本能寺の変を狼煙に内に秘めた野望をいよいよ実行に移した軍師官兵衛。
目指すは主君・秀吉の天下!!
誰よりも早く京の都へ一番乗りして堅き明智光秀の首に掛った天下人へのチケットを手にする為、官兵衛は高松で退治する中国の覇者毛利との早期講和に臨みます。


実際は官兵衛と官兵衛の先任軍師・蜂須賀小六（ドラマで小六はマッチョばかりになっていますが、実は行政や外交に秀でた智将であり、竹中半兵衛よりも手柄の記録がハッキリしています）の二人で信長の死を隠しながらうまいこと毛利側の外交僧・安国寺恵瓊を丸め込んで毛利軍との和睦をまとめたんだと思いますが、
まさかこのドラマでは安国寺恵瓊にいきなり官兵衛が信長の死を明かして自らの野望に引き込んでしまったのには驚きました。
どう見ても悪役同士の悪巧みにしか見えない!!

そう…たとえば
「越後屋…おぬしも悪よのうｗｗｗ」
「いえいえｗｗｗお代官様こそｗｗｗ」
の「水戸黄門」の悪役的なヤツｗｗｗｗ

いや～悪い!
主人公の官兵衛はとんでもない悪党になり下がったものよのう!!
私ミカサは嬉しくて仕方ありません!!ｗｗｗ


何せ官兵衛の時代は戦国乱世。天下平定し泰平の世を成し遂げる偉業を成し遂げる為には、綺麗事だけでは達成できないのです。
卑怯でもなんでも大義の為目的の達成のため使えるものは何でも使い、知略の限りを尽くさねば何にもならないのです。
最近の大河では主人公が「信号無視はいけないことです。やめましょう。」的な綺麗事しか言わないようなスイーツ大河なる蔑称を吐き捨てられる作品が多くなっている中で、大義の為に悪役を喜んで買って出るような主人公が登場する大河に出会えてうれしい限りです。今後も大義の為に岡田官兵衛にはさらなる飛躍を期待したいところです。


そんなわけで始まった世にも名高い中国大返し
毛利攻めに動員した秀吉の約３万の大軍勢が高松～山崎までの約200キロの道のりをわずか１０日で走破し、信長を討った明智光秀の先手を打った有名な強行軍です。
その疾きことまさに風の如し!!
しかし織田五大将の軍勢が皆遠方への遠征ですぐに光秀を討つことができない状態の中、その中でも特に遠方にいた秀吉軍が神速な大返しで誰よりも早く光秀を討って天下人への道を手にした為、
本能寺の変の黒幕は実は光秀を討った秀吉自身ではないか
（要するに本能寺の結果最終的に一番得した人が怪しいというミステリー定番の発想。この発想で展開された作品が「へうげもの」）
という説を唱える人が出てくるほどこの中国大返しは凄まじいスピードだったわけです。
いったいどうやって成功させたのか？

ドラマ作中では官兵衛の息子・黒田長政が早馬で姫路に向かって秀吉軍の行軍ルートへのいくつもの休憩ポイントの設営を促しましたが、史実においてこの大返しを成功させるためにキーマンになった人物は黒田官兵衛ではなく
本能寺で斃れた織田信長その人だったんです。

実は信長は秀吉の要請で毛利攻めの加勢に行く予定であり（どちらかというと秀吉が毛利との講和条約の調印に参加させるつもりだったようだ。）、信長が高松までの行軍するルートに秀吉はあらかじめ信長をもてなす為の休憩ポイントをいくつも設けていたそうなのです。
（本能寺の変は信長が高松への行軍中の宿舎で起こった事件なのです。）
秀吉軍はこの亡き主君・信長の各休憩ポイントを転用して中国大返しを成功させたのです。
（なお武具などの大型の戦道具はドラマの通り海路を通して運んだといわれる）
この信長の休憩地点がなければ中国大返しの成功はありえなかったのです。
（この中国大返しの成功が後の賤ヶ岳の合戦でさらなるダイナミック進化を遂げる）

信長の死を知り誰もが頭が真っ白になったのは想像に難くありません。そんな中で中国大返しを成功させて光秀を討った秀吉の才能はとどまることを知らないのですが、これを実現に導いた官兵衛をはじめとする秀吉の家臣団の優秀さにはホントに度肝を抜かれます。

官兵衛たち優秀な家臣団に導かれ秀吉はいざ明智討伐へ!!









…ちなみ今秀吉役の竹中直人が主役秀吉を演じた96年大河「秀吉」で描かれた中国大返しは
全員ふんどし一丁の全裸マラソン大会と相成りましたｗｗｗ
竹中秀吉は貧相だった半面、大仁田厚の蜂須賀小六はさすがウホッとなるいい体でした♡（なお高島政伸の秀長とデスラー官兵衛だけは鎧直垂姿だったｗｗｗ）
とはいいながら姫路出陣から光秀を討つまでの過程が神懸かってました。
あれはマジでカッコよかった!!