Nicotto Town


koshiのお部屋分家


聖地巡礼之記-其之六「我到哉聖地・・・」

湾岸長島SAを出ると,すぐ揖斐川を渡る。
河口そばなので川幅は極めて広く,殆ど海を渡るような雰囲気だ。
揖斐川の対岸が桑名。
東海道五十三次の宿場として,舟運が大いに栄えた地だ。
というか,長島スパーランドは桑名市に属し,「その手は桑名の焼蛤」で有名になった感は否めないが・・・。
桑名の殿様・・・と言えば,幕藩時代末期の久松松平家(老中定信の後)が有名で,禁門の政変をはじめとする幕末の政変では,会津藩と共に長州を追い落とす佐幕藩として有名だか個人的には,何と言っても関ヶ原の役の際にこの地を領した氏家行広を思い出す。
東西両軍の対立の中,桑名は何と言っても舟運の要衝故に,この地を領する氏家行広の帰趨がにわかに重要性を帯び,東西両陣営からの誘降に中立を貫いたのが,この氏家行広だった。
しかし,先に桑名城を囲んだ西軍に対して行広はやむなく開城。
よって戦後処理では改易となってしまう・・・。
このあたりは司馬遼太郎の「関ヶ原」に詳しい。
さらに,その後の行広の劇的な生涯を語ると,多分ワープロ容量10kbどころでは済まなくなりそうなので自粛するが(もう遅いって・・・爆),関ヶ原の戦いは,何も伏見城攻防と美濃だけで行われたのではなく,奥羽でも九州でも近江や丹後でも行われたのである。


桑名を過ぎると,東名阪自動車道は,鈴鹿山脈麓の丘陵地帯へ出る。
このあたりからは,モチベーションを高めるためにかつての鈴鹿の名勝負に関する文献を読んだ。
風景として見るべきものが無いと判断してのことだが,国道1号線(旧東海道)が越える鈴鹿峠は,近江の伊吹山で戦った後,病を得たヤマトタケルが没した地と言われる。
故里の大和を目前にしての無念の死だった訳だが,「古事記」によるとヤマトタケルの魂は一羽の白鳥となって西に飛び去ったという。
白鳥の伝説といえば,ワーグナーの歌劇「ローエングリン」に代表されるように欧州が本場であるが,我が国にも神話時代から伝わっているというのも興味深い。
神聖にして犯しがたいものが感じられるからであろうか・・・。


・・・で,ようやくF1らしい内容になるが,88年-セナがスタートでエンストして後方から巻き返して優勝・戴冠,89年-セナとプロストがシケインで絡み両者リタイヤでセナ失格によりプロスト戴冠,90年-セナがプロストにスタート直後の1コーナーで激突して両者リタイヤ・セナ戴冠,91年-マンセルが1コーナーで果て,最終ラップでセナが僚友ベルガーに勝利を譲り戴冠・物議を醸し出す・・・と,いずれもセナ絡みの内容だけを読んだ。
翌92年はパトレーゼ,次の93年はセナという記事は有ったが,翌94年の雨中の対決ヒルvs兄シューのことは片鱗も載っていなかった。
勿論その翌々年のヒル戴冠のことなど皆目無く,未だに鈴鹿=セナという図式は,当然の如く私と同世代の共通認識のようだ。
周知のように,私はセナというドライバーが好きではなかったので(勿論その天与の才能を認めることは吝かではないが),少々それには不満であった・・・。


そんなこと思っているうちにバスが減速。
山の中のICである。
何と鈴鹿ICだった。
そこからは,関西本線と国道1号線をまたぎ,鈴鹿川を渡って鈴鹿市内を抜け,サーキット北東端の駐車場へはすぐだった。
時刻は8時少し前。
何と予定より2時間早くの到着。
仙台から11時間の旅程だった。
既に日は高く,晴れ上がった空からは痛いほどの陽光が照りつけていた。
遂に来た。
F1に興味を持って30余年,TVで見てから24年(かつてTBS系で放送した76,77年のFISCOでの録画を除く)。
この年にして,遂に生のF1に接することになるとは,つい二週間前までは思ってもいなかった。
まもなく,その夢が具現化されようとしている・・・。


(疲れたので,短いですが今日はここまでとさせていただきます。次回以降,画像も載せる必要があるので,本家とリンクさせながら書くことになるでしょうか・・・)

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2011/10/23 15:36
meianさん,こんにちは。
いつもお読みいただき唯々感謝です。
無駄な蘊蓄を垂れ流していますので,覚えても役に立たないことが殆どと思われますので,記憶されなくても宜しいのでは・・・と。
それより,私の方こそいつも楽しげなmeianさんのブログが素晴らしいと思っております。
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2011/10/23 15:31
yutakaさん,こんにちは。
余計な講釈や蘊蓄を垂れ流すのは,私の毎度の悪癖・・・と自覚はしているのですが,ついつい我慢できずにやってしまいます・・・。
無駄の多い長文をお読みくださり,本当にありがとうございます。
キムタクの出ていたのは05年の「エンジン」ですね。
トヨタF1全面協力で,開幕戦豪州GPにキムやんが行くところから始まりましたが,乗っていたのはF3ですね。
中嶋一貴が出ていましたけど・・・。
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2011/10/23 15:27
まさるさん,こんにちは。
そうですね。
現地到着後は,ただの報告文になってしまったかもしれませんね。
行きの高揚感はやはり独特のものがありましたから・・・。
毎回お読みいただき,本当にありとうございます。
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2011/10/23 15:26
いささん,こんにちは。
お読みいただいただけでもありがたいのに,コメントまでありがとうございます。
私に紀行文(になってませんが・・・)書かせるとこうなる,みたいな典型です。
お楽しみいただけたようなので嬉しいです。
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2011/10/18 20:49
今晩は。
おかげさまでまた少し賢くなりました。
折角の知識を長く記憶できないのが残念です^^
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2011/10/18 17:11
それにしましても毎日、地名から歴史に至る挿話も入った長文を、
律義にレスポンスまでされてそのバイタリティには、本当に驚きです。
愈々鈴鹿に来ましたね、
私はF1なるものも余り知らなくて映画やテレビ等で見た位です
この前キムタクのドラマで見た事思い出しました。
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2011/10/17 21:56
やっと現地到着!(笑)
なんとなく寂しく感じてるのは俺だけでしょうか!?
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2011/10/17 21:53
無事に到着お疲れ様でした^^
片道のバスだけでも読みごたえたっぷりで楽しめました。
そしてとても勉強になりました^^




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