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つくしのつれづれノート


スチームパイレーツあらすじ  解説編

先週とにかく終わらせた即興のあらすじ「スチームパイレーツ」なのですが日清・日露の両戦役以前の発展期の明治海軍というすごいマイナーな題材なので解説したいと思います。



・登場軍艦について
作中に登場する軍艦は沈没した海龍・鳴門以外全部この時代に実在する軍艦であり、
とくに後応援に駆け付けた千代田・金剛・比叡がのそれぞれ英国・トルコにいたのは事実です。
浪速…日清・日露の両戦役の主要海戦の大半に参加した武勲艦。イギリス製。なお東郷平八郎が史実で浪速艦長になるのはこの物語より半年後になります。
千代田…消失した畝傍の保険金で作られた軍艦。イギリス製。浪速と同じく日清・日露両戦役に参加。当時の日本の巡洋艦中唯一強力な装甲を施されている軍艦。
金剛と比叡…西南戦争直後に就役した装甲コルベットと呼ばれる帆船型の旧式艦で姉妹艦。作中のトルコ遠洋航海は事実で、日本トルコ友好の出発点といわれる。なお艦これに登場する戦艦金剛・比叡は二代目に当たる。


・登場軍艦について≪架空編≫
作中沈没した架空軍艦の海龍・鳴門はそれぞれ当時実在した帆船型の旧式軍艦の海門と天龍のスペックを基にしています。ちなみに当初この斬られ役に当時実在していたほぼ同スペックの軍艦である大和・武蔵にする予定でした。(戦艦大和・武蔵の先代。なおこの大和は戦艦大和沈没後も健在の長寿艦だったりします。)


・軍艦・畝傍について
作中の主役艦ともいえる軍艦・畝傍の消失に至る経緯はあらすじ1の冒頭のとおりであり事実です。海軍ではそのその歴史上唯一原因不明の消息を絶った船であり、以来現在の海自に至るまで縁起が悪いということで「畝傍」の艦名を受け継いだ艦は存在しません。
畝傍の消失は海軍内だけではなく世間でも大きな話題となり、明治以来この謎の失踪艦・畝傍を題材にした作品がいくつもつくられました。(大体が冒険小説かミステリー小説。アニメの世界名作劇場でも登場したことがある。)
畝傍の概要ですがフランスで作られた強武装の小型巡洋艦なのですが、構造的に揺れやすい船体の上に重量のかさむ強武装を施したバランスの悪い軍艦だそうで(畝傍をはじめとした各実在軍艦の写真はウィキペディアで見ることができます。比較してみてください。)、謎の消失の原因も台風の中でバランスの悪い畝傍が一気に転覆して、あっという間に沈没した為に遺留品が残らなかったという説が有力らしいです。
要するに欠陥品だったのです。
この畝傍に限らずフランス製の軍艦は皆「ハウルの動く城」みたいな複雑怪奇な形をしており(パヤオが19世紀後期のフランス艦のファンなのだ)、絶対に戦争には役立たなかっただろうと思っています。


・応援部隊の情報伝達
19世紀末にそれぞれ英国・トルコにバラバラにいる千代田・金剛・比叡が共に帰還途中に本国から追加命令で浪速のもとに集結できるのかという問題ですが、当時の世界の通信発達網を調べたら主要航路の国際港なら日本から通信(有線)することがとりあえず可能だということが判り、むりやり上記の軍艦を終結させました。設定としてかなり無理があるとは思いますが…


・クライマックスの千代田の乗り込み戦法について
乗り込み戦法(アボルタージュ)はいわゆる「パイレーツオブカリビアン」でよく登場する船内で展開するチャンバラ劇のアレであり、蒸気船と大砲の発達で敵戦の側に近づくことができなくなり衰退していった戦法です。…が作中の戊辰戦争の宮古湾海戦のように希に起きる場合もあった為、WWⅡ直前までアボルタージュ戦法の予防訓練は行われており乗り込まれた時に対処用のカットラス(海賊が振るうサーベル)がどの軍艦にも装備されてたようです。
なお現在も小型船による海賊の貨物船に対するアボルタージュが存在し、戦後初の海戦といわれる北朝鮮の不審船事件も巡視船の船員が武装して不審船に乗り込もうとした際に銃撃戦となったらしいです。




とりあえずこんなカンジです

なおこの話はあくまでも主要登場人物を創造する以前の段階で思いついた大まかな話をにしてくみたてた大まかな話の骨気味に過ぎません。
ただもしこの物語を主人公を作成するならば、海賊船畝傍の謎を解き縦横無尽に走り回る様な自由度の高いキャラクターになると思います。(組織がガッチリとしている海軍兵士でではなく、軍属でもスパイというような存在になると思います。)
なのでもしメインキャラを配置してあらすじにしたら確実に今描きあがってるあらすじの倍の容量になると思うし、小説といえるものになるとすればその何十何百倍の容量になるのではないかと思います。(そのような字数を現在の自分が稼げるとは到底思えないわけで…)
なので現時点ではこのあらすじを書き足すこと考えていないのでご容赦を…



…だからといって自作物語をもう書かないというわけではなく、
他に書きたいものがいくつかあるので近いうちにまた書ければいいなと思います。(現代もののショートショートもしくは時代物)
実はそれを描きたいがために放りっぱなしだったこれを急いで終わらせたわけで…

兎にも角にもそんなカンジです。

アバター
2014/01/24 23:56
奈柚様へ…というか0から物語をでっちあげることが苦手なんですよねwwww
なのでまず題材・序盤・ラストができたら登場する各要素の知識をかき集めてつなげていかないと物語を作ることができないんです。今回の場合は時系列順にちょうどいい実在事件が転がってたので中盤を無理矢理つなげましたがやっぱりやや間延びしてるような気がします。
でもヘタな物語でもけっこう史実などの具体的な知識面で固めてみると嘘も真実味を帯びてくるみたいですねwww

なのでほぼオリジナルとなる主人公キャラの捜索ができませんでした…
このあたりを作らないと小説とはいえないですよねwww
もし主人公周辺の話を具体的に作るなら「インディ・ジョーンズ」や「ラピュタ」みたいな冒険活劇に仕立てたいところですね。
アバター
2014/01/24 20:27
こんなに緻密にお話を考えていたんですねぇ
私は行き当たりばったりで書いてるんで プロットさえ書き出してないんですよね
なんでか書き出しても 結局違う話になってしまうんでw
頭の中でキャラ達が勝手に動いて 話になっているんですよね・・・
だから みかささんみたいに ちゃんと考えられてる話って説得力があってスゴイって思います^^




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