キムタク武蔵 感想
- カテゴリ:テレビ
- 2014/03/17 22:37:16
昨日とりあえず完結した宮本武蔵の感想
キムタクのキムタク節の武蔵はさすがにブーイングでしたが、とりあえず二夜合計4時間半のドラマにあの長編小説(文庫にして8巻)をそれになりにまとめ、チャンバラアクションも無双ゲームみたいながら時代劇として斬新だったこともあって(1対多数斬り合いは大体「暴れん坊将軍」みたいな画面構図になりがちなので飽きが来るんですよね。)のそれなりに好感を持って観れる内容だったとおもいます。
…うーん佳作とは言い難いものの、かつて史上最悪の大河ドラマとまで罵った市川海老蔵の03年「武蔵 MUSASHI」に比べれば(「武蔵 MUSASHI」後これよりひどい大河が連発するようになるのですが…)ずいぶん寛容な感想なのに我ながら驚いてしまいます。
しかし冷静に考えてみるとこうも寛容な評価を下したということはある意味「武蔵 MUSASHI」よりも厳しい目で見てたとも言えます。
ぶっちゃけわたしミカサがキムタク武蔵は、
キムタクの「宮本武蔵」のコント・パロディとしかとらえてなかったのだと思います。
筋の通った内容の簡略化と斬新なチャンバラの殺陣良かったものの
わたしミカサとしては
キムタクがキムタク節で宮本武蔵を演じた時点でアウトだったとしか言いようがないですね。
キムタクと言えば「HERO」とか「GOOD LUCK」のような組織の中でキムタク節を炸裂する様が何とも言えずカッコいいのですが、日本映画と共に誕生した歴史ある時代劇の、しかも歴史的に観てもは常識から外れることが許されない侍をキムタク節で演じるのはいくらなんでも無理があるように思います。
武蔵よりも武蔵に斬り殺されるチンピラの役の方が似合うと思うくらいで…
浪人でも古い時代劇の「ぶらり新兵衛道場破り」(高橋英樹)みたいな変人ものとかどうかとは想いましたがイメージが合わなさすぎる。04年大河「義経」のタッキーでさえキムタク節のように逸脱した演技は時代劇でしてません(今主演でやってるNHK時代劇の鼠小僧もキムタク節ほどぶっ飛んでないと思う)。
キムタクが主演の山田洋次監督の「武士の一分」と比べると侍役をやるならキムタク節は厳禁だと想いますね。
…ま、キムタク武蔵についてはここまでにして今度は実在に宮本武蔵について。
とにかく武蔵の業績について武蔵著「五輪の書」とか後に書かれた「二天記」「小倉碑文」などいろいろな資料が残されているのですが、決闘などの内容がバラバラでハッキリしたことが判らないみたいです。
佐々木小次郎だってそれが本名かどうか怪しいらしく、話によっては小次郎というおじいちゃんをの武蔵がボコボコににしちゃったというひどい話もあります。(しかもそのあと隠れていた武蔵の弟子に小次郎はとどめを刺されちゃったわけで…)
そういえば吉川武蔵系列作品の序盤の関ヶ原の合戦については出身地が岡山県あたりということで西軍に属してた宇喜多秀家軍に加わっていたということになっていましたが、信頼性の高い資料によると父新免無二斎とともに今年の大河「軍師官兵衛」でおなじみの東軍の黒田官兵衛の群に属して九州攻めを戦っていた可能性が高いらしいです。
まあ歴史上の人物としてはとにかく胡散臭い内容の多い武蔵の決闘武勇伝よりも、現在にも残る文化人としての宮本武蔵の方に興味があります。
武蔵は円明流・二天一流などの流派を興した剣術の達人ではありますが、実際には剣術に以外のジャンルにも秀でたマルチ人間だったりします。
特に意外なのが城下町の都市計画(兵庫県明石市の明石城下町)や城や寺院の日本庭園造りをしていること。ここで来るとビートたけしや伊丹十三よりもマルチ人間としてずば抜けてるような気がしますね。
そして有名なのは書画
天下無双の宮本武蔵が書いたというネームバリューもさることながら、その多くが国の重要文化財になっているほど武蔵の書画は芸術として大変価値が高いのは大変よく知られています。
ちなみに現存してる書画は武蔵の晩年に書かれたものだということであり、その大半が熊本の細川藩主家(この間都知事時選で落選した細川護煕の家)や家老松井家などの武蔵と縁のある家に伝わったものだということであり、だいた市場に出回っている武蔵の書画と言われてるものはほぼ100%ニセモノだということです。
(いずれにしろキムタク武蔵の演技にはこのような芸術性の欠片もありませんでしたけどね…)
武蔵関連の資料については九州や岡山を中心にした西日本にかたまってるためわたしミカサも見たことはないのですが、一度はこの目で武蔵の足跡をたどってみたいものですね。
「暴れん坊将軍」「水戸黄門」のような民放テレビ時代劇で定番だった一体多数ののチャンバラの型があまりにも氾濫してた為、実写「るろ剣」や今回のキムタク武蔵のように殺陣が進化していかないと時代劇は生き残れないと思いますね。
民放では耐えてしまったテレビ時代劇ですが最近は一時BSに逃げていたNHK時代劇も様々な趣向を凝らして地上波で盛り返してきてるようなので本当に頑張ってもらいたいものです(^-^)
武蔵の庭園や街づくりについては最近新聞の文化面に記事が載って初めて知りました。一個人の剣術家がそこまでまかされるってホントにすごいと思います。
それにしてもチャンバラはホントに見事でした!!スターウォーズのライトセーバーチャンバラや中国の武侠もののように(飛び上がるシーンでワイヤーアクションを使ったと思われるシーンがありました。)リズミカルで無双ものチャンバラとしては一番面白かったかもしれません。
これからん時代劇は伝統を守るだけでなく、新しい表現をどんどん取り入れていって進化すべきだと思います。(実写版「るろ剣」のアクションもありだと思ってるだけに。)
まあ、なんにしても面白いストーリーありきですが…
武蔵は書画の他にも工芸品も残してるようで、武蔵自作の刀のつばなどが残ってるみたいです。
エンターテインメントとして観るものなのかもしれませんね彼の出演作は( *´艸`)
武蔵がマルチな人だというのは知っていたつもりでしたが、庭園とかもやっていたとは知りませんでした~ほんとに凄い人だったんですね!
嘘か本当か分からないし、解釈の見方をずらすことによって沢山の表現技法が変わってくる。
素材が素晴らしいので主人公にするには申し分ない人物。
私はそういうイメージがあるかな。
第2部の武蔵も見ました。
やはり抜刀シーンはおぉおおお!!とテレビにくぎ付けになっていました。
あと、沢庵和尚の言葉がやけに説得力のあって、なるほどねぇ~と感心しながらも見てました。
時間枠が限られているからしょうがないけれど、
巌流島の戦いシーンをもっと長くしてほしかったなぁ
昔の有名人って全体的にマルチな人が結構いますね。
今ほど分業化してないせいなのかな。
書画やら建築やら剣術やら、全然違う分野なのにどれもできちゃうって、武蔵さんすごい♥
それにしても筆の跡で左右どっちの手で書いたのかわかるんですね。
武蔵がやった二刀流をは脳みそをフル回転させ両腕を違う動きで同時に動かせるような大変機用な人間じゃなければ使いこなせないそうで、それを考えると武蔵は両ききの人間だったのではないかと思います。
もしかしたら空海のように四肢と口に持ちくわえた筆いっぺんに操作するような芸とができたかもしれませんねwww
それぞれ武蔵像があるのでなかなかぴったりくる人がいないかも。
武蔵の水墨画は、写真でしか見たことがないのですが、
筆の動きを見ると左手で描いたのかなあ、と思われます。
書はみてないのでわかりませんが。
絵はリンとしていいですね。