再来年の大河ドラマは西郷隆盛の「西郷どん」
- カテゴリ:テレビ
- 2016/09/10 20:37:56
再来年の2018年度の大河ドラマが西郷隆盛を主人公にした作品になることが数日前明らかになりました。
タイトルは「西郷どん」‼
これは故郷鹿児島での西郷さんの愛称であり、
「さいごうどん」では「せごどん」と呼ぶのが正しい呼び方。
聞くところによると2018年は明治維新150周年にあたる節目である明治維新における最も高い功績をあげた維新三傑の一人である西郷さんを主役にすることになったのだとか…
そういう魂胆があるのならなぜ只今放送中の「真田丸」を大阪の役終結にして主人公真田幸村の死後400年目の節目である去年にやらなかったのかと大変残念でなりません。
(あの大河の汚点ともいえる最低作「花燃ゆ」をやるよりもずっとましだったはず…)
西郷さんは情の人として幕末の薩摩の侍たちの人望を一身に集めて長州の桂小五郎(木戸孝允)や土佐の坂本龍馬などの志士たちと手を組んで明治維新を成立させるものの、維新によるサムライの時代の終焉との葛藤に苦しんで征韓論の際に故郷鹿児島へ下野、その後相次ぐ士族反乱中最大にして日本最後の内戦である西南戦争においてサムライの滅亡と運命を共にした人物なわけで、
幕末維新の動乱の一部始終を描くうえでまさにうってつけな人物なのは私ミカサが太鼓判を押して保証します。
特に大河ドラマにおいて維新後のドラマは珍しい方なので(80年「獅子の時代」90年「翔ぶが如く」13年「八重の桜」15年「花燃ゆ」。後者に作品については見る価値がない大河ドラマの駄作として有名)
もしクライマックスの西南戦争をじっくりと描いてくれるのであれば
かつて大河ドラマの総決算と呼ばれたスペシャルドラマ「坂の上の雲」のエキストラに奔走した私ミカサとしては今一度西郷率いる薩軍を滅ぼす政府軍こと明治陸軍の将兵として再びエキストラに参加したいものです。
…ただ私ミカサ個人の意見としては
純粋に今度の「西郷どん」を拍手喝さいして観れるかは微妙なところですね。
理由は90年の幕末維新大河「翔ぶが如く」の存。
西郷隆盛と大久保利通を主役にしたこの大河ドラマが現時点に至るまで幕末大河の金字塔として君臨している為なかなか「西郷どん」を受け入れることが難しいのです。
「翔ぶが如く」は言わずと知れた歴史小説の大家・司馬遼太郎の代表作であり(司馬遼太郎の小説の中では「竜馬がゆく」「坂の上の雲」に次ぐ売り上げ第三位の人気作品に相当する。)、
時代小説を詳細な資料の基に歴史小説にまで高めたクオリティの高い世界観は他の追随を許さず、しかもドラマは明治維新~西南戦争・大久保が暗殺される紀尾井坂の変までを描いた原作に加え幕末部分は「花神」や「竜馬がゆく」をはじめとした司馬幕末小説を結集した
いわゆる司馬幕末オールスターズの様相を呈している為、
幕末維新大河の視聴率の上では宮崎あおい主演の08年「篤姫」が一番であるものの、
司馬タッチで幕末~維新の動乱期の全貌を一望できる大変豪華な幕末大河なのでコレ以外に幕末大河を進められないのです。
(ほか司馬幕末大河では「竜馬がゆく」「花神」がありますが幕末維新の動乱の全貌を一望できる大河は「翔ぶが如く」のみなんです。あとは幕末大河は部分的か「篤姫」を含め変化球しかありません。)
そもそも創作作品というものはどこかしらに情が入って主観的になるものなので司馬小説のレベルまで客観性でもって幕末維新の動乱期の全貌を描く作品を作るのは難しいんじゃないかと思うんです。
しかもこの「翔ぶが如く」、
西郷・大久保の配役をそれぞれ西田敏行と鹿賀丈史の実力派二人がそっくりショーレベルで激似の西郷・大久保を熱演している為、
それ以降の西郷・大久保が出てくる大河ドラマがものすごい微妙に感じるんですよね…
そんな余りにもハードルが高い「西郷どん」。
噂によれば堤真一が主演とも聞きますが(この人は「翔ぶが如く」でも書生から薩軍に転じた士族の役で登場しますが、堤真一は映画「三丁目の夕日」で貫禄のある演技で好きですが、さすがに噂であれ線の細い西郷さんは見たくないなあ…)
兎にも角にも幕末大河の金字塔である「翔ぶが如く」越えを狙って真っ向から奮闘していただきたいものです。
堤さんは「翔ぶが如く」で西田西郷と絡むことが多かった書生士族の役でしたからそれを重々承知して断っているのかもしれませんね…
個人的には西南戦争で政府軍こと初期の明治陸軍を描くことができる題材な為大変大好物な題材です。
機会があれば大河「翔ぶが如く」を参考にご覧になってください。
堤真一も悪くないけど、どうかなあ。
しかし、私の中では
ストーリーを引き立てるサブキャラとしてはふさわしいけれど、
主人公として向いているどうか疑問です。
明治に入ってからの西郷さんは闇落ちして好きになれない。