Nicotto Town


つくしのつれづれノート


真田丸 真田親子最後の晩餐

ついに関ケ原戦役が開戦!
秀吉死後の天下の覇権を狙わんと上杉征伐を押し進めて出兵する徳川家康に対して石田三成が大谷吉継と共に反家康諸将を募って挙兵に及びます。

大阪から故郷真田に帰ってきた真田親子は現栃木県佐野の犬伏に陣を張って東西対峙の様子を窺いますが、いよいよ東西の超巨大勢力の激突が迫り生き残るために東西いずれかの陣営付くか決断を迫られます。
そこで真田家が出した決断が
昌幸・信繁と信幸がそれぞれ西と東に別れて、東西どっちが勝っても真田家が確実に生き残れるようにするという悲痛なものでした。
この手の関ケ原戦役における中小大名の決断は06年の大河ドラマ「功名が辻」でも描かれましたが、この時の山内一豊・千代夫婦は苦渋の決断の末一族郎党一丸となって徹底的に東軍として働いた結果掛川5万石から土佐20万石の国持ち大名にまで出世する大成功を収めたのに対して、
 真田家は確実な生き残りをはかるために東西それぞれに分かれて対峙するというさらに過酷な道を選んだのですから、まさに関ケ原最大の悲劇といえるかもしれません。
ドラマでは決断を下した後翌日の別れを前に真田親子は酒を酌み交わしながら酒の肴に中国の名将・韓信の背水の陣の話題で盛り上がる明るい親子団らんシーンで締めくくられているんですが、それがまた悲壮感を誘ってたまらなかったですね。
(しかし楚漢戦争の韓信は世界戦史上最大級の名将なのは知っていましたが、背水の陣は韓信の逸話だったのは知りませんでした。私ミカサは同時代の覇王・項羽が秦帝国滅亡戦の際にやった川を背にして退路を断った同様の戦術が背水の陣だと思い込んでいましたから…)

個人的にはここまできれいさっぱりと真田家が東西に分かれたのか各自の性格上ちょっと疑わしく思っているのですが、小豪族の生き残り戦術を考えると複雑な心境ながらも現実的に苦渋の決断を下したとしてもおかしくはないのかもしれませんね。




この真田一族の犬伏の別れと引き合いに出されるのが平安末期の源氏一族が敵味方にそれぞれ分かれて戦った源平合戦の第1ラウンドともいわれる保元の乱。
この合戦では鎌倉幕府初代将軍・源頼朝の父である源義朝が父・源為朝と各兄弟たちと敵味方に分かれて戦った合戦なのですが、
この義朝と父・為義その他兄弟たちとの袂を分かつに至る過程は生き残るために敵味方に分かれた真田一族とは真逆の完全な憎悪の対峙だったとのこと。
どうも為義と義朝は親子でありながら互いに勢力を競う競合状態だったようであり、その過程で義朝の長男である鎌倉悪源太こと源義平(源頼朝と源義経の兄貴)が叔父である為義の次男・源義賢(木曽義仲の父)を滅ぼすに至ってその対立の溝は決定的になったようです…(皮肉にも後の源平合戦での鎌倉勢と木曽勢の対立はこの時から宿命づけられていたともいえる)。
さすが内ゲバの源氏の名に恥じぬ愛憎劇と言わざるを得ません。
保元の乱の結果敗軍の将となった源為朝及び義朝の兄弟たちは朝廷の名によって息子である源義朝自らの手によって斬首されるという最悪の展開と相成ります。
(ただしその中で日本一の弓取りと言われた為義八男の鎮西八郎源為朝だけはその武勇を惜しまれて伊豆大島に流罪となります。)
そういえばこの保元の乱の様子が描かれた13年の大河ドラマ「平清盛」で源為朝を演じていたのはこの「真田丸」で豊臣秀吉を演じている小日向文世でしたね。
小日向の源為義も大変哀愁が漂っていて結構印象に残っています。




そんな源氏のような露骨な内ゲバでないだけまだましな真田家ですが、
いよいよ次回東西敵味方として父昌幸と兄信幸が激突することに…
弟である幸村こと真田信繁はちっと兄の絶望的な戦いを止めることができるのか…!?





しかし今回の犬伏の決断の際の戦国の再来を望む父昌幸を諫める信繁の激昂は久々に堺雅人らしい演技だったように思います。(「新選組!」の山南総長や「半沢直樹」などに比べたらまだまだ序の口なんでしょうが…)
クライマックスの大阪の役の際にはこれまでの主人公として抑えられていた堺雅人らしい独特な演技で
どう倍返ししてくれるかたのしみですねwww

アバター
2016/09/08 20:54
葉月~♪様へ…延長はさすがにちょっと…wwwでも過去の大河ドラマではすさまじい助命嘆願で信長の本能寺の変が2カ月延期された大河ドラマも存在するのでもしかしたらもしかするかもwwww

心配ないです。私ミカサも「半沢直樹」観ていませんからwww
ただ堺雅人の演技ってどの作品も大変独特であり、むしろ大河の主人公としての真田信繁の演技が一番堺雅人らしくない演技なような感じがするくらいなんです。
それが関ケ原後から大阪の役までにどのように変化していくのか大変気になるところです。
アバター
2016/09/08 10:05
ここまでくると、来年の2月ぐらいまで延長して欲しいくらいです♪

半沢直樹を見ていない私は見るべきでしょうか?
アバター
2016/09/07 17:57
蘭丸様へ…個人的には半ばけんか別れ的な印象があったのですが、小豪族の生き残り戦術ってこういう感じの方がリアルで現実的なのかもしれませんね。
しかし今回のことで信幸の苦労人ぶりが本当にしのばれますが、
信幸という人を調べていくと最後の戦国武将とうたわれた94歳で亡くなるまでずっと苦労を背負い込んだだけでなく、信幸が守り続けた松代藩の歴史も幕末に至るまで波乱万丈のあり様らしく本当にいばらの道だったんだなと痛感します。
アバター
2016/09/06 22:56
今回の犬伏で私はてっきり
昌幸が指揮して息子たちを散らばせると思ってました。
こういう展開なのかと食い入るように見てました。
お兄ちゃん立派になったなぁ( ;∀;)
アバター
2016/09/06 21:20
saki様へ…「新選組!」の山南総長の人気は異常レベルでしたね。最終回の後視聴者投票で山南総長の切腹回が総集編より前に再放送されたくらいですから。
そうですよ「真田丸」はまさにこれからが本番なわけです!
ますます目が離せなくなってきましたね。
アバター
2016/09/05 07:10
山南総長はよかったですね。
犬伏の別れ、3人の演技がそれぞれ光ってました。
これからがクライマックスですね。




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.