Nicotto Town


つくしのつれづれノート


大河・軍師官兵衛の慟哭(第3話)

今週の「軍師官兵衛」は内容があまりに濃すぎます。スゴイ面白かったんだけど正直言って自分が作るんだったら2,3話くらいに分割したいくらい美味しいネタが窮屈な1話の枠の中にぎゅうぎゅうに詰め込まれている状態だったのです。
なので今週は前後編で大河ブログを綴ります。

まず前編は初恋の人・おたつの死
小寺・浦上同盟の証としてカンピョー(官兵衛)の父の養女(つまりカンピョーとは義理の姉弟)として輿入れすることになったのだが、あろうことか婚礼の祝いのさなかに隣国の赤松政秀の軍勢が攻めよせてしまいおたつはその中で命を落としたわけです。


…でこのおたつの落命の事件
おたつ自体は一応架空のキャラクターですが
実はこの婚礼中に赤松政秀が攻めよせたのは事実であり、
作中のおたつに相当する浦上家に嫁いだ史実の人物は黒田官兵衛の実の妹だったとのことです。
この事件がきっかけで赤松政秀と小寺・浦上の全面対決は決定的になり、恐らく「軍師官兵衛」最初のクライマックスとなるであろう
赤松政秀vs黒田軍の全面対決の
青山・土器山の戦い(1569年)
に繋がってくるものと思われます。


ちなみに黒田官兵衛の生まれた播磨の情勢は前回例えた大河「毛利元就」の雰囲気に似てると描いたのですが、いざ調べてみると元就の安芸以上に複雑ですね。
室町時代の播磨は有力守護大名赤松氏が備前・美作と合わせて治めていたのですが、戦国時代に入って赤松家自身とその家臣団がそれぞれ分裂して群雄割拠している状態になっていたのでいるのです。
只今作中の悪役となっている赤松政秀は播磨西部を納める赤松家の分家にあたり、黒田家は播磨東部を治める赤松家本家の直臣である小寺政職の家老という要するに赤松本家の陪臣の地位にいるみたいですね。
この大河ドラマではややこしいこともあってか赤松本家を省いて簡略化されてるみたいですが…(どの歴代大河も少なからずそういった簡略化はあるけどね。)




とりあえず歴史談義は終わりにして本編
最愛の人を殺されたカンピョーは怒りにまかせて復讐戦訴えましたが祖父から命を粗末にしようとするカンピョーをたしなめてこの世を去ります。
この今日の第3回のたつの死のくだりは見てて歴代大河ドラマをいくつも思い起こされました。

まずはカンピョーと同じ軍師の山本勘助が主人公の「風林火山」(07年)
コレ見た方はご存知だと思いますが、初恋の人たつの死のくだりは山本勘助の恋人ミツ(貫地谷しおり)が武田信玄の父信虎に殺されて恨みを抱く場面とモロかぶりしてました。
そんなわけでカンピョーとたつのイチャイチャぶりを「風林火山」の勘助とミツを比べて見てました。
個人的にはカンピョーーとたつのピュア恋模様をあと1話分増やしたうえで死ぬという展開になれば「風林火山」の勘助とミツのドラマより印象的になったじゃないかと思いちょっと残念です。(まあそうなると「秒速5センチメートル」並みに鬱展開になりそうだけどwww)

そして「太平記」91年と「功名が辻」(06年)に出演した武田鉄也が発した
「命惜しむな、名こそ惜しめ」というセリフ
(「太平記」で武田演じる楠正成が最期の戦で発したセリフ)
これは司馬遼太郎が戦国武士の生き様を現す際のよく使った言葉だということなんだそううです
武士が自分が信ずるもの為にここぞという時に命を投げ捨てられるよう、命を粗末にするのを戒めてる言葉なのだそうです。
作中で復讐心に燃えるカンピョーが祖父に「いのちの使い方を知らん」と諭される様を見てこの「命惜しむな、名こそ惜しめ」の言葉を強く連想したわけです。
正直言って短慮な復讐心だけでは仇打ちはおろか大望を果たすことはできません。
カンピョーは私怨にとらわれない大軍師らしいキャラに成長してほしいものですよね。

兎にも角にもカンピョーの最初のクライマックスである
青山・土器山の戦い
までにカンピョーがどう成長しているか楽しみですね。






それにしても「軍師官兵衛」…
キャストだけでなくその中身も歴代大河を連想できるカンジになっていて大変興味深いですね。(偶然に通ってるだけかもしれないけどwww)
今後の展開次第でまた別の大河をしのぶことができればスゴイうれしいですね(^-^)


…というわけで後半へ続く!





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