もう数日前の話なので今更なのですが、
再来年の大河ドラマは真田幸村を主人公にした「真田丸」という作品になることが明らかになりました。

みなさんも知っての通り真田幸村は激動の戦国時代の信濃ををあらゆる手段を持って生き抜いた豪族・真田氏の出身であり、関ヶ原の役で賊軍として幽閉されたものの大坂の役でふたたび幕府軍に挑んで大御所・徳川家康を自害一歩手前まで追い詰めて
「真田は日の本一のつわものなり」
と敵味方問わず言わしめた伝説の武将です。

タイトルの「真田丸」とは幸村が大阪城外郭に築城してで幕府軍を撃退した出城のことなのですが、真田丸という言葉に巨大な嵐のような戦国乱世を知恵と勇気で持って切り抜けて生き残った真田一族という象徴めいたものを込めているのだそうです。




個人的に言ってしまうとついに幸村が来たかと特に題材に対して驚くことはありませんでした。
というのも来年2015年は真田幸村没後400年目の節目であり
1614～1615年に繰り広げられた大坂の役から400年目に真田幸村関連の大河が決まるのではないかとここ数年大河ドラマファンの間では噂されていたのです。
実際歴史事件や歴史人物の生没年の節目の年にそれに沿った題材を大河で放映することが度々あり（明治維新100周年の節目の1968年に「竜馬がゆく」（主演：ソフトバンクのお父さん犬）・毛利元就生誕500周年の節目の1997年に「毛利元就」・関ヶ原の役400年目の節目の2000年に「葵　徳川三代」と探せばまだまだあるはず…）、
幸村戦死後の早い段階から講談や演劇で現代に至るまで絶対的な人気を博したこのスーパースターを放っておくはずはないわけでありまして…

ただ欲を言うなら来年の幸村没後400周年ピッタリの2015年に放送してほしいんですけどね…
来年やるという「花燃ゆ」吉田松陰の妹という一般人からしたら昨年の「八重の桜」の新島八重以上に無名な人物を主人公にするよりよっぽど意義があります。（っていうか兄の吉田松陰自体幕末大河では展開的にオードブル同様の存在であり大河の主人公になりえない…）すでに「花燃ゆ」の妹ちゃんの配役に井上真央が決まってるとのことでありさすがに中止はできんのでしょうが放送を来年ではなく再来年にしてもらえないでしょうか…




兎にも角にも再来年の大河の題材に決定した真田幸村。
ギリギリ人気の高い戦国大河だけれども1年間放送する大河としては大変難しい題材なのではないかとも思います。
なぜなら真田幸村は人生の終幕で大活躍した大阪の役以外は全くの無名の存在だからです。なんでも幸村が大坂城に入城した際は大坂方幕府方双方ともに上田城攻防戦で二度も徳川軍を撃退した幸村の父・真田昌幸と勘違いしたそうですからね。
反面半ば動向が判らないが故にどんな活躍でもできる歴史ドラマとしては大変自由度の高いキャラクターでもあるのですが、昨今の大河ドラマを見るにそういうチャンスも簡単で腐らせてしまいそうで期待できない…
そう思ったのです。



しかし!
大河ドラマの骨組みをつくる脚本家を聞いてビックリ!!
なんと三谷幸喜!!!

推理ドラマ「古畑任三郎」や映画「清州会議」や「有頂天ホテル」、さらにＮＨＫ人形劇「三銃士」や「シャーロック・ホームズ」など次々とヒット作や話題作を作り出すことで知らないものはいないヒットメーカー!!
（ちなみに2006年大河ドラマ「功名が辻」では俳優として将軍・足利義昭をコント調に熱演しましたｗｗｗ）
大河ファンとして三谷作品で忘れてはならないのが
御存知2004年の「新撰組!」

ついこの間、その続編ドラマ「新撰組!!土方歳三最後の一日」のイレギュラー性を散々ブログに書いたところだったんですが、
続編「新撰組!!」に劣らず大河「新撰組!」も大河としては異色作。
主人公である新撰組局長・近藤勇が人生で最も重要だった49日を取り上げ、基本一日一話・全49回で放送した作品だったんです。
ＯＰ直後には必ず物語が展開される日付が大きくドーンと出てきた作品でしたが、まさかそういうからくりになっている作品だったとは最近まで知らず本当に驚きました。
その他登場する新撰組隊士が実在の当人の年齢に近い役者に配役したため従来の新撰組作品よりも若返ることになり、演出と合わせて世代によってに賛否両論となった作品なのですが、
テレビの視聴率は決して高い水準ではないものの、ＤＶＤソフト販売において最も売り上げの高い作品なのだそうです。

そんなこともあってあの三谷が真田幸村を題材にどんな作品に仕立て上げるかは全く持って未知数!!
良くも悪くも期待大って感じですｗｗｗｗ





…でその配役についてはまだ決まってないみたいですが。なんでも報道で幸村を堺雅人が演じるという話がありました。
最近は
「倍返しだぁ!!!」
のイメージばっかりですが、大河ファンとして思いだすのは
大河「新撰組!」の山南総長!!
山南総長が切腹する回はみてる皆が大号泣状態であったといわれ、「新撰組!」の終了後総集編とは別にこの回だけ再放送になったりしました。

そんな堺雅人はどの役においてもひと癖ある独特の雰囲気を後列に与える演技するイメージがあり、
もし堺雅人が幸村ならちょっとマッドで不気味な武将になりそうですねｗｗｗｗ





兎にも角にも今後の続報を聞きながら放送するまで楽しみに待ちましょう（＾－＾）













…ちなみに真田幸村の本名は真田信繁といいます。「幸村」の名は信繁の死後「難波戦記」や講談で使われ始めたものあり、真田家の通字である「幸」の字と徳川家を祟る妖刀村正の「村」の字を組み合わせてつけられた名前だといわれています。
戦記や講談によって幸村の名が本名信繁よりも広まった為、幕府はおろか信繁の兄信之に始まる松代藩の公式文書でも信繁を幸村表記にしてるものがあるそうです。
どっかのガチガチの歴史オタクの中には創作作品に幸村が登場する度に「史実通り信繁に直せ!!」と目くじら立てるのがいるそうですが、そもそも幸村名を使った「難波戦記」と講談がなければ真田信繁という人物がここまで有名になることは無かったので創作作品似ケチをつけること自体が論外な気がします。
こういうアタマの堅い歴史オタクは古文書でも涎垂らしてればいいだなんて思っちゃいます。