デジモンアドベンチャーとサマーウォーズ
- カテゴリ:アニメ
- 2017/05/08 01:32:56
たまたまテレビつけてたらやってました。
NHKのBSでGW中やってたアニメ特集の締めくくりとして放送されてたようです。
「デジモンアドベンチャー」は「たまごっち」に引き続いてバンダイが発売したデジタルペットのおもちゃ「デジタルモンスター」の最初のアニメ版として、私ミカサが小中学生の時放送していたアニメです(このアニメ形を変えながらも「プリキュア」同様ずっと今に至るまでシリーズが続いているとのことであり、その息の長さに改めて驚かされます。)
民放の放送だったはずのアニメをよくNHKで流せるよなあと思っていたらどうも放送していたのはテレビシリーズではなく初代の劇場2作品とのことです。
「デジモンアドベンチャー」(09年・20分)
「デジモンアドベンチャー 僕らのウォーゲーム!」(00年・40分)
前者後者ともそれぞれ初代テレビシリーズの前日談・後日談であり、特に前者に関しては初代テレビシリーズに先駆けて劇場公開された映画ということでよく覚えています。
そういえばそういうのあったなあ…と懐かしみながら見ていたわけですが、
今見ても全然違和感のないあまりにも高すぎる映像のクオリティに舌を巻き、
かつ当時見ていた初代テレビシリーズと比べてあまりに異質な独特な絵のタッチにものすごく戸惑ってしまいました。
とくに後者「僕らのウォーゲーム」についてはハイクオリティ・独特な作風・そしてその内容自体がとあるアニメ映画と完全にデジャブったため本当に驚きました。
「僕らのウォーゲーム!」の内容
テレビシリーズの後日談。突如現実世界に出現した新種デジモンがネットに繋がるコンピュータのデータを食い荒らし、様々な機関を暴走させながら急速に進化して世界を混乱に陥れる。騒動を食い止めるため主人公たちは手持ちのデジモンを使って新種デジモンに勝負を挑むが敗退。そして新種デジモンは米軍のコンピューターをハッキングして核ミサイルを発射してしまい…
コレ、完全に細田守の「サマーウォーズ」(09年)じゃないか!
一応作中に登場するキャラクターは「デジモンアドベンチャー」のキャラクターなのですが、やってる内容は「サマーウォーズ」のキャラクターを置き換えただけで基本的に全く同じなんです!
(作中の新種デジモンが「サマーウォーズ」作中でネット空間を則るコンピューターウィルス・ラブマシーン、「サマーウォーズ」ラストに落下する人工衛星がデジモンでは核ミサイルに相当する。で紋が活躍するコンピューター世界の仮想空間の描写については絵のデザインが多少異なる程度でやってることは全く同じ。)
それもそのはず、このデジモン劇場版二作品は細田守監督作品なんです。
エンドロールのクレジットを見て納得しましたよ。
要するに「サマーウォーズ」は「僕らのウォーゲーム」を内容そのままにオリジナル作品に仕立て直しただけのアニメ映画だったんですね…
(内容の元ネタとしては当時世界中で危惧されていたコンピュターのバグによる社会混乱「2000年問題」をベースにしてるそうだ。)
細田監督による劇場版「デジモンアドベンチャー」二作品も「時をかける少女」や「サマーウォーズ」に負けず劣らずそのハイクオリティな映像が高く評価されてるんだとか…
正直細田守のオリジナルアニメ映画を先に見ていなかったら気付かなかったです。
いくら作風が独特だとしても、大人気アニメのネームバリュー前にしてはどんなに有名な監督の名前も霞んでしまいますからね…
「サマーウォーズ」はすごく大好きなアニメなんですがこれだけ露骨に元ネタを知ってしまうと拍子抜けてしまいます。
完全なオリジナルアニメじゃなかったのか…
しかしいくら同じ監督だからといって強大な版権である「デジモン」のアニメ映画の内容をそのままオリジナルアニメ仕立て直して大丈夫だったのでしょうか…
さすがに盗作問題に発展してないところを見るときちんと了解をとれているんだと思いますが…
(内容自体がデジモンの核心設定を脅かすものでないからこそオリジナルアニメとして仕立て直すことができたのでしょうね。)
劇場版「デジタルモンスター」と「サマーウォーズ」
両者を見比べてみると非常に面白いと思います。
なおこの記事であまり取り上げなかった第一作の劇場版についてはまだアナログ中心のアニメみたいですが終始作中にラヴェルの「ボレロ」が流れ続ける中物語が展開していくという「僕らのウォーゲーム!」同様とても大人気シリーズとは思えない独特な作風が印象的です。
その為両者ともデジモンというネームバリューなしではあまりにもぶっ飛び過ぎて興行的に成功しなかったんじゃないかと思います。(一応「遊戯王」など他の大人気テレビアニメの劇場版と同時上映しているため人気が出なくともコケるリスクは少ないのかもしれませんが…)
まさに時代を先取りしたアニメ映画だといえます。
そんなに前のものとは思いませんでした。
確かにクオリティ高いな、と思います。