Nicotto Town


ごま塩ニシン


脳活日誌983号

   雲の多い空である。
 薄雲が張っているので私の書斎に陽は射してこない。とにかく朝から冷え込む。起きた時が8度であったから、体感的には非常に寒い日となった。昨日は義弟の病気見舞いで兵庫県の尼崎市立花へ行ってきた。1室4人部屋で似た症状の男性が4人ベッドに横たわっていた。義弟に話しかけても、眠いらしく反応は鈍かった。運動しないといけないのに意欲が減退していた。食事もあまり食べないので点滴で補完している状態である。こんな状態が続くと心配になってくる。加えて認知症状も出てきているので心配であるが、私の名前を口に出して、言ってくれたのでポッとした。

 日曜日だったので大阪の環状線は混んでいた。もともと、何時も混んでいる列車なので違和感はなかったが、杖を持っている女房にすれば、座りたかったのだろう。最近は優先座席にスマホを夢中で見ている人が周囲のことを気にせず、没頭している姿を見ると、他人に配慮するという観念がスマホ社会の中で崩壊していくような危機感を感じる。これは一概に言えないだろうが、歪んだ傾向を現わしていることだけは垣間見える。将来の日本の人間像を考える際に気になる面である。

 現代社会は電子機器の端末人間社会であると言えよう。もう、電子端末を持たない人間は社会の構成員から弾き飛ばされる傾向にある。スマホを持っていなければ、アルバイト生活もできない。どんなに貧乏しても、スマホだけは所持する必要があると言われている。スマホは生活の必需品なのである。スマホを持たない年金生活者は消滅の運命にあるのかもしれない。ネットの端末に人間がいる。ぶら下がっている訳である。ネットにぶら下がるブドウの粒が個人である。




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.