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「江~姫たちの戦国」-第10回「別れ」

賤ヶ岳の戦い-覇権を巡っての秀吉vs勝家とついつい思いがちですが,この時期畿内を押さえているのは織田家であり,あくまでも織田家の相続を巡って有力な宿老2人が競う-といったのが本質ではないでしょうか・・・。
関ヶ原だって,家康vs三成となっていますが,どちらも豊臣家を守るためにをスローガンにしていますし,西軍の総大将は三成ではなく大坂城に在った毛利輝元であり,副将は備中岡山50万石の若き太守宇喜多秀家。
三成は参謀ということになっています。
ですから賤ヶ岳の戦いは,先の清洲会議で織田家の後継と決まった三法師(後の岐阜城主秀信)の後見たる信長次男北畠中将信雄と三男の神戸(かんべ)三七信孝の後継争いに,羽柴・柴田が介入(というか後ろ盾)という,20世紀の小国同士の戦争のような図式だったのではないでしょうか・・・。


全く余計なことですが,この信長の次男と三男は,それぞれ北畠・神戸という伊勢の旧家の名跡を継いでいることが興味深いです。
伊勢は信長の本拠地たる濃尾両国に隣接しているので真っ先に平定されたと思われがちですが,北畠具教に代表される旧勢力に加え,木曽川三角州を挟んでの対岸の長島には一向一揆勢力が根を張り,信長の兄弟を討ち死にさせるくらいの強勢を誇りました。
ですから,伊勢の旧家に自分の子を送り込んで・・・と,平定に苦労したであろうことが偲ばれます・・・。
因みにこの北畠氏,伊勢の守護職ですが,南北朝時代に南朝の中心人物であった北畠親房の三男顕能が祖と考えられます。
平安時代の村上天皇を祖とする村上源氏の名家ですが,伊勢土着と守護大名としての盛衰を調べてみると,面白いドラマが有りそうです・・・。


・・・ということで,賤ヶ岳です。
秀吉が岐阜で再び反旗を翻した信孝に軍を向けた間隙に,柴田軍筆頭の佐久間盛政が大岩山砦を落とし守将の中川瀬兵衛清秀を討ち取る。
その勢いで近くの岩崎山に陣する高山右近をも撃退。
しかし,山崎の戦いの際の中国大返しに匹敵する秀吉の岐阜大返しによって,柴田軍前戦の前田利家・金森長近・不破勝光が戦線を離脱。
不利を悟った柴田軍の撤退によって勝敗が決定・・・と,それぐらいは語って欲しかったような気がします。
岐阜を攻撃すると見せかけたのは,実は陽動作戦だったとか,実は揖斐川が氾濫したので秀吉は大垣城にとどまっていたのが大返しに繋がったとか,前もって北国街道沿道に松明とにぎりめしを用意させていて,大垣-木之本間52kmを僅か5時間で走破したといったエピソードが語られても良かったのでは・・・とも思いました。


あとはまぁいつものことで・・・。
秀吉使者が三成だったという根拠はどこにあるのか寡聞にして知りませんが,三姉妹を引き立てるように,わざとらしい桐の袖印の足軽のような出で立ちの軍兵が動いたり,落城間際にどんちゃん騒ぎをやっていたり・・・と,何となく一昨年の「天地人」を思い出しました・・・。
北の庄落城は,戦国悲史の一つとして語り継がれてきたことでしょうが,何とも軽く感情移入できずに終わってしまいました・・・。
う~ん,まぁ面白いんだけどそれだけかな・・・。
突っ込みどころ満載で,ブログ根多に事欠かないので,こちらとしては有り難いのですけど・・・。
口直しに,85-86年放送の「真田太平記」でも見て寝ようかな・・・。
歴史好きとしては,これぐらいのものは作ってもらわなきゃ・・・。

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2011/03/21 22:15
meianさん,今晩は。
いやー,やはり盛り上がりに欠けますよね。
で,江のみを際立たせるような演出がやたら目立ちます・・・。
来週も何やらおかしなことになりそうな・・・。
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2011/03/21 22:10
yutakaさん,今晩は。
岸谷五朗は,本来器用で上手な俳優さんなのでしょうが,何ともわざとらしさが消えず変な感じです。
傍にいる柴俊夫の黒田官兵衛は老けすぎ・・・というかもう出家しちゃっているし・・・。
空前の歴史ブームのご時世,分かりやすく楽しいものを・・・という制作意図なのでしょうが,かつて敷居も格調も高かった大河のイメージは微塵もないですね。
重厚なドラマが見たいのは私だけではないと思います・・・。 
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2011/03/21 22:05
うさりん♪さん,今晩は。
ぜひご覧になってください。
完全版のDVDがレンタルされていますので・・・。
私は数年前に買っちゃいました・・・。
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2011/03/21 22:04
meianさん,今晩は。
いやー,私の書き物が果たして予備知識になるのかどうか・・・。
女性が主役ということで,合戦の推移は何となくおざなりにされている感じです。
これは一昨年の「天地人」も同様でしたが・・・。
何かとにかく軽くて,どうも感情移入ができずに終わってしまいます。
ま,そういうものと割り切って見るべきなのでしょうが・・・。
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2011/03/21 22:01
まさるさん,今晩は。
大地康雄は,大河の常連となっていますが,役作りはうまいですよね。
どうしても「鬼柴田」というと,かつての宍戸錠とかマツケンとか,ごつい系が多いようで・・・。
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2011/03/21 22:00
よん様,今晩は。
私も時々日曜美術館録画します。
大河の裏は再放送ですけどね・・・。
確かに,お江を主役とすることに無理があるとは思いますね。
勿論,お江が主人公の小説とか有りますけど・・・。
あの軽さはどうもならんですな・・・。
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2011/03/21 20:07
koshiさんのブログを読んで、予備知識をもって録画した「江」を観ました。いつもより熱心に観たかも・・・。
しかし、やはり柴田軍、秀吉軍の存亡を賭けた戦いが描かれず、緊迫感が無い。
緊迫感が無いから、メインの別れの場が軽いですね。
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2011/03/21 13:32
歴史物を見て来た者にとっては余りに軽い感じですね。
話し方も解りやすい現代語で喋るものですから、重々しさはないですね。

岸谷五朗の秀吉は、最初から演技がわざとらしい、ひょうきんさを出すつもりが
取ってつけた様で、毎回不自然な感じがします。中々演技力のある俳優さんなのに
惜しい思いがします。

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2011/03/21 07:06
「真田太平記」は見てないかも〜。
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2011/03/21 00:24
昨夜の「江」の放送時間中は、所用がありましたので、録画しました。
観てはいないのに、誘惑に負けて、このブログを拝見してしまいました。
koshiさんのこのブログを読んでから、「江」を観るとどんな感想が得られるのか?
ちょっとした実験です。(観ながらぶつぶつ文句を言う場面が多くなることが・・・)
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2011/03/20 23:57
大地康雄演じる「鬼柴田」。
今まで感じてきたイメージと違っててなかなか好きでした(笑)
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2011/03/20 23:29
いつも「裏番組?」の「日曜美術館」を見ることが多いので
大河を見ることはほとんどないのですが。。。
「江」を主役に持ってくること自体にそもそも無理があるので
こんなものでしょう。

軽い番組の方向ばかりなので、大河くらい重々しくても良いと思うのですが、
視聴率取れませんかネェ。。。




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