大砲とスタンプ
- カテゴリ:マンガ
- 2015/06/24 19:44:41
講談社のモーニング・ツーで連載されている戦争漫画です。現在既刊は4巻。
私ミカサ自身戦争漫画ジャンルはあまり好きではないんですがこの漫画は通常の戦争漫画とはかなり異色な裏方の後方支援をコミカルに描いてるため珍しくハマっているわけなんです。
物語は戦争中の架空の要塞都市アゲゾコ要塞を舞台に前線の軍隊に物資補給を担当する兵站軍の日常をを描く異色戦争漫画です。
ここで出てくる兵站軍というのが物資補給・輸送などを後方支援を担当する陸海空に次ぐ第四の軍と設定され、前線とは離れた後方でデスクワークを主としている部署な為「紙の軍隊」と作中では揶揄されているわけです。
兵站というのは戦争に必要な兵員物資を補給する機関のことでいわゆる攘夷の後方支援部隊にあたります。
実際前線では命を張って戦っている将兵から後方支援部隊をバカにしたくなる気持ちはわからないでもないですが、実は戦争する上で兵員物資のきちんとした補給をなしに勝つことはできず、軍隊の中で最も重要な要素が兵站の確保なわけで決して馬鹿にでしない存在なのです。
現在世界各国の軍隊を統率し気してるであろう参謀本部(現在の自衛隊でさえも幕僚監部の名称で存在する。)の元祖であるプロイセン参謀本部(シャルンホルスト・グナイゼナウ・クラゼヴィッツ・モルトケ・・・)も兵員物資補給・輸送の後方支援組織から発展した歴史があり、兵站無しに戦争をすることは不可能なのです。
(それを無視して破滅したのが太平洋戦争の日本軍なのは知っての通りのこと。)
作中では兵器の引き渡しとか資金調達に資金不足の為の軍票(お札の形をしてるけど後で正式のお金を支払う為の領収書のこと)の発行などがデフォルメした作画でコミカルに描かれていて面白いです。
漫画ですけど戦争というものの裏方に興味を持つきっかけにはちょうどいい作品だと思いますよ。
なんだか有川浩の図書館戦争や空飛ぶ広報室みたいな♪
後方支援が舞台の物語って珍しいですね。
色々なるほどーって思う事が多そうです。
読んでみたいなあ~。