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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|講話|舞踏とオペラ(2)

■近代文藝之研究|講話|舞踏とオペラ (2)
次には即ち一擧一動に、或る程度まで悉く意味を持つて居る、言語の役目をする舞踏、それは假りに戯曲的と名付けませう、日本の振事所作事の中にあるのが其例で、前に申した以太利ダンスも即ち此意味を持つて居る。其他今一とつ數へて置くべきは肉體上の自然の要求から來る動...

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■近代文藝之研究|講話|舞踏とオペラ(1)

■近代文藝之研究|講話|舞踏とオペラ (1)
    舞踏とオペラ
西洋のダンス(踊)と日本の振事とを比べてみますると、西洋のは只動くばかりで、日本のは其動作に意味が整つて居るといふ事を申す人がありますが、西洋にもダンスで一擧一動に意味を含んで居るのがありはあります、其一擧一動に意味の在るダンスを以...

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■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感(8)

■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感 (8)
併しながらワグナーでも不調和な所が動もすると出る、例へば「リング」の「ジーグフリート」の中で主人公が龍を斬るときに怪龍が岩の中で物を言ふ邉以下になると、自然以外ではあるが動々もすると自然以下に落ちるため、音樂の魔力を離れゝば同時に感興を覚ますやうな傾があり...

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■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感(7)

■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感 (7)
ワグナーは寫實的でありながら而も寫實的にならないといふ一種の妙味を解して居ると感じたのであります、能の動作は既に意味の動作であらうと思ひますがオペラの動作は尚未だ十分なる意味を顯すの動作でなくして、吾々が強い感情を持つと其感情が色々の態度を要求して來る、悲...

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■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感(6)

■近代文藝之研究|講話|オペラ雜感 (6)
茲に言ふ寫實的と申すのは、方法の寫實的なるを云ふのでありますから、サブゼクトはローマンチツクでも構はぬのでありまして、龍が物を言ふと云ふやうなことは世間で所謂寫實的ではありませぬが、龍と云ふ概念を龍らしくして觀せれば矢張寫實であります、成る可く其物に見える...

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