる為に担ぎ出された総理大臣であり、そういった意味では鳩山由紀夫元総理カブります。
結局細川内閣は細川総理の1億円不正献金疑惑（都知事を辞めた猪瀬知事より金額が倍）が致命傷となって1年もたたないうちに瓦解してしまいます。



そういう経緯を経た人物なので
今回もやはり小泉元首相・民主などに担ぎ出されたお飾りのように思え、
結局すぐ辞めるのではと印象がスゴイ悪いのです。
その出馬スローガンも脱原発や野党再編など都政とは関係ない大義を並びたてて国政を揺さぶろうとする思惑が透けて見えるし…


そんな都政レベルでは実現しようのない政策ばかりが報道されて曇ってしまっているのですが、
本質的に今都政が抱えている最大の課題は2020年・東京オリンピックなはず…


すでに東京都知事選は再選した石原慎太郎が国政に目がくらんで1年で都政を放り出し、後任に選出された猪瀬前知事が不正献金で1年で辞職と
毎年都知事選が行われてる極めて異常な状態であり、
（国政なら首相の回転扉と世界からなめられるのは周知のことで）
もしこれからの7年間に、同じようにすぐに知事が変わって都政が混乱してしまうようなことになれば、オリンピック準備に支障をきたすことだってあり得るわけです。

オリンピックは世界最大級の国際イベント
もし政治混乱で失敗してしまうようなことがあれば
戦争の敗北と同等かそれ以上の責任を負うといっても過言ではありません。
（それこそ切腹を生中継しても追いつかないくらい責任重大。）
なお、日本はすでに1940年開催予定だった東京オリンピックを戦争の為に返上した前科があり、（たしか細川護煕の伯父・近衛文麿の総理任期中に五輪返上となったはず…）
さらに2020年の東京オリンピックも候補の中で最も安心して実行できると期待されたうえで招致に成功した経緯があるので、失敗は万が一つにも許されません。




現時点で細川・舛添以外の候補者をみても今一つパッとしない人が多くてすごく不安に思います。

…まあ相模・鎌倉の住人たる私ミカサには都知事選は関係のないことなのですがｗｗｗ


それでもオリンピック成功の可否で日本の恥を世界中にさらしてしまうことだってある為、
気が気でありません。
（そういう意味ではソチオリンピックに向け反体制派を公権力でねじ伏せようするロシアのプーチン大統領や、ワールドカップ・オリンピックの失敗が現実味を帯びてきているブラジルなど他人事のように見てられなくなりますね。）


どうか、有権者の方にはイロモノに走らず、堅実に都政とオリンピック準備を進められるような候補に投票してもらいたいものです。