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ごま塩ニシン


脳活『為ブログ』452

  熟柿論の出番か。
 熟した柿の実が自然に落ちることから、何も手を貸さなくても、じっと待っておれば、手に入る意味である。この譬えから、社会の矛盾が爛熟してくれば、自然と次の社会体制へ移行する条件が整うという熟柿移行論である。この考え方は何十年も前から言われてきたが、一向に柿が熟してこないのである。つまり、資本主義制度は金融財政政策と国際協調によって矛盾を管理克服出来ているという体制維持論が普遍化されている。

 社会の矛盾とは貧富の格差である。これは日本の国内問題だけでなく国際的に見ての所得格差の拡大である。富める国と貧しい国、富める国に属していても、国内的には貧富の格差が拡大し、固定化されてきたという現状に対しての不安である。是正すればいいではないか。だが、この是正あるいは調整して地ならしをしていく方法が問題なのである。

 国が国民の所得を管理して、格差是正に必要な法的措置を決める。これが出来ればいいのだが、この問題に踏み込んで所得配分の平準化を進められる政府はそう簡単に樹立されない。不安と抵抗があるからだ。累進所得課税を強化する。相続中産階層なるものに一定の歯止めをかける対策として相続税を強化する。「21世紀の資本主義」の著者トマ・ピケティが提唱しているように所得格差の是正こそ矛盾の緩和策であろう。アメリカの大統領選挙でトランプ氏が予想外の支持を受けるのは、言葉だけであっても、アメリカ国民の格差に対する不満を代弁しているからだろう。だが、他国を叩いてアメリカ国民だけが、よくなる策はどこにもない。

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2016/05/08 17:33
熊本の地震は? 米の選挙は?ってか。



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