Nicotto Town


つくしのつれづれノート


ピュアな恋愛小説を求めて行きついた先…

もはや冬関係ないですwww

(「冬に読みたい小説」とあったので前回いかにも冬にピッタリな映画「八甲田山」(77年)の原作を読んで凍えてみやがれ!…と記事にしましたが)

小説に限らず私ミカサは内容が面白ければジャンル問わず(18禁も含めて)なんでも堪能しているつもりですが、恋愛小説については最近その好みがいつどこの誰もが経験しそうなシンプルな短編という形に先鋭化しているように感じます。

そのきっかけになったのが「君の名は。」の新海誠監督のアニメ映画「秒速5センチメートル」
いつのどこの誰もが体験しそうな恋愛描写(特に内面の葛藤)が大変ピュアでみずみずしく描かれているため、
青春恋愛ものは内容がシンプルであるほどその純度が高いというように印象付けられたことが原因だと思います。
(「秒速5センチメートル」はそのラストからクリスマスやバレンタインに一人で見たら死にたくなると言われるほどの最強の鬱アニメと喧伝されているため、初見時のショックの為か自分の恋愛ジャンルの好みさえ変えてしまうほど強烈に印象付けられたのだと思います。それに比べたら「君の名は。」は内容が娯楽色が強いのでピュアな恋愛ものとしてはエピローグ以外は全く印象に残っていません。映像と音楽の組み合わせは最高なんですけどね…なおもはや新海誠=「君の名は。」というイメージになっています。本来の新海アニメの描写は上記の「秒速」「ほしのこえ」に代表されるように切なさMAX!鬱度前回な作品が非常に多いです。「言の葉の庭」を経て「君の名は。」で明確なハッピーエンドになっているため、今後の作風がどうなるかはわかりませんが…)

兎にも角にもそんなわけで「秒速」を見て以降いつどこの誰でも体験しそうなシンプルでピュアな恋愛ものを追求していったわけですが、
追求していくうちに小説という創作作品ではどこかで理想が入って芝居がかってしまうように感じて物足りなくなってしまい(新海アニメについては新海監督の拙い脚本構成力が誰もが体験しそうな恋愛ものとして逆に共感できるリアルでみずみずしい作風に仕上がる一因になっているのではないかとも思う。)、
結果として一般人のラブレターを集めた書簡集に行きつきました。

実体験の恋愛のもとに書かれたラブレターということで大変シンプルでありながら相手に愛を訴えるものであるため一つ一つの言葉が大変強烈!
しかもラブレターの数だけそれぞれの恋愛譚があり字数が少ないため逆にラブレターを書いた人物がどんな恋愛を募らせてきたかいかようにも妄想が膨らむため、正直恋愛小説よりも面白いかもしれません。

私ミカサが愛読しているラブレター書簡集として代表的なものは
「日本一心のこもった恋文」シリーズ(全10巻)
これは秋田県二ツ井町で1995年から2004年まで行われたラブレターコンテストの入選作品を収録した書簡集であり、秀逸なラブレターになるとどんな恋愛小説よりも強烈な印象を受けるかもしれません。
上記の「日本一心のこもった恋文」に限らずこの手の一般公募のラブレター書簡集は他にも少ないながらも刊行されているみたいなので、恋愛小説で物足りなくなった方はぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか…?









ちなみに上記のジャンルとは別に読んだ恋愛小説で好きなやつは
以下の如し

「拝啓、十年後の君へ」(天沢夏月)
…それぞれ問題を抱え葛藤している6人の高校生が小学校1年の時埋めたタイムカプセルの手紙を手にしたことをきっかけに自らの運命を変えていく短編連作。思春期に抱える問題や葛藤が大変リアルでみずみずしいのですが、特に対になっている1話と6話については上記の「秒速5センチメートル」をハッピーエンドにしたような内容なので去年刊行されるなりボロボロになるまで繰り返し読みましたwww

「植物図鑑」(有川浩)
…去年映画になったことで話題になりました大変甘~い恋愛小説です。映画版はエグザイルの熱演のせいでヒロイン以上にときめいてしまいましたwww
有川浩の恋愛小説としては聴覚障害者との一筋縄でいかない恋愛を描いた「レインツリーの国」もおススメ。昨年アニメ映画化されて話題になった「聲の形」と合わせて読んでみるのもいいかもしれません。

「終業式(「ラブレター」改題)(姫野カオルコ)
…高校卒業から中年に差し掛かる20年間の波乱万丈の恋愛模様(疎遠になったり、急接近したり、引き離されたり…)を仲良し男女4人組とその関係者の手紙(葉書・便箋・FAX・案内状・投函できなかった手紙)だけで構成された異色の恋愛小説。直木賞受賞前から姫野カオルコ作品は読んでますが小説ではこれが一番好きです。(エッセイはどれも面白いです)

「ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる」(原作:新海誠 執筆:加納新太)
…新海アニメを広く世に知らしめた短編アニメ「ほしのこえ」のノベライズの一つで(「君の名は。」だヒット後に角川文庫で再版された物とは別の作品)、ヒロイン・ミカコ視点の「あいのことば」と主人公・ノボル視点の「ほしをこえる」の二部構成。
アニメで描かれた内容をさらに残酷なまでに掘り下げた切ない内容になっており、アニメで流した涙が枯れるほどヤバいですwww
執筆した加納新太は他にも「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」(角川文庫で再版されたものとは別)「君の名は。」(角川スニーカー文庫のやつ)の新海アニメノベライズを執筆してますが「君の名は。」以外はアニメを超える勢いの切なさ鬱度のような気がしますwww

アバター
2017/01/19 21:48
誰かを好きになる気持ちは年齢や立場を乗り越えて
ただ 会いたい 傍にいたい 触れたい という人間としてのピュアな気持ち。
誰しもその思いを持ってるけれど、うまくいかない時が多い。
だからこそ大切にしたい。
秒速・・・・本当に本当に良かった~♪
アバター
2017/01/19 21:48
幅広く堪能できて羨ましいです!

自分は、恋愛小説もドラマも、涙や感動に行きつく前に、
モウレツに恥ずかしくなって最後まで見ていられませんww
ましてや、人のラブレターなんて(たとえ厳選させていても)とても無理です(^^;
“タイタニック”がギリギリです。(個人的にはパニック映画だと思って見てますw)
どこかおかしいのか?私。
アバター
2017/01/19 00:08
奈柚様へ…ラブレターはプライベートなものですが一応刊行されたものなので別に盗み見してるわけではありません。
ラブレターは気持ちを凝縮させたエゴイズムの塊なので強烈だとは思いますが、心情をストレートにしたためたものであるため小説などの創作作品を書く際に参考になっています。
以前ニコッとに乗せたものにもラブレターを参考にしたものがあります。
アバター
2017/01/18 23:52
人のラブレター読むほど 鬱行もないと思う・・・




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