Nicotto Town


つくしのつれづれノート


鎌倉へ入る車に通行料

東京から日帰りで行ける観光地の鎌倉中心部(城郭都市鎌倉の旧市街地)へ入る車に通行料をとることを市が検討しているそうです。
目的は金目当て…というわけではなく鎌倉城内に入って来る膨大な車の規制をして、地元の鎌倉人が日常使っている内外へ通じる道路の渋滞を解消することにあります。
コレはロードプライシングと呼ばれるシステムだそうで、海外ではこのシステムを適用したことで過密道路の渋滞が減ったということ実績がある為期待されているのだそうです。



平安末期の源平合戦の際に源頼朝が武家の都と定めて始まった鎌倉は三方を山でかこまれた天然の城郭都市であり、鎌倉へ入る為には鎌倉七口(いわゆる切通)というように限られた道路しか鎌倉へ入れなかったわけですが、
その交通の不便さは800年以上経った現代においても変わりなく、
現代車が鎌倉に入れる道路9本に観光客の車が押し寄せ、休日や観光シーズン時に大渋滞を引き起こすわけです。(特に北鎌倉方面・江の島方面・朝比奈方面からの車の量は凄まじい。)
すでに武家のとして国内一大観光スポットに年間動員観光客数が2000万人という状態になっている鎌倉の悩みの種なのですが、去年2020年の東京オリンピック招致に成功したことで東京オリンピックの2020年時には外国からの観光客がさらに増加するのが確実視され、オリンピック開催前までに実現しようと考えているのだそうです。
今回の計画はその9本の道すべてに関所をもうけて観光目的の車を規制しようとするつもりの様です。


無料であるはずの道路に関銭を設けるなんてけしからんと思う人も当然だと思うのですが、
地元鎌倉人である私ミカサの立場から言えば、致し方がないというほかありません。
(ちなみに私ミカサは旧市街ではなくミステリ小説「ビブリア古書堂の事件手帖」の舞台になっている北鎌倉・大船方面を生活圏にしています。鎌倉へは図書館通いで週に数度鎌倉入りします。)


あれだけの量の観光目的の車が大渋滞を作るせいで、日常道路として使ってる側からしてみれば非常に大迷惑なわけなんです。
特に今週桜が満開になったこの1週間あたりは北鎌倉方面でも毎日数キロの大渋滞になっており、渋滞の為にわたしミカサが自転車で鎌倉に入るのも非常に困難な状態でした。
そして鎌倉に入った観光客の車をすべて迎えるだけの駐車場が旧市街地がないんですよ。その為に鎌倉のメインストリートである若宮大路(段葛のあるとこ)も一緒に大渋滞となるひどい有様となっております。
その為正月の初詣の際は鎌倉への道は警察によってすべて封鎖され、バスや電車などの降雨通機関以外の鎌倉入りはできない状態となります。(それでも約200万人が初詣にやってくるわけで…)


それまでにも世界遺産となった飛騨の白川郷の集落の交通規制をモデルにした観光目的の車のシャットアウトするパークアンドライド化を計画したことがあったそうですが(鎌倉への各入り口に駐車場を設けてそこで観光目的の車をせき止め、そこから観光バスで鎌倉入りのバスを発車させるというもの。由比ヶ浜の海岸道路にある地下駐車場は本来その為の駐車場として作られたのだとか…)、用地収用がうまくいかずに計画はとん挫して今回の関銭導入の検討に至ったみたいですね。


まあ実現には様々な問題があるわけで、旧市街地の商工業者からは観光の車の減少による売り上げの減少が懸念されているそうですが、市の側は問題を一つ一つクリアして言って東京オリンピックまでの実現にこぎ着けたいということです。






しかし、発想こそ明暗かもしれませんが、それを鎌倉市がきちんと運用できるかは疑問だったりします。昨年ご破算になった世界遺産の登録だってそれまでの世界遺産登録運動のやり方が鎌倉のネームバリュー頼みのデタラメだったり、公文書改ざんしたりと地元人からみても市役所のやり方について非常にずさんさやいい加減に感じるところがあるわけで、そんなところがキチンと関所を管理できるか個人的に心配ですね

ま、兎にも角にも日本初の試みだそうでありすべてはやってみなきゃ分からないんですけどね。













ちなみに今月からフジテレビのゴールデンタイムで中井喜一・小泉今日子を主演に鎌倉を舞台にした中年ラブコメ(っていうかホームコメディ?)「続・最後から二番目の恋」が始まります。
わたしも通り道にしてる極楽寺坂がメインのこの前作のドラマは最終回の後スペシャルドラマになるほど大好評だったわけなので、地元舞台うんぬんなしに期待がかかります(^-^)
そういや中井喜一の役はさっき散々こきおろした鎌倉市役所の役人だったな…www

放送開始は4/17・木曜夜10時からスタートだとのこと。
楽しみですね(^-^)

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2014/04/12 23:18
桜井裕也様へ…鎌倉が世界遺産の候補になったのは20年くらい前からだそうですが、実質的その話が勝手に盛がっていたのはここ3,4年くらい前の話であり、市が勝手に盛り上がってる一方で地元住民は無関心って状態でした。
武家の都鎌倉の遺構が少ないのも問題だったのですが、個人的に一番世界遺産登録運動で問題だったのは市の運動がまるででたらめだったことにあると思っています。
他の世界遺産登録された地域と比べて武家の都鎌倉のPRしなかったり、指定史跡の整備・管理もまともにやって無かったような気がします。市は日本史の教科書レベルにも載ってる鎌倉時代の全国的な知名度だけで世界遺産登録できると思ってたのかもしれません。正直言って甘すぎます。
何せ鎌倉には鎌倉時代の郷土資料館なんて一つもないんですから…(現時点でまともな鎌倉武士や鎌倉時代の一級博物館は群馬県の新田荘歴史資料館(新田荘は鎌倉幕府を滅ぼした新田義貞の領地)や千葉県佐倉城址の国立民俗学博物館くらいしかないと思います。)

他にも世界遺産登録運動の中で公文書偽造などの不正もやってたらしく、このような中身のない世界遺産登録にわたしミカサは反対でした。
結果として世界遺産登録にNOがつきつけられたのはある意味当然だと思います。

ホントに世界遺産登録したいのであればキチンとした史跡管理・PR活動・法整備を20~30年かけてやっていくほかないと思います。


交通規制も世界遺産登録運動と一緒にもっと早くやるべきだったんですよね…
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2014/04/12 22:13
今のままでは、鎌倉の世界遺産登録は、駄目だと思います。
住人の方は『登録?勘弁~』って方が多いのかと思ってましたが、
どうなんでしょう。
交通規制は、自分は賛成です(^。^)
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2014/04/08 20:24
家主(≡▽≡)Z様へ…ごもっともなご意見なのであり実際古都保存法によって開発や建物に関する規制がされているのですが(なんでもこの法律制定のきっかけが鎌倉らしいのです。)、私ミカサからしてみると鎌倉は鎌倉時代の「武家の都」としての面影は戦国時代の初めには失われているので今更手遅れって感じがします。(苦笑)
今の鎌倉の古都としての雰囲気自体大正昭和に出来上がったものといっても過言ではなく、凄まじい数の観光客がやってくる様子はさながらディズニーランドにやってくる様とさほど変わりません。そんな中でずっと「武家の都」のスローガンのみで鎌倉の世界遺産登録を運動して失敗したのも当然というほかないんですよね。

まずは地元人が本来の鎌倉の姿を知ることが、鎌倉の未来を動かすうえで一番の近道だと思うのです。
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2014/04/08 20:02
まさしく関所を設けて、許可証のない一般車は一定以上、入れないようにするべきでしょうね。
大体、昔の風景が魅力の街に渋滞や排気ガスは似合わない。
条例でも作って、強気でいけばいいのではないでしょうか^^




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