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つくしのつれづれノート


大河・軍師官兵衛 因縁の対決

「軍師官兵衛」第5回でついに初恋の人・おたつを殺した隣国・赤松政秀との最後の対決である青山・土器山の合戦が描かれました。
おたつの死(史実では官兵衛の実の妹)はカンピョーにとって生涯忘れられない出来事だったと思いますが、今回おたつの事は一言も触れられないまま合戦が描かれていることを見るに(おたつの父が相変わらず畿内の情勢をカンピョーに伝えているものの)、
黒田家当主として個人の感情とは比にならないくらい大きなものを背負って戦うカンピョーの成長が描かれているように感じました。
(やっぱり妻子ができ守るべきものを持った人間は強いなあと思うわけで…)
まさに今回の合戦はカンピョーの青春のクライマックスとさらなる飛躍への第一歩といったカンジです。

とはいいながらこれまで水戸黄門の助角のごとく常にそばでカンピョーを支えてきた母里武兵衛が親子ともども討ち死にしてしまったのはさすがにショックでした。しかも武兵衛は両想いの相手と祝言を目前にして命を落してしまうわけで(「この戦いが終わったら結婚しよう」は誰がどう見ても死亡フラグなわけでwww)、この展開が06年「功名が辻」の山内一豊の重臣・後藤吉兵衛(武田鉄也)の最期とカブって悲しかったですね。



さて今回描かれた青山・土器山の合戦について
原因は赤松政秀と小寺政職の主君である赤松本家との慢性的な対立なのですが、織田信長が足利義昭を報じて上洛したのをきっかけに、足利義昭(織田信長)と通じた赤松政秀が小寺政職の所領の最前線に配置されていた黒田官兵衛の姫路城めがけて進撃して起こったのがこの青山・土器山の合戦なのです。
赤松政秀の軍勢は3000、黒田軍は300(後で来る援軍を足して580)
ドラマでは黒田重臣が籠城の提案をしてますが兵員が少ないうえに当時の姫路城が現在とは比較にならないほどの貧弱な砦に過ぎなかった為、官兵衛は野戦で赤松政秀軍と対決します。
最初姫路城西に位置する青山で奇襲を仕掛け赤松軍を退けたものの(青山の合戦)、
今度は赤松軍から奇襲を仕掛けられて窮地に立たされる黒田軍。援軍によって何とか難を逃れた黒田軍であったが、戦が長期化すれば確実に敗北を喫するのはだれの目にも明らかでした。しかも黒田軍は満身創痍。ところが…
官兵衛は撤退したその日の夜に再び夜襲をしかけたのです。

直前の戦での黒田軍の敗走に油断していた赤松軍は不意を突かれたことで混乱し敗走。(土器山の合戦)
黒田軍は姫路を守りきることに成功します…



一見してみると奇襲で小が大を制したということで、織田信長の桶狭間合戦や北条氏康の川越野戦(毛利元就の厳島の合戦と合わせて戦国三代奇襲と呼ばれる)のように華々しい大勝利のように見えますが、
この合戦で黒田軍は全体の9割が死傷するという凄惨な状態になり、
ほとんど玉砕に近い激戦だったことがうかがえます。(軍事レベルでは全滅。というよりも消滅か?)
ドラマ作中で城に凱旋した黒田軍を待っていたのが未来の夫になるはずだった武兵衛の死で慟哭するお国が描かれてますが、実際に全滅状態の黒田軍を目にして姫路中が悲しみに暮れたとしても不思議ではないと思います。

そのような状態だったので黒田軍は赤松軍のとどめを指すことができなかったのですが、その直後、赤松政秀は政秀によって嫁いだおたつと共に城を屠られた恨みを持つ隣国浦上家の軍勢によって降伏し、翌年毒殺されます。(まさにに因果応報的な皮肉な展開…)

群雄割拠している播磨は新たなる展開を迎え、さらに信長による足利義昭の追放・長篠の合戦などの畿内情勢の急展開によって、官兵衛はいよいよ歴史の渦の中に突入していくのです。







その他気になったこと
・上洛した信長による犯罪者の処刑シーン
実際に上洛直後に織田軍の更新を見守る婦女子にちょっかいを出そうとした織田軍の足軽がその場で信長に首をはねられたそうです。
このシーン92年大河「信長 KING OF ZIPANG」でも描かれており、
(義昭の二条御所(二条城)後築城中の出来事。墓石や仏像を石垣に使い、急ピッチな作業で死人が出るすさまじい現場を高台で信長が指揮するという地獄絵図のような光景でした。)
婦女子にちょっかいを出した人足を信長がいきなり首を刎ねるシーンでした。
凄まじい血糊と共に頭がすっ飛び、首から下が痙攣して倒れるという「軍師官兵衛」の同シーンとは比べ物にならないくらいショッキングな描写であり、未だにトラウマですね。



・帰ってきたウルトラマン…
そういえば宿命の敵赤松政秀を演じてたのは「帰ってきたウルトラマン」の帰りマン(ジャックというのだそうな)に変身する郷秀樹を演じた団次郎でしたね。なぜかは知りませんが「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」の初期主人公役の人ってその後悪役を演じることが多いんですよね。団二郎なんて「帰りマン」の次回作「ウルトラマンA」でニセ郷秀樹なるわけのわからない悪役を演じたりしてるそうでwww
それにしても日本人離れした顔の団二郎がよく和風純度100%の大河に出演できたよなあ…髪が白くなって余計ジョージ・ルーカスのような外人顔っぽくなったのにwww
ちなみに私ミカサは団二郎の歌った「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の主題歌を今もカラオケで熱唱していますwww



・けちな官兵衛の大判振る舞い
作中で普段ケチと呼ばれるほどに倹約をして、戦の際に部下にため込んだ財を惜しげもなくふるまうカンピョー。
「軍師官兵衛」終盤のクライマックスになるであろう関ヶ原戦役で息子・黒田長政に軍勢の大半を任せて九州中津城にいた官兵衛はそれまで城にため込んだ財をすべて放出して凄まじい数の軍勢で九州攻略を開始することになります。






いよいよ「軍師官兵衛」はヒートアップ!!
次回も楽しみ(^-^)

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2014/02/04 20:50
三田川様へ…合戦シーンの密度の低さは戦国大河ではどうしても目立ってしまいますよね。(「風林火山」のクライマックス川中島合戦がそれでスゴイ不満だったわけで…)
お金が掛けられなければ、用意したエキストラさんを密集させて近距離で撮影するとか、一点集中で撮影した大迫力の合戦シーンを何度も使いまわしたりとか…

ただ官兵衛の軍自体が500にも満たないものなので、今は特に不満は無いのですがこれから信長秀吉につかえてから数万数十万の軍勢が動く戦を経験するわけですから出来るだけスカスカにはしてほしくないですね。
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2014/02/04 20:36
白いアドバルーン >うわー、そんなことをしているのですね! 月明かりという微妙な光と淡い影を作るのに、そういった手法がとられているのだなぁと感心しきりです。
今回の撮影は多分、昼間に映像を撮って青フィルターをかけて明度を若干落とす、みたいな感じだったんじゃないかと思うのですが、明度の落とし方が半端な上に影が濃いものだから、「今はいったい何時なの?」みたいになっていて、私はそこが嫌でした。だって見ていて(話に関係ないところで)混乱しちゃうんだもん。

それから私の周囲の不満は、ペースではありません。むしろ私の周囲は私同様、このハイペースを楽しんでいるみたいです。ただ、ですね。。。みかささんが下でおっしゃったそれ。。。その、「スカスカ具合」にちょっと不満が溜まっているみたいです。特に合戦の人員の少なさが目につくらしく。おうふ、監督さん人集め頑張れ。。。
信長公んところに行ってからが本番じゃーい!ってみんな分かっているので、ブツブツ言いつつも見続けるみたいですけどね(^ω^)
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2014/02/04 13:16
三田川様へ…そういえば大河でフィルターかけて撮影した映像が出るようになったのは最近になってかもしれませんね。
野戦の描き方はスタジオ撮影やロケなど幾つかあるみたいですが、フィルターかけずに夜中のシーンロケで表現する際には幾つか上にあげた白いアドバルーンにスポットライトを照射し、そこから反射した光を月明りに見立てて明るくして撮影したりする場合があるらしいです。(「坂の上の雲」のロケ参加の際に実物を見ました。NHKの発明らしいですよ)

「軍師官兵衛」についてはペースがはすぎますよね(通常の大河ならここまでの内容に10話くらい費やしてもよさそうなのですが…)。
ただ黒田官兵衛は秀吉と出会ってなんぼなのでまだ評価するのは早いんですよね。



・個人的には信長の処刑シーンより、その際つれてた軍勢やそれを見物する民衆があまりにもスカスカで少なかったことの方が気になりましたね。まあ、主役は官兵衛だから別にいいんだけどwww
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2014/02/04 02:56
こんばんはー。色々と思うところはあったけれど、展開的には燃えるものがありました今週の官兵衛! 奇襲を打って出ようとした矢先に先手を打たれて夜襲されるとか、わたくしめっさ燃えました(〃'∇'〃) そういうの大好きですww
ただ今回は少し合戦の撮り方が気になって、特に「月夜の夜戦をイメージした青フィルターだろうけど妙に明るいから意味分からんくなっとるぞ的部分」などに気を取られました。なんか勿体なかったです。
今までの大河で夜戦をどうやって描いていたのかよく覚えていないのですが、映像に青フィルターを被せたことってありましたっけ。新撰組か龍馬伝の時にフィルターをかけた演出があったのは覚えているのですが、夜戦は記憶がないです。あれ、風林火山でも夜戦で青フィルターをかけたような。。。うーん記憶が曖昧です。
私の周囲でも今大河に若干の批判が出てきましたが、いかなる批判も後半に活かして欲しいですね。

・上洛した信長による犯罪者の処刑シーン
キター!!って感じでしたwww 私が子供の頃に読んでいた子供むけの歴史漫画(私が子供の頃は歴史漫画はそのシリーズしかなかったのです。今の子は恵まれてますよね)にそのシーンがありまして、非常に印象深くてよく覚えておりました。信長の犯罪者に対する容赦のなさは、わたくし大好きですww むははw





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