リメイク版「魔法陣グルグル」の感想
- カテゴリ：アニメ
- 2017/07/29 22:43:20
スタートからすでに三話目ですがリメイク版「グルグル」の感想です。
まずビジュアル面からいえば1期・2期アニメとさらには原作よりもキャラクターデザインが好みな感じになってるので好印象。
見た感じ原作初期の頭身を意識しているものと思われます。(アニメで言うと1期・2期以前のパイロットフィルム版のキャラデザがリメイク版に最も近い。)
声優については別人なのにリメイク版のニケの声が1期のニケの声と激似なのでビックリしました。
今回のニケの声は石上静香という人。
この人の主演アニメで印象に残ってるのは「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」なんですが、
この石上静香はニケが初恋の人というほど「グルグル」の大ファンとして思い入れが強いらしく、とにかく1期アニメを彷彿とさせるニケの再現が半端ないです。
ニケについては過去2期アニメで声優が変わったことが評価が低い原因のひとつになっているので(瀧本富士子→南央美)今回のニケは非常に期待大です。
一方のククリは旧2作(どっちも吉田古奈美)に比べて大きく変わり野暮ったい感じになりました。
なんていうか素人臭い(いい意味で)…しかも最近どっかで聞いたことのある声…
…と思ってエンドクレジットを見たら「月がきれい」のヒロイン茜のCVだったのでびっくり！
ちなみにCVの名前は小原好美という人。(石上静香に比べるとあまり知りません。でも「月がきれい」なんか見てるとジブリアニメや新海アニメのCVが務まりそうな印象を受けました。それゆえにギャップがすさまじい…)
私ミカサの様に旧2作品を見てる人間からすると激変なんですが、アニメを意識せずに原作を読んだ感じだと最初期のククリは旧2作品の吉田古奈美よりもリメイク版の小原好美の方がしっくりする感じがして現状は特に違和感はありません。
しかし、それ故に逆に心配なんです…
なぜならこの「魔法陣グルグル」は原作は序盤と最終回とでは別作品かと思うくらい作風が意図的にコロコロ変わり、特にその中でククリのキャラの激変が激しいのであのまま話が進むごとに違和感が大きくなるものと思われます。(一応原作後半の展開を意識したキャラづくりはリメイク版最初から見受けられるんですが…)
そして今回のリメイク版「グルグル」で最も恐ろしいのはすさまじいまでのテンポの速さ
現在までに放送された3話までですでに物語は原作1巻のノコギリ山編を終えいよいよ次回から次の大陸ゲル二大陸へ進もうというところ。
すでに旧アニメの約10話分をすでに消化したことになり兎に角話のスピードがはやいです。
(恐らく次回の段階で「グルグル」の主要キャラクターの一人・ジュジュが登場するものと思われます。)
その過程で旧アニメに作品の人気のツボだったナレーションも割愛されています。しかしこれだけテンポが速いとなくても違和感がない感じなわけで…(もはやナレーションの入る余地がないのだ…)
そのテンポの速さを維持するため放送された分も含めて内容がかなり端折られているんですが(特にノコギリ山のボス戦の割愛はすごく残念だった…)、
その一方で端折るために改変された場面なんかが逆に旧アニメや原作よりも良かったりするところもあったりするわけで気持ちは複雑です。
(特に改変されたニケとククリの出会いは原作や旧アニメよりもボーイミーツガールしてて好きです。ちなみにこの場面「Fate/Staynight」のセイバー召喚シーンに似てるとちょっと話題www)
これは一体どういうことかと調べてみたら
恐ろしいことに今回のリメイク版「グルグル」は原作全17巻を2クール24話で網羅するつもりらしいのです。
いくらなんでも乱暴すぎやしないか…？
全17巻の内容をアニメで網羅するには最低でも4クール・50話前後の1年分は必要だと思っています。(場合によってはそれ以上…)
私ミカサとしてはにグルグルで一番好きな原作5～10巻の内容を乱暴に端折られたらショックで寝込むと思います…
(5～10巻はきりなしの塔編～コパール王国編～魔境アラハビカ編と2期「ドキドキ伝説魔法陣グルグル」でアニメ化された範囲。ククリの生い立ちの秘密やニケとククリの関係の進展など全巻通して物語が最も盛り上がってる感じです。それ以降となるとだんだん原作の内容が雑になってくる感じなので思い入れは低いです。端折るなら終盤だな…)
それと上記の通り原作が序盤と最終回では別作品と見間違えるほどに作風が激変するため、おそらく話が進むたびに歪がでかくなるんじゃないかと心配でなりません…
(間違いなく旧2作品リメイク共々それぞれの作風を固定化させたまま「グルグル」全巻を描き切るのは不可能。それほどに作風の変化が著しい。)
兎にも角にもいろんな意味でハラハラドキドキのリメイク版「グルグル」
恐らくその評価の明暗を分けるのは最初の作風の激変ポイントになるきりなしの塔編からでしょうね。
とりあえず今は普通に面白いです。
旧と見比べてもそれぞれ一長一短で「グルグル」の新しい魅力を再発見できていい感じです。
