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■近代文藝之研究|凡例

■近代文藝之研究|凡例

島村瀧太郎
著
近代文藝之研究

早稻田
大學出版部蔵版




       凡  例



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一、本書に收めた諸論文は、凡て其の文末に附記した如く、明治三十九年から今四十二年の初に及ぶまでに書いたものゝ中から選り出したのである。而して排列の順序は年代によらずして、專ら思想及題目の關係を本とした。

一、『早稻田文學』の外『新小説』『太陽』『趣味』『新潮』『明星』『白百合』『歌舞伎』『中央公論』『能樂』等に掲げたものに對しては此等諸雜誌社が之を本書に再録するの快諾を與へられた好意を謝する。中にも講話欄の全部及其の他の二三篇は『新小説』其の他の編輯者が筆記の勞を取られたものである。

一、著者は此の書に於いて、自然主義論を中心とし、最も複雜曲折を極めた自家の藝術論に一段落をつけて見やうと思ふ。

一、二三用語の是正、固有名詞の正誤等の外、凡て原本のまゝを再録したのは、自ら自家を省察する料にもと思つてゞある。間違つた所は大方の指教を待つ。

[#ここで行の折り返し1字下げ終り]

  明治四十二年晩春      抱月生識







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*註1:近代
「近」の旧字体。「シンニョウ」は「二点シンニョウ」。

*註2:文藝・諸論文・文末・『早稻田文學』・諸雜誌社
「文」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/bun_aya.jpg

「諸」の正字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/syo_moro.jpg

「社」の旧字体。「示」+「土」。

*註3:研究
「研」の正字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/ken_togu.jpg



*註4:選り出した

「選」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/sen_erabu.jpg



*註5:『新小説』

「説」の旧字体。「言」+「兌」。



*註6:『新潮』

「潮」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/chyou_ushio.jpg



*註7:『中央公論』

「公」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/kou_ooyake.jpg

原本には『中公央論』とあるが『中央公論』の誤植と思われるので改めた。



*註8:掲げた

「掲」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/kakageru.jpg



*註9:再録

「録」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/roku.jpg



*註10:講話欄

「欄」の旧字体。「木」+「門」+「柬」。



*註11:全部

「全」の正字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/zen.jpg



*註12:編輯者・著者

「編」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/hen_amu.jpg

「者」の正字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/mono.jpg

「著」の正字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/tyo_arawasu.jpg



*註13:正誤

「誤」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/go.jpg



*註14:指教を待つ

「教」の正字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/kyou_oshieru.jpg



(コメント欄へつづく)

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2014/03/22 15:49
(註:つづき)

*註15:間違つた所

「違」の旧字体。「シンニョウ」は「二点シンニョウ」。

「所」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/tokoro.jpg



*註16:抱月生識

「抱」の旧字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/hou_daku.jpg

「識」の正字体。

http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/shiki.jpg



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■抱月『近代文藝之研究』を註記なしに通しで読みたいかたは、こちらをどうぞ。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/kbk_tobira.html
■このテキストの原本は国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」収録の「近代文芸之研究 / 島村抱月(滝太郎)著 早稲田大学出版部, 明42.6」の画像データに依っています。
http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871630/1

(2014/03/05/初校)

(2014/03/20/再校)


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2009/02/03 00:30
紫苑さんのコメントを読んで、
親子で埴谷雄高について話題にしている情景を想像すると、
とてもうれしくなりました♪
完読はともかく、毎日のように少しでも、見て、触って、感じるだけでも、
その後の人生と人格形成には、大きなちがいが出てくると、僕は確信しています。
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2009/02/01 20:23
わかりやすく説明していただき
ありがとうございました
埴谷雄高さんの本はいえにあるそうです
今読んでる本をよみ終わったら
読んでみたいと思います!
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2009/02/01 17:12
紫苑さん、コメントありがとうございます。
中学生でも読める本ですか? 僕が中学生時代に自分からすすんで読んだ本は、紫苑さんと同じく漱石ですが、『坊ちゃん』のほうです。記憶する限り、中学時代に読んだのはこの1冊きりです!
当時の僕は、本は女子供が手にするもので、男はそんなものに興味を持つものではない、と固く信じていたもので。(^^ゞ
でも、中学時代には国語の先生が、3学期の間じゅう、ずっと国語の授業で、やはり漱石の『吾輩は猫である』を毎時間延々と朗読してくださったのが、とても強く印象に残っています。
僕が本を読むようになったのは高校生から大学生までの間で、社会人になってからは、あまり読んでません。なので、紫苑さんのご質問に対するよい回答者の資格はないような気がします。
ただ、今となって、「もし自分が中学生時代にこの本を読んでいたらなぁ」と思う本は、1冊あります。埴谷雄高(はにや・ゆたか)さんの『死霊』という小説です。高校生で『死霊』では、もう遅い気がします。
あと、本を読むことがこんなに面白く、不思議な経験ができるものなんだ、と強烈な衝撃を受けたのは、安部公房さんの『壁』とアラン・ロブ=グリエの『迷路の中で』の2冊です。
「もし自分の子供が中学生時代にこの本を読んでいるのを発見したら、ちょっとうれしくなるかも」という感じでしたら、山田風太郎さんの『人間臨終図鑑』です。
ただし、僕の経験からいうと、人にすすめられて読んだ本で「なるほど、これは読んでよかった!」と思った経験は一度もありません。本とは、人との出会いに似て、めぐりあわせと相性に大きく左右されるもののように思います。
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2009/01/31 20:30
『早稲田文學』『新小説』『太陽』『趣味』『新潮』『明星』『白百合』『歌舞伎』『中公央論』『能樂』
これって雑誌なんですか?
母が言ってました・・
あってるかどうかわかりませんが。
ところで、げるぞる、さんが読んだ中学生でも読める本を教えていただけませんか?
本は好きですがアホなんです・・・
夏目漱石の(こころ)くらいは読んだ事があるのですが。



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