上洛之記-其之参「南淡海紀行」
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2011/12/29 23:10:22
今日もまったりと起床して,行けないと思いつつも腹一杯朝食を食し,食後の珈琲まで喫して出立。
予定通りJRで一駅,山科まで行き(下りたのは昭和末期以来),京阪京津線に乗り換えて浜大津でさらに坂本線に乗り換え。
まずは初めての三井寺(園城寺)を訪れました。
昨夜は遅くまで,接続環境劣悪な状況で京阪へのアクセスと運賃を調べていたのですが,本家で6年前からお世話になっている小袖さんに教えていただいた湖都古都・おおつOnedayきっぷ購入。
どう考えても1,000円以上かかるところを500円であげるという嘘みたいなチケットをフルに活用しました。
いや~,やはり地元の方からの情報は大きいです・・・。
本当にありがとうございます。
三井寺や比叡山延暦寺の僧兵勢力と平氏との関係,そして治承4(1180)年の源頼政挙兵について述べると,到底今夜中には終わらない分量になるのは必至なので今日は自粛しますが,平安初期の山岳密教以来の流れを汲む大寺ですので,その規模と堂塔の素晴らしさは,後述の石山寺同様,筆致に尽くせぬものがあります・・・。
寺社仏閣にせよ古戦場にせよ,ちょっと見に面白いはずが無く,やはりそこには歴史への感情移入が大きく作用していると思わざるを得ません。
勿論,そうした予備知識が無くても,純粋に芸術的見地から見て心を揺さぶるものも数多く存在することも事実ですが・・・。
・・・で,好天だったので,三井寺から膳所まで何と琵琶湖岸を歩くという暴挙を敢行してしまいました。
特に大津港を過ぎてからは,沖合に突き出た桟橋も無く,広々とした扶桑第一の巨海の景観を楽しむことができました。
思えば,琵琶湖を間近に見たのは高校の修学旅行以来だったかもしれません・・・。
琵琶湖を控えた湖都大津の風光は底抜けに明るく,壬申の乱に始まる古代からの争乱を幾度も経た血生臭い地であるにもかかわらず,心を和ませてくれました・・・。
その後は石山寺へ。
古戦場である瀬田川沿いの古刹です。
ここは,高校生の頃修学旅行で訪れて以来,私のお気に入りの寺で,その4年後単身訪れて,今回は3度目の来訪となりました。
残念なことに,国宝の多宝塔は修理中で養生シートがかけられていましたが,初めて境内全部をゆっくり回ってきました。
ここも,少なからぬ思い入れのある寺なのですが,それを書くとワープロにして10kbを軽く越える量となりそうなので自粛しますが,それもいずれ述べることができたら・・・と思います。
一般的には,金堂の一室で紫式部が突如として構想が湧き,「源氏物語」を書き始めた,ということが有名でしょう。
かつて訪れた際は,温泉旅館や土産物店で門前町も大いに賑わっていたのですが,今は訪れる人も極めて少なく,閑散としていた・・・というか寂れていたのが残念と言えば残念でした。
ゆっくり見ることができたので,その点は良かったのですが・・・。
最後は近江神宮。
京阪の駅からの途次,天智帝の近江京(大津京)の遺構が散在しており,全くの専門外・範疇外ながら,古代史への追想をかき立てられます・・・。
律令制初期の100年にも及ぶ血生臭い政権交代劇に関しては,もっともっと調べてみたい内容ですが,幻と言われた近江京も徐々に発掘調査が進み,いずれ全容が少しずつ見えてくるような予兆を感じました・・・。
・・・ということで,京都に泊まりながら,何と3日とも京都市中を見ないという希有の事態です・・・。
明日は6時の新幹線で帰途に就き,お昼過ぎに帰宅する予定なので,夕方まで洛中を楽しもうかと思います。
去年も行き損ねた二条城(修学旅行で行ったこと有り)は26日でお終いだったので,今回も見送りです。
ま,個人的には何度も言うように,祇園-八坂の塔-円山公園-高台寺界隈-二年坂-産寧坂(三年坂)-清水坂といった幕末勤王の志士たちが行き来した東山界隈がお気に入りなのですが,3年前の同時期に行ったらもの凄い人混みに辟易したので,多分行かないでしょう・・・。
ま,今回関西に行った最大の理由は,子どもに歴史の表舞台を見せるということなので,洛外ですが宇治平等院とか見せるのが本当なのか・・・と思いますが・・・。
・・・ということで,今宵もハイボール片手のエントリとなりました。
明日はエントリできませんので,古都の夜を締めくくるために,往年の名歌で・・・。
淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば 心もしのに いにしへ思ほゆ
柿本人麻呂
貴族趣味の爛れた古今集より,やはり太陽と土の香りのする万葉集が好きです。
子規が,万葉集への回帰を提唱したのも頷けます・・・。
三井寺は延暦寺の流れを汲む天台宗の大寺ですね。
門前町は,殆ど民家という感じで,時々別院のようなお寺があるのですが,すっかり埋没していました・・・。
ま,私が能書きたれても,相方も子どももさして関心を示さず・・・という感じでして,多分記憶には残らなかったでしょう・・・。
取り敢えず画像を本家に掲載していきたいと思います・・・。
近江路は,実は以前からの懸案でした。
レンタカーで近江八景+安土城を・・・とも計画していたのですが,ちょっとリスキーなので自粛。
取り敢えず,石山,三井,瀬田,におの浜の4つを電車+徒歩で,ということに相成りました。
何よりも巨海を直接見せたかったので,個人的には満足です。
京都市内はどうしてあんなに人が多いのでしょうね。
奈良はその点人が少なくて良いです。
平等院と宇治の印象については,いずれ述べてみたいです・・・。
この旅程も私が行った事の無い所ですね。海としか思えない琵琶湖岸は少し歩きましたが。
三井寺は天台宗の総本山。偶々娘婿の実家の宗派が天台宗で、先月知ったばかり・・・。因みに
おみくじは、第十八代天台座主元三(がんざん)大師の考案したもの、とお寺の広報誌に。
門前町も人が参集するのは特定の所だけに・・・。仏像ガールさん、頑張って!
成る程、知育も旅の目的でしたか。最高の解説者付での歴史探訪。お子さん達の記憶に
確りと残ったことでしょう。私も勉強になりました!
歴史のある場所ばかりですね、その点京都市内は観光化していて
往時を偲ぶ気持には程遠い様な賑やかさではありますね~なかなか
奈良も何とか観光に力を入れたいのでしょうが、交通の便で遅れていますね
宇治の平等院も中々いい所ですが、割合賑わっています。