Nicotto Town


つくしのつれづれノート


大河ドラマ「真田丸」最終回を見届けました

ここの所いろいろ忙しくここでのブログも途絶えがちですが「真田丸」は一応見ておりました。


マニアックになところまで歴史造詣にこだわる三谷幸喜が脚本なのでコメディ調で物語は進んでおりましたが、歴史通や往年の大河ドラマ時代劇ファンをうならせる小ネタを毎回はさみ(しかも創作や主人公補正で改変した部分も虚実とのはざまをうまくつじつま合わせして違和感なく見れるようにしてあるからすごい!)強烈な個性を発揮させた「真田丸」はここ最近の大河ドラマの中でも珍しく最後まで飽きさせいで楽しめた大河ドラマだと思います。

ただ最終回に関して残念だったのは二点
最終回くらいはぼかさずにもっとはっきりした結末の最終回にしてほしかったということ。
たとえ全登場人物・事件の顛末が周知のことだとしても…
この結末をぼかす様は以前三谷幸喜が脚本を務めた「新撰組!」も同じであり(特に「新選組!」の最終回については主人公近藤勇の処刑で終了しその後の函館での新撰組の終焉が描かれなかったためにクレームが殺到し、翌々年の正月時代劇に異例の大河ドラマ続編が放送されるに至っている。)、
できれば幸村が死後いかにして日の本一の兵と呼ばれるに至るかを描いてほしかったというのが個人的な感想です。

とはいうもののこの顛末をぼかす描写については好印象な点もあります。
それが各登場人物の最期をなるべく明確に描かなかったこと。
これについては「真田丸」スタート当初から賛否両論があると思うのですが、三谷幸喜のドラマって上記の通り末端の登場人物に至るまで個性的に描かれているため大変愛着がわいてしまい、その登場人物の最期を見るのが大変いたたまれないのですよ…
その最たる例がまたも三谷大河である「新選組!」
中盤の池田屋事件で新撰組の活躍が最高潮になった後はだんだん組織内での対立が大きくなりやがて毎週の様に主要新選組隊士が粛清されていく様子がもうドラマを見続けるのを止めてしまうほどにいたたまれなかったのですよ…(特に今回主人公真田幸村を演じた堺雅人が演じる新選組総長山南敬助の切腹の回は身を切られるほどに見ていて辛いものがあり、放送終了後山南総長切腹の回だけ総集編とは別に再放送されるという珍事が起こりました。「新選組!」の一番人気は間違いなく堺雅人の山南敬助が搔っ攫ったといえるでしょう。)
そういう意味では三谷大河で主要登場人物の最期をオブラートに包むやり方はやってよかったのかもしれないとも思うのです。


・最近の大河ドラマ全般に言えることなのですが、合戦シーンが人員の密度はスカスカで迫力がなかったということ。
これまで制作側が製作費をケチって2000年代以前の規模の撮影スタイルを維持できなくなったと思っていたのですが、最近の大河の合戦シーンや撮影風景のメイキング映像を見てみるとむしろ兵員などの人員の規模はむしろレベルアップしてるように見え、
それでなおスカスカに見えるのは鮮明に映るハイビジョンカメラの放送による無限大に移りこむ画面作りにいくらレベルアップしても人員が追い付いてこれないのが原因じゃないかと最近は思うようになりました。
あれだけ広大な面積を画面に収めてしまったらいくらエキストラを動員しても間に合わないのは当然です。(スペシャルドラマ「坂の上の雲」でさえ同様に感じる戦闘シーンが多々あった。)
正直いってパノラマ風景ばかり描き出すやり方はどうかとも思います。最新技術に過信しすぎてドラマの本物らしい雰囲気を破壊する行為だけはやめてほしいですね。
特に今回の「真田丸」は合戦シーンよりも三谷幸喜の脚本の面白さが光った大河だと思っておりますので、タイトルにある真田丸の戦いの他の合戦シーンはすべてスタジオ撮影の一点豪華主義にしてしまってもよかったかもしれませんね。(ドラマのほぼすべてをスタジオスタジオ撮影にしてしまった大河は今から44年前の大河ドラマ10作目「新・平家物語」で経験済みだったりする。)
12年の「平清盛」以降スタジオでの撮影はロケとほとんど見分けがつかないくらい違和感が無くなっていますからね…




…とまあ文句はここまでにして
最後に「真田丸」で最も印象に残ったの最終回ラストの江戸にもどる際中の兄・真田信之が立ち寄った本多正信の所領・玉縄の里山で幸村の最期を悟り新たなる一歩を踏み出すシーン。
あの玉縄という場所が鎌倉に住む私ミカサのすぐ近所なんですwww
正信が玉縄を治めていたとなれば居城としていたのは間違いなく東神奈川最強の城とうたわれた玉縄城。武田信玄や上杉謙信の猛攻すらはねつけたこの堅城を任されたということが本多正信がどれだけ家康に信頼されていたかを物語っています。(「真田丸」終了直後家康の後を追うように正信は世を去りますがそれから間もなく息子本多正純が改易されてしまうのは皮肉ですね。)
ともあれ今年常に話題を振りまいて人気をさらってきた「真田丸」が地元の自分ちの近所で幕を下ろすとは思わなかったのでものすごくびっくりしましたよ!
なんともはや・・・

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2016/12/20 22:34
スピードバード様へ…あのナレーションは確かにいい加減ですね。正直真田幸貫が登場するまでの松代藩は幸隆・昌幸・信之・幸村などの英雄に泥を塗るレベルの取り潰されて当然の不正がまかりとおり非常に印象が悪いので、寛政の改革で有名な松平定信の孫という立場から養子入りして松代藩を立て直した幸貫(しかもこの人老中として幕府政治で辣腕をふるっている。)が見出した佐久間象山による影響を安易に真田家の手柄にしてほしくはないですね。

とは言いながら佐久間象山は三谷大河「新選組!」に序盤から登場する重要キャラでもあるため「新選組!」のダイレクトマーケティングなんじゃないかとも思いますねwww
「新選組!」では佐久間象山を石坂浩二が演じていました。
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2016/12/20 22:20
とり合絵図様へ…三谷作品のキャラクターは末端までこだわりがありすぎるので、「新撰組!」の様に毎週無残な最期を連チャンされたら本当たまったものではありませんよww
「新撰組!」については新選組隊士の粛清を印象的に描くために新撰組結成以前のドラマ序盤から粛清に至る対立の伏線を組み込んでいるんですけどね…
それゆえに各キャラクターが個性的でありながらその末路の大半がオブラートに包みこまれた「真田丸」は「新選組!」に比べてずいぶん丸くなって見やすいドラマになったと思いますよ。
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2016/12/20 12:10
自分も あのナレーションで 余韻が冷めてしまいました。
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2016/12/19 18:25
TVは見てないので、レンタル屋に並んだら一気に全部観る予定です。
真田丸もどうやら名作に属するようですので期待しつつ。。。。

負ける側の話はいろいろ組織の問題や人間の生きざまが、
よく見えてくるので面白いですよね。
しかし「新選組!」はホントに人が沢山死にましたね。。。大河の中でも大好きですが。
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2016/12/19 08:18
スピードバード様へ…はっきり言っていりません。
だって佐久間象山を見出した殿様である真田幸貫という人は真田昌幸や幸村が敵として戦った徳川将軍家から養子入りした人物であり(8代将軍徳川吉宗の曾孫にあたる)、しかもせっかく生き残ったのに信幸死後上から末端に至るまで腐敗し赤点すれすれだった松代藩を立て直したのが江戸後期もしくは幕末に将軍家から養子入りした名君幸貫だったというのは本当に皮肉なことこの上ありません。
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2016/12/19 05:40
ラストの 佐久間象山のナレーションは 必要だったでしょうか。





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